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【世界で一番売れているBMWに乗る】いっぱい積んでいっぱい走るなら、X3ディーゼルが最適解!

掲載 更新 4
【世界で一番売れているBMWに乗る】いっぱい積んでいっぱい走るなら、X3ディーゼルが最適解!

もはや初代X5を上回るサイズに成長? した新型X3

『世界でいちばん売れているBMW』のX3が4代目にフルモデルチェンジされ、日本導入が開始された。そのラインナップの中から、今回はディーゼルターボ搭載車に試乗してみることにした。

【画像】充実装備と走行性能を高水準で実現 BMW X3の画像はこちら 全48枚

BMWのSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル:BMWではSUVをこう呼ぶ)は、いまやX1からX7まで7車種がラインナップされている。今回試乗したX3は小さいほうから3番目、BMWとしてはコンパクトセグメントのSAVにあたる。

1999年に登場してSUVのパイオニア的存在となったX5に続き、BMWのSAV第2弾として初代は2003年に発表(日本仕様は2004年に発売)された。昨2024年6月に発表され、11月に日本でも発売された今回の新型は、4代目にあたる。

BMWでは『コンパクト』と称しているが、日本ではミッドサイズにあたるだろう。初代では全長約4.55m、全幅約1.85mのサイズだったが、フルモデルチェンジごとに少しずつサイズアップし、新型では全長約4.75m、全幅約1.92mにまで拡大した。ちなみに、初代X5は全長約4.66m、全幅約1.87mだったから、それよりも大きくなっている。

今回も試乗用の広報車を借り出すとき、駐車場で対面したX3を見て「X5じゃないの?」と錯覚したほど。まわりのクルマと比べても、けっこう大きく見える。その理由はスタイリングにもあるかもしれない。最新のBMW車に共通の、金属の塊から削り出したようなマッシヴなプロポーションがSAVらしい力強さを感じさせる。

とはいえ、DセグメントのSAVとしては、日本の街中での使用を考えるとサイズは(特に全幅は)これ以上アップして欲しくないなというのが本音だ。

大きくなったキドニーグリルは賛否両論だが、シャープでスポーティなデザインのLEDヘッドランプや立体的なT字型のLEDテールランプが前後のデザインを引き締め、また従来型より25mm長い全長と15mm低い全高が、スポーティなイメージを高めている。

もはや、ひと昔前のディーゼルエンジンとは違う

日本仕様の新型X3には、2.0L直4ガソリンターボ/2.0L直4ディーゼルターボ/3.0L直6ガソリンターボのパワーユニットが設定されているが、今回は売れ筋となりそうな、ディーゼルターボを搭載した『X3 20d xドライブMスポーツ』をチョイスした。なお、20dはMスポーツのみのトリムレベルとなっている。

ドアを開けると、センターコンソールとドアパネルのアンビエントライト(色は好みで変更できる)が点灯して出迎えてくれる。運転席の前には、メーターパネルとコントロールディスプレイが一体化したカーブドディスプレイが展開する。

試乗車は前席ベンチレーションシート(ヒーターは標準装備)や後席ヒーター、ステアリングホイールヒーターをパッケージオプションで装備。標準装備のMアルカンタラ/ヴェガンザのシートはサポート性も良く、Mスポーツらしい『駆け抜ける歓び』が味わえそうだ。

ステアリングホイールのグリップは少し太め。これはミニを含めた最新のBMWグループ車のスポーティモデルに共通なのだが、日本人の手の大きさを考えると、もう少し細くてもいいかなと思える。

これも最新BMW車に共通の、スイッチ式ATセレクターをDに入れて走り出す。エンジン音はきわめて静かで、ディーゼルであることを忘れさせる。音や振動は、ガソリン車にしては少し感じるかな? といったレベルだ。レブカウンターは5500rpmからゼブラゾーンで6000rpmからレッドゾーンと、ひと昔前のガソリンエンジン並みだ。

コンパクトとはいえ1.9トンを超える車両重量ながら1500rpmから最大トルクの400Nmを発生するディーゼルターボは、立ち上がりから十分にパワフルで、しかも低速域やパーシャルスロットルからの加速でもターボを感じさせないレスポンスの良さが好印象だ。

