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【MotoGP】大差で最終戦に臨むマルティン「何が起ころうと、最後まで戦えることを誇りに思う」

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【MotoGP】大差で最終戦に臨むマルティン「何が起ころうと、最後まで戦えることを誇りに思う」

 プラマックのホルヘ・マルティンは、MotoGPマレーシアGP決勝を2位でフィニッシュ。タイトル争いのライバルであるフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)の後塵を排し、決着はバルセロナで行なわれる最終戦にもつれ込むことになった。

 この勝利で、シーズン10勝を達成したバニャイヤ。最終戦でそれを11勝まで伸ばす可能性もあるが、それでもチャンピオンを逃すかもしれないというのは歴史上初めてのことだろう。マルティンがバニャイヤを24ポイントリードしており、最終戦のスプリント次第では、決勝レースを待たずにタイトル獲得を決める可能性もある。

■3連覇風前の灯火のバニャイヤ、最後まで諦めず「何かが起きる可能性だってある。必要なら誰かにスリップストリームも貸すよ」

 レースは序盤の数周、特に白熱した展開となった。2番手につけたマルティンは首位バニャイヤと、タイトル争いのことなど忘れてしまったかと思うほど熾烈な抜きつ抜かれつのバトルを繰り広げた。

 しかしその後は、バニャイヤがマルティンを引き離しレースを勝利。マルティンはポイント差を24ポイントに縮められたが、依然としてかなり有利な状態で最終戦に臨むことができる。

 レース後、マルティンは「僕はハッピーだよ。最初の数周、僕たちは素晴らしいショーを見せられた。良い時間だったよ」と語った。

「今日は昨日より少しリラックスできた。昨日はもっとナーバスだったんだ。レースの前には感情的にさえなっていた」

「ここ(会見)に来られて光栄だ。今日はペッコ(バニャイヤ)の実力を見ることができた。僕はベストを尽くそうとしたけど、彼はもっとリスクを冒さなければならなかった」

「一周でも彼の前に出ることができれば、すべてを変えることができると分かっていた。(自分が前を抑えれば)彼のフロントホイールがオーバーヒートしてしまうからね」

「(最終戦で)僕のホームに帰れるのは僕にとって良いことだ。近しい人たちに会って、食べ慣れた食べ物を食べるんだ。でも今日はハッピーな一日ではない。僕たちはバレンシアの人たちをサポートし、彼らのことを考えているんだ」

 レースのスタート直後、バニャイヤは多くのライダーがやっているように右足を下ろしてブレーキングしていたが、危うくマルティンと接触しそうになった。その後、後方で多重クラッシュが起きレースは赤旗中断に。レース距離1周減算の上、再度スタートが行なわれた。

 マルティンは「脚を出すのを禁止することを考え始めなければならないだろう」と付け加えた。

「ちょっと危険だし、バイクに吸い込まれそうになって、それを避けることができない瞬間があるんだ」

 なおマルティンは、フロントタイヤにミディアムをチョイスした少数派のライダーであり、他にはレプソル・ホンダのルカ・マリーニと、赤旗の原因となったクラッシュでリタイアとなったKTM勢だけがフロントにミディアムを選択。他のライダーはソフトタイヤを履いていた。

 マルティンは他のライダーがソフトタイヤを履いているのを見て、不安に感じたという。

「週末にテストして、僕のスタイルにはミディアムのほうが合っていた。ソフトだと10秒遅れでフィニッシュしていただろう」

「危険はなかったけど、周りにソフトを履いているのは自分ひとりしかいないのを見て心配になった。でも最終的にはうまくいったし、ソフトではもっと悪くなっていただろう。自分の選択には満足しているよ」

 前述したように、バルセロナでの最終戦のスプリントで勝利すれば、マルティンのチャンピオン獲得が決まるが、彼は最終戦までバニャイヤとタイトルを争えることを誇りに、戦い抜きたいと語った。

「前回のレース(5月のカタルニアGP)と同じように僕は強いと感じている。でもペッコが優勝し、僕は2位だった。僕はレースマネジメントに失敗したけど、競争力はあった。ペッコは信じられないレベルだったけど、僕は彼に近づきたいんだ」

「24ポイントのアドバンテージを持って最終戦に挑めるのは良いことだけど、何が起ころうとも、最後まで戦えることは誇りに思う」

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みんなのコメント

1件
  • 晶野北夫
    非常に高次元の戦いだった。
    モータースポーツとはこうであって欲しい。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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