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サファリのトヨタここにアリ。熾烈なサバイバルを1-2で制しマニュファクチャラー選手権首位に/WRC第3戦ケニア

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サファリのトヨタここにアリ。熾烈なサバイバルを1-2で制しマニュファクチャラー選手権首位に/WRC第3戦ケニア

 3月31日(日)、WRC世界ラリー選手権第3戦『サファリ・ラリー・ケニア』の競技最終日となるデイ4が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)からは3台のトヨタGRヤリス・ラリー1が出走。カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)は、デイ2から築き上げたリードを守り切り、総合優勝を飾った。

 勝田貴元/アーロン・ジョンストン組(18号車)も、タイヤトラブルなどによるロスを最小限に抑えて総合2位でフィニッシュ。2台は2024年シーズンで初の表彰台獲得となった。エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は、3台のなかでもっとも多くのタイヤトラブルに見舞われたが総合順位は4位、日曜日のみの順位で競うスーパーサンデーでは3番手でフィニッシュし、過酷な戦いを強いられつつも多くのポイントを獲得している。

トヨタがサファリ・ラリー4連覇。ロバンペラが今季初勝利、勝田貴元は2位表彰台を獲得/WRC第3戦ケニア

 大会最終日デイ4は、『マレワ』『オセレンゴニ』『ヘルズゲート』という3本のグラベル(未舗装路)ステージを各2回走行し、合計距離は比較的短めの74.38kmとなる。ステージ周辺は朝から全体的に天気が良く、ステージはほぼ全域がドライコンディションとなった。

 デイ3終了時点で総合2位の勝田に2分以上のリードを築いていたロバンペラは、大きな石が大量に転がる荒れた路面でパンクなどのトラブルを避けるため、確実なフィニッシュを目指した走りを実行。自身のリードを意識した忍耐強い走りを貫き、総合2位に1分37秒8の差をつけて総合優勝を飾った。2年ぶりにサファリ・ラリーの表彰台の最上段に立ち、パートタイム参戦となった2024年シーズン最初の勝利となった。

 総合2位からデイ4をスタートした勝田は、総合3位であるMスポーツ・フォードWRTのアドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)から1分04秒4のリードを維持してデイ4をスタートする。硬い岩盤層の路面がポイントとなるSS14ではスローパンクチャーを喫しタイムロスとなるも、その後は3番手タイムを刻むなどし挽回。再走ステージではリスクを排したクレバーな走りで最後の3本のステージを走破し、総合2位で2023年のラリー・フィンランド以来となる表彰台を獲得した。

 勝田は2021年のサファリ・ラリーで総合2位に入り、初めてWRCトップカテゴリーの表彰台に上がった。その後も2022年に総合3位、2023年に総合4位となるなど一貫した好成績を残してきた。今回も高い目標を掲げて挑んだ一戦となったが、期待に応える総合2位を獲得したことで多くのポイントを獲得し、マニュファクチャラー登録ドライバーとしての仕事を完遂した。

 総合4位からデイ4をスタートしたエバンスは、スーパーサンデーでできるだけ多くのポイントを獲得すべく、最終日も攻めの走りを実行。SS15および16ではベストタイムを記録する活躍を見せた。最終的には総合4位でフィニッシュするとともに、スーパーサンデーの3番手による追加ポイントを獲得。さらに、パワーステージ5番手タイムによるボーナスポイントで計16ポイントを持ち帰り、ドライバー選手権2位の座を堅守した。

 今回の優勝により、TGR-WRTは4年連続でのサファリ・ラリー制覇を達成し、同ラリーでの通算優勝回数を12に伸ばした(うち11勝はWRC開催イベント)。なお、マニュファクチャラー選手権ではTGR-WRTがヒョンデ・シェル・モービスWRTに4ポイント差を築き、単独首位に浮上している。

■ラトバラ代表も勝田の走りを称賛

 熾烈なサバイバルラリーを申し分のないの成績で戦い抜いたTGR-WRのヤリ-マティ・ラトバラ代表は、「今回もサファリ・ラリーで優勝し、ここケニアで今シーズン最初の優勝を飾ることができてとても嬉しい」と勝利を喜んでいる。

「カッレ(・ロバンペラ)は、最初から非常にクレバーなアプローチで走り、ラリーを自分の支配下に置いていた。週末を通してトラブルとは無縁であり、素晴らしいクルマを用意したチームに心から感謝したい。また、アタックするタイミングと、クルマをセーブするタイミングを考えながら走ったカッレの戦いも称賛に値する」

「(勝田)貴元が総合2位で表彰台に上ったことも、本当に嬉しく思う。サファリは彼が本当に大好きなラリーだと思うし、前戦のスウェーデンでは悔しい思いをしただけに、これは彼にとってもチームにとっても本当に良い結果となっただろう」

「エルフィン(・エバンス)は残念ながら運に恵まれなかったが、チャンピオンシップのためにできるだけ多くのポイントを獲得しようと、本当に頑張って戦い抜いたと思う。我々としてはまずこの瞬間を楽しみ、次なるチャレンジであるクロアチアに向けて努力をしたいと思う」

 WRCの次戦は、4月18日(木)から21日(日)にかけてクロアチアの首都ザグレブを中心に開催される『クロアチア・ラリー』。2021年にWRCとして初開催され、今年で4年目を迎えるこのイベントはターマック(舗装路)が舞台となる。

 ステージはハイスピードなセクションとテクニカルなセクションが入り交じり、舗装自体のコンディション変化も大きいためグリップが変わりやすいことが特徴となる。また、コーナーのイン側をショートカットする“インカット走行”によって、路肩から大量の泥や砂利が舗装路面に掻き出されるため非常に滑りやすくなる高難易度のラリーとしても知られる。

 TGR-WRTからは、勝田組とエバンス組に加え、セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組がエントリーして3台のトヨタGRヤリス・ラリー1で総合優勝を目指す。第4戦『クロアチア・ラリー』は、4月18日(木)~21日(日)に開催される予定だ。

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