紹介し忘れたが、新型X3のパワーユニットはすべて48Vマイルドハイブリッドを組み合わせている。そのためアイドリングストップからの再始動でも振動がなく、きわめてスムーズだ。

ワインディングロードを走れば、やっぱりBMW

今回の試乗では事故渋滞や年度末の交通集中渋滞などにハマったが、ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能のおかげで、かつてのように苦痛を感じることが少なくなった。

これはドライバーのストレス低減につながるし、それゆえ事故発生率も下がるはず。もちろん過信は禁物だが、ハンズオフ機能まではなくとも渋滞運転支援機能は、いまや必需品といえる装備ではないだろうか。

エンジン回転数は、80km/hで8速1200rpm、100km/hで8速1500rpmくらい(レブカウンターは細かい表示がないため)。直進安定性は高く、また大径の50タイヤを履いているが、乗り心地はきわめてフラットライドで上質だ。しかもSAVならではの少し高めのドライビングポジションと視界の良いコクピットのおかげで、1.9mを超える全幅ながら車両感覚はつかみやすく、狭い道でも思ったより走りやすかった。

高速を降り、ちょっとしたワインディングロードを走ってみると、やはりコイツはBMWだった! エンジンや足まわり、そしてステアリングホイールなどからのインフォメーションがしっかりと感じられる。ハンドリングは秀逸で、意のままのコーナリングを楽しむことができるといったら言い過ぎだろうか。

今回の試乗では、約210km(約6割が高速:渋滞あり、約4割が市街地&郊外路)を走って、車載の平均燃費計は16.7km/Lを表示した。WLTCモード燃費は16.3km/L(高速モードは18.8km/L)だから、実燃費はカタログ値と大きくは変わらないだろう。

リアシートやラゲッジスペースは十分に広く、シートアレンジなど使い勝手も高い。安全&快適装備も高いレベルで充実している。予算や保管場所のサイズなどに問題がなく、多くの人や荷物を積んで長距離を走ってアウトドアレジャーを楽しむ機会が多いなら、X3 20dは最適な1台だ。

ただ、個人的には20dにMスポーツだけでなく、シンプルなxラインのトリムレベルも設定して欲しいところ。今回の試乗車であるマットなグレーのボディカラーにブラックのアクセントを用いたMスポーツという佇まいは、ディーゼル搭載車を普通に乗りたい人には少々アクが強すぎるかな? と感じられた。

まあ、このあたりは個人の好みでもあるし、BMWとしては最大公約数的にトリムレベルをセレクトしているのだろう。いずれにしても、新型X3の登場で日本のミッドサイズSUV市場はインポート、国産とも多くの魅力的なモデルがひしめき、さらなる激戦区となりそうだ。

BMW X3 20d xドライブMスポーツのスペック

全長×全幅×全高:4755×1920×1660mm
ホイールベース:2865mm
車両重量:1930kg
乗車定員:5名
パワートレーン:直4 DOHCディーゼルターボ+モーター(MHEV)
総排気量:1998cc
エンジン最高出力:145kW(197ps)/4000rpm
エンジン最大トルク:400Nm(40.7kg-m)/1500-2750rpm
モーター最高出力:8kW(10ps)/3000rpm
モーター最大トルク:250Nm(2.5kg-m)/500rpm
システム最高出力*:145kW(197ps)
システム最大トルク*:400Nm(40.7kg-m)
トランスミッション:8速AT
駆動方式:フロント縦置き4WD
WLTCモード燃費:16.3km/L
タイヤサイズ:245/50R19
車両価格:858万円
(*はメーカーによる自社参考値)

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN

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みんなのコメント

4件
  • tondemo310
    世界ではコンパクトSUV。しかし日本では大型高級車。それでもBMWなら全て美化される。私なら半値=低級車のCX-60を買う。
    と言いたいが、宝くじ当たってもこのジャンルは買わない。MAZDA3セダンを買う。理由は逆張り人生だから。
  • Lore in
    でかい車体に一番安価なグレードと言う
    見栄っ張りが選びがちな選択
    荷を積むと途端に走りが鈍く燃費も落ちる地雷グレード
    おまけにBMWの4発は特別カラカラ音が酷い
    実用性で選ぶわけないだろう
    こんな低スペックで壊れやすく
    リセール悪い趣味車を選ぶ理由はただ一つ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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