■生誕70年目に新型「ランドクルーザー」フルモデルチェンジ!
トヨタは、新型SUV「ランドクルーザー(300系)」を2021年6月10日に世界初公開しました。
ランドクルーザーシリーズ生誕70周年の記念すべき年にフルモデルチェンジとなった新型ランドクルーザーは、どのような進化を遂げているのでしょうか。
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ランドクルーザーは1951年8月に「TOYOTA BJ型」として当時の警察予備隊向けに計画されて誕生しました。
BJ型は、強力なエンジンと4輪駆動システムを採用し、クルマとして初めて富士山の6合目までの登山に成功するなど、厳しい環境下で高い悪路走破性能を発揮。
警察予備隊には採用されなかったものの、全国各地の地方警察がパトカーなどに採用されました。
なお、ランドクルーザーという名称は「陸の巡洋艦」という意味が込められており、1954年から採用されています。
その後、ランドクルーザーシリーズとしては1960年8月の発売後24年ものロングセラーとなり現在でも世界中でファンの多い「40系」。
1985年には70系としてライトデューティ型が派生し、1990年に初代「ランドクルーザープラド」が誕生しました。
現在では、2007年に登場した現行ランドクルーザー(200系)と2009年に登場した現行ランドクルーザープラド(150系)が世界中で販売されています(日本では200系は2021年3月に販売終了)。
これまでにランドクルーザーシリーズは、世界170の国や地域で累計約1040万台かつ年間30万台を販売するモデルとなっています。
そして、初代となるBJ型が誕生してから70周年を迎えた2021年にランドクルーザー(200系)から新型ランドクルーザー(300系)にフルモデルチェンジします。
新型ランドクルーザー(300系)は、200系の後継モデルとなり、エクステリアデザインは、ランドクルーザーシリーズのヘリテージを継承。
オフロード走行時のダメージを受けにくいライト類の配置やバンパーデザインなど機能美を追求しているものの、ボディサイズやディパーチャーアングル&アプローチアングルは200系を踏襲しました。
また、公開された画像ではオンロードを走行するメッキ調水平グリルが存在感を示すフロントデザインのモデルと、砂漠の悪路を走破してオフロード性能を表現したGRバッチ装着モデルの2種類が明かされているため、グレードや仕様によってデザインが異なると見られます。
パワートレインは、新開発の3.5リッターV型6気筒ツインターボガソリンエンジン(最高出力415馬力)と、3.3リッターV型6気筒ツインターボディーゼルンエンジン(最高出力309馬力)の2種類を設定。
200系のV型8気筒エンジンをも超えるクラストップレベルの動力性能とドライバビリティを実現しました。
さらに、新開発の10速ATやボディ軽量化によって各地域それぞれの燃費モードを考慮した試算では、年間CO2排出量をグローバル全体台数分で10%低減できる見込みだといいます。
新型ランドクルーザー(300系)の開発の狙いについて、トヨタは次のように説明しています。
「ランドクルーザーの本質である『信頼性・耐久性・悪路走破性』は進化させつつ継承する。世界中のどんな道でも運転しやすく、疲れにくい走りを実現する」
これらを念頭に新型ランドクルーザー(300系)は、ランドクルーザーシリーズの本質を守る礎であるフレーム構造を踏襲しながらも、TNGAに基づく新GA-Fプラットフォームを採用しています。
そのほか、軽量化・低重心化・高剛性化や重量配分。サスペンション構造の改善を実施して、走行テストを繰り返しおこなったことで、オンロード・オフロードの双方で快適なクルマとなりました。
また、ランドクルーザー伝統の悪路走破性能を向上させるために「サスペンションの基本性能向上」、「世界初のE-KDSS採用による接地性向上」、「ドライバー視点で障害物を可視化出来るマルチテレインモニターの採用」、「路面状況を自動で判断して走行モードを選択するマルチテレインセレクト」などの新技術を搭載しています。
※ ※ ※
ランドクルーザーは、「どこへでも行き、生きて帰って来られるクルマ」という世界中のユーザーニーズに対応するために絶えず進化してきました。
開発主査の横尾氏は「今日でも『ランクル』でしか走れない道があります。どこへでも行き、生きて帰って来られる相棒であり続ける事。これがランクルの使命と考えています」とコメント。
また、オンライン発表時のグローバルメッセージとして、代表取締役社長・豊田章男氏は「ランクルは世界の人々の命を守っているクルマです」とコメントするように、いかにトヨタにとって重要なモデルかが分かります。
そんなトヨタを代表する新型ランドクルーザー(300系)は、2021年夏以降に世界各地の国や地域で発売される予定です。また価格や全グレード体系について現時点(2021年6月10日現在)では未発表となっています。
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