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軽く1億超え 現存7台のEV リマック・コンセプト・ワン 助手席試乗

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軽く1億超え 現存7台のEV リマック・コンセプト・ワン 助手席試乗

もくじ

ー 現存7台 1億4160万円
ー 油断禁物 呼吸わすれぬために
ー 加速動画(13秒)を見る

低反発マットレスの帝王 ワンオフのマクラーレン720S納品 ペブルビーチ

現存7台 1億4160万円

リマック・コンセプト・ワンは、たった8台だけ作られたクルマ。ただし、現存するのは7台。というのも先日トップギアでおなじみだったリチャード・ハモンドが1台全損させてしまったからだ。

のこる7台は、すべてが顧客の手に渡ったクルマで、今回のクルマだってそう。リマックのテストドライバーであるミロスラフ・ザーンツェビックがステアリングを握り、わたしは助手席で短めのドライブを堪能することとなった。

このコンセプトワンの所有者はポール・ルンゲで、フロリダで外科医として働いている。彼は自分のクルマがスピンしている最中も楽しそうに話していたが、もしわたしが彼の立場で、数億もするスーパーカーを持っていたら、片時も離さずカギを握りしめているだろう。

0-100km加速テストのタイムは2.5秒。つまりこれはマクラーレンP1やラ フェラーリよりも速いということである。

このクルマが現実のものとなるまでには2011年のジュネーブ・モーターショーからしばらくの時間が掛かった。ヴァンダ・デンドロビウムやニオEP9といった無名のメーカーのクルマがどこからともなく出現したことも少なからず関係しているのだろうか。

しかし同時に新興メーカーが勢いをもつ時代の趨勢はエキサイティングなもの。既存のメーカーとは違い、こういったクルマを作る会社というのは値段や売れた台数という尺度ではなく、電気自動車の可能性を模索しているからだ。

クルマに乗り込む前、リマックの偉いひと、モニカ・ミカックは同社のインフォテインメントについて解説してくれた。

油断禁物 呼吸わすれぬために

€20,000,000(26億円)を投じてサプライヤーからシステムをまるごと買ったというスケールのみならず、インフォテインメントの機能自体も印象的だった。

最初それを見たときの感想は「平凡なもの」であったが、それは間違いだったことに気づく。

タッチスクリーンは、様々な設定が可能となっているが、例えば特筆すべきはトルク配分。フロントとリア、どちらに分配させるかをグラフィックで選択できる。また路面の凸凹に対応するサスセッティングなども調整可能だ。

さて、いよいよ走り出す。コースはカリフォルニアのモントレー、広大な私有地が広がるところだ。野獣が解き放たれる。

電気自動車のコンセプトワンは、1240psを発生させる。モーターは各車輪にひとつずつ、つまり合計4個のモーターを備えている4駆だ。1秒間に100回転し、加速/減速をおこなっているのだが、これはインフォテインメントで確認することができる。

0-100km加速は2.6秒でこなすとのことなので、まっすぐな道に持ち込んでどんな感じか試してみることにした。

全開にするとさすがモーター、トルクの伝達が早く、まるでタイムワープしているかのように加速する。スーパーカーにこのような動力機関が合っているとされるのはこの理由からだろう。

予想外に静かで速かったので、息をするのを忘れてしまうほどだった。

今回の試乗は短時間で、曲がりくねった道でのテストはできなかったがテストドライバーの横暴にも応えるあたり、ハンドリングの性能も確かなものだろうと確信している。

わたしはザーンツェビックに「ポルシェやブガッティと比べてアドバンテージはどこにあるのか?」と尋ねたところ、「トルク配分機能はほかと違い、このクルマはポルシェ918スパイダーやヴェイロン、ラ フェラーリを基準にしていますが、たいせつなのは、それらを参考にしたのではなく、反抗するために作ってることです」

「これが驚異的な速さに繋がっているのです」

ザーンツェビックの目の奥がギラリと光った。

加速動画(13秒)を見る

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