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【自動車博物館へ行こう】スバル360の初期型モデルは工場内の施設で輝いていた

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【自動車博物館へ行こう】スバル360の初期型モデルは工場内の施設で輝いていた

“てんとう虫”の愛称で親しまれ、マイカーを持つ夢が現実にあることを実感させてくれたスバル360。その原点というべき車両がスバルビジターセンターにあった。(Motor Magazine 2018年5月号より)

世界最高レベルの性能を誇るユニークな小型車

新型BMW3シリーズ現地取材で判明した真実!

スバルのルーツは、かつて陸軍の隼、鍾馗、疾風などを手掛け、高い技術力を誇っていた中島飛行機。戦後の財閥解体に伴い一時分社化されたが、その後、グループ6社が合併して誕生したのが,富士重工業、現在のSUBARUだ。(ブランドのシンボル、六連星=スバルはこれに由来する)

その富士重工業が1955年に通産省国民車構想に基づいて世に送り出したのがスバル360だった。手頃な価格で壊れにくく経済的で高性能という難題に挑戦。飛行機作りの魂が込められた愛くるしい卵型ボディは、空力や重量を考慮した先進のモノコック構造で、限られたスペースで必要な居住性を確保するための斬新なアイデアが数多く導入され、わずか3×1.3mのボディサイズに大人2人と子供2人分の室内を確保していた。

効率のいいRR方式を採用し、リアに置かれた空冷エンジンは2ストローク2気筒で16㎰と高性能。加えて車重は385kgに過ぎなかった。しかも、乗り心地、走行安定性、操縦性は世界水準を超えていた。当時のフィアット500が13㎰で470kgであったことを見れば、いかに高効率だったかわかる。カタログには「満タンで450km走れます」と謳っていた。

スバルビジターセンターに展示されている初期型は、生産台数わずか60台、実際にうち50台しか販売されてないと言われる量産モデル。その後、改良が加えられながら、12年にわたって生産され、マイカーの夢を現実のものにしていった。

スバル360 K111(1958年)

主要諸元●全長2995×全幅1295×全高1345mm ●エンジン:2気筒356cc ●最高出力:16ps/4500rpm ●最大トルク3kgm/3000rpm ●車両重量385kg

スバルビジターセンター

群馬県太田市のスバル矢島工場敷地内にあるミュージマム。工場正門を入ってすぐ右側にある。その名のとおり、工場を訪れた人に、スバルのモノ作り、歴史、哲学を広く理解してもらうための施設で、入場は無料。見学の際には担当者が丁寧に案内してくれるので、事前に予約が必要となっている。

●住所:群馬県太田市庄屋町1-1 
●入館料:無料(電話にて要予約/見学可能人数1名~200名) 
●開館時間(見学時間):9:00~/11:00~/13:00~ (1日3回/所要時間約2時間) 
●休館日:スバルビジターセンター ホームページの開館カレンダー参照 
●駐車場:あり(無料、事前申し込みが必要) 
●問い合わせ先:☎0276-48-3101 
●クルマでのアクセス:東北道那須 館林ICより約70分、北関東自動車道 太田桐生ICより約30分 
●電車でのアクセス:東武鉄道「太田駅」より車で約20分、同駅南口より朝日バス「熊谷駅」行き乗車、「マリエール太田前」下車、徒歩約10分、JR「熊谷駅」より車で約50分
●展示車両は入れ替わる場合あり。

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