マクラーレン・オートモーティブは2018年7月12日、2018年グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて「600LT」を世界初公開した。
マクラーレン・オートモーティブ最高経営責任者、マイク・フルーウィット(Mike Flewitt)は、
「新しいMcLaren 600LTは、最も先鋭的な性能を持つ、公道走行が可能なスポーツシリーズ・モデルで、エアロダイナミクスの最適化やパワーの増大、軽量化、サーキット走行を重視したドライビングダイナミクス、ドライバーとマシンとの一体感の向上といった、『McLaren LT』らしい特性を備えています。20年以上の歴史のなかで『ロングテール』の名が冠されたマクラーレンは、この600LTを含めて4つしかありません。今回の600LTは、スーパースポーツカーの性能に求められる基準を再定義するものであり、驚異的な加速力と、サーキットでの卓越したコーナリング・スピード、ドライバーとマシンとの類稀なダイナミックな関係性がその特徴となっています」
とコメントしている。
※参考記事:“ロングテール”を継承する高性能マシン、マクラーレン「600LT」発表
“ロングテール”を継承する高性能マシン、マクラーレン「600LT」発表
マクラーレン600LTは、最も速く、最もパワフルで、公道でもサーキットでも優れた性能を発揮するように作られた、マクラーレン・スポーツシリーズの新作マシンだ。最高出力600ps、最大トルク620Nmを発生する3.8リッターV8エンジンを搭載し、最適化されたエンジンマネジメントシステム、効率よく吸気するために大胆なデザインになったトップエグジット型のエキゾースト・システムを採用。0-100 km/h加速はわずか2.9秒で、高い評価を受けているスーパーシリーズ・モデル「675LT」に匹敵する加速力となっている。0-200km/hは8.2秒で、最高速度の328km/hまで加速を維持できる。
また、エクステンドされたフロント・スプリッターやリア・ディフューザー、固定式のリア・ウィング、スリムなシルエットなどマクラーレン「ロングテール」の物理的特徴をすべて備え、全長は「570S Coupe」より74mm延長。このユニークなボディによってエアロダイナミクス性能が最適化され、さらにフラットなカーボン・ファイバーのフラットボトムとの相互作用により、250km/hで走行時のダウンフォースが100kg増大し、グリップと高速での安定性が向上している。
同様のアルミニウム製シャシーに比べ剛性が25パーセント程度向上しているモノコック・シャシーや、新たなエアロダイナミクス装備でのカーボン・ファイバーの積極的な採用、ならびにサーキット指向のコックピット全体にわたる軽量素材の装備により、乾燥重量が1,247kgまで削減。その際のパワー・ウェイト・レシオは2.08Kg/PSとなっている。
また、軽量のアルミニウム製キャリパーと剛性に優れたカーボン・セラミック製のディスクを採用した、マクラーレン・スーパーシリーズのブレーキ・システムを採用することにより、重量が4kg軽くなったのに加え、まったく新しくなったブレーキ・ブースターとの組み合わせにより、ブレーキ中のペダルの感触と反応が大幅に向上、200km/hから停止状態までの制動距離は117mと、「P1(TM)」より1m長いだけとなっている。
2種類ある超軽量アルミアロイホイールのデザインは標準装備が10スポークで、5本スポークへの変更も可能。いずれもスポーツシリーズのマクラーレンに装備されるホイールとしては最軽量で、このバネ下重量の削減は600LTのダイナミックな特性に大きく寄与している。
マクラーレンのテクニカル・パートナーであるピレリと共同開発されたビスポークによる特別仕様のP Zero(TM) Trofeo Rタイヤは、
スポーツシリーズのモデルに初めて装備されるもので、路面状態が完璧でなくても路面とのコンタクトパッチが一定に保たれ、コンプライアンスとグリップが向上されるように、サイドウォールの構造が通常よりソフトになってる。
コックピットは重量削減と、ドライバー重視の環境作りの両方に焦点を当てたものとなっており、軽量のアルカンターラのトリム素材が、全体に多く使用、ドライバーとパッセンジャーのフットウェルと、シート下のカーペットを省くことで、5.7kgの重量削減を実現。さらにMonoCell IIシャシーの構造も、カーボン・ファイバーの美しさを残したまま、仕上げられている。
600LT Coupeは、2018年10月より、およそ12か月間にわたり生産が行われる予定だ。マクラーレン正規販売店よりオーダー可能だが、生産台数は厳密に制限されるという。
マクラーレン 600LT(マクラーレン オートモーティブ)
マクラーレン 600LT 関連情報
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