F1アゼルバイジャンGP決勝に向けて、メルセデスはルイス・ハミルトンのマシンに搭載されているパワーユニット(PU)のコンポーネントを交換。それによりハミルトンはピットレーンから決勝をスタートすることとなった。
予選で7番手タイムを記録していたハミルトンは、規定数をひとつ超過する今季5基目の内燃エンジン(ICE)、ターボチャージャー、MGU-H、MGU-Kを投入することとなった。
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このPU交換は、メルセデスが以前から想定していたモノだった。というのも、ハミルトンはシーズン序盤のオーストラリアGPでPUトラブルによってリタイアを喫しており、シーズンのどこかでペナルティを受けて新たなPUを投入することとなっていた。
motorsport.comの調べでは、メルセデスは2024年シーズンの残りのレースで舞台となるサーキットのオーバーテイク難度を考慮して、5基目のPUを投入するグランプリを見極めていたようだ。
アゼルバイジャンGPが開催されるバクー市街地サーキットは長いストレート区間があり、決勝ではタイヤマネジメントも要求される。それに加えてメルセデスは予選で不本意な結果に終わったため、ハミルトンのマシンに搭載されているPUを交換することに踏み切った。
なおメルセデスはPU交換に加え、ハミルトンのマシンのサスペンションセットアップも変更。これについてFIAテクニカルデレゲートは次のように記した。
「FIAテクニカルデレゲートの承認を得ずに44号車(ハミルトン)のサスペンションセットアップを変更したことは、2024年F1スポーティングレギュレーション第40.9条に従っていない」
また決勝に向けて、アルピーヌのエステバン・オコンも今季5基目のICE、ターボチャージャー、MGU-Hを投入。ハミルトン同様にピットレーンからレースをスタートする。ただオコンは予選Q1でウォールにヒットしたことで20番手タイムに終わり、既にグリッド後方に沈むことが決まっていたため、ダメージは比較的少ない。
アルピーヌとしてはトラブル続きの週末となっており、オコンがPUトラブルの問題でFP1を欠場し、FP3では燃料ポンプのトラブルでストップ。ピエール・ガスリーが燃料流量違反で予選失格となり、最後尾スタートとなっていた。
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