コンセプトカーの面影ゼロのクルマ
text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)
【画像】製品化が間近? 東京モーターショーで発表された日本車 全134枚
開催会場の分断や海外メーカーの参加見合わせが相次ぐなど、開催前はネガティブな情報が先行した東京モーターショー2019。
しかしフタを開けてみれば、「総来場者数130万人」と主催者側は発表した。(無料入場者(高校生以下、障害者他)、無料エリアなどすべて含んだ数字)
そんなモーターショーの目玉と言えばやはり各メーカーが登場させるコンセプトカーだろう。市販化目前と思われるものから、遠い未来のモビリティをイメージした夢のモデルまで、そのキャラクターはさまざまだが、どのモデルもコンセプトながらキッチリ車名が付けられている。
今回のスズキ・ハスラー・コンセプトのように、まもなく登場を思わせるモデルに関しては従来の車名が継続して付けられることもあるが、ほとんどのコンセプトカーがオリジナリティ溢れる名前が付けられていることに気づくだろう。
しかし、常に登場しつづけるコンセプトカーや新型車にオリジナルの名前を与え続けるというのも、なかなか難しい作業となることは想像に難くないだろう。
実際、過去にコンセプトカーで使われた名前が市販車に使われたという例も少なくない。
もちろんコンセプトカー時代のキャラクターをそのまま踏襲したモデルも存在するが、中にはコンセプトカーの面影ゼロとなってしまった車種も存在しているのだ。
日産プリメーラX 1989年東京モーターショー
1990年に登場した日産のセダンであるプリメーラは、当時の欧州車にも引けを取らないハンドリング性能を持ったモデルとしてモータージャーナリストを中心に高い評価を集めた1台だった。
そんなプリメーラが登場する前年の東京モーターショーに登場したプリメーラXは、クーペとステーションワゴンの中間のようなリアセクションを持ったモデルであり、4ドアセダンというボディ形状を除けば市販車のプリメーラとは似ても似つかないデザインだった。
ただし、フロントに横置きで搭載されるとアナウンスされたSR20DE型エンジンや、フロントマルチリンク、リアパラレルリンクのサスペンションなど、メカニズム的にはプリメーラと同等のものが使われていた。
全く別のモデルとも言えない点も持ち合わせていたのだった。
いすゞ・コモ 1991年東京モーターショー
すでに自社では日本国内向けにトラックやバスといった商用車以外を生産、販売しなくなって久しいいすゞだが、ワンボックス商用車としては日産のキャラバンのOEM供給を受け、いすゞ・コモとして販売している。
そんなコモの名前が使われたコンセプトカーは1991年の東京モーターショーに登場したスポーツカーのようなピックアップトラックスタイルの車種だった。
エンジンはなんとV12の3500ccをミドシップに搭載し、後輪を駆動する。ドアはガルウイング化され、インテリアをみる限り純然たるスポーツカーのようなバケットシートが備わっていた。
日産キックス 1995年東京モーターショー/1998年パリモーターショー
ジュークの後継車種としてまもなく日本にも導入か? と言われている小型クロスオーバーSUVであるキックス。
このモデルの前は三菱パジェロミニのOEMモデルとして日本で販売されていたことを覚えている人も多い事だろう。
キックスという名前を振り返ると、1995年の東京モーターショーに登場したモデルが始まりとなる。
このキックスは当時のクロスオーバーSUVのラシーンのリアをピックアップ化したようなスタイルのダブルキャブピックアップとなっていた。
そしてそこから3年後のパリモーターショーで再び名前が使われたキックスは、SUVスタイルから一転し、3Lの燃料で100kmの走行を可能とするディーゼルエンジンを搭載したエコなコンパクトハッチバックへと一気にキャラクターを変えていたのだった。
なお、どれも発音はキックスながら、95年のモデルは「XIX」、98年のモデルは「KYXX」、パジェロミニベースのモデルは「KIX」、現在販売中のモデルは「KICKS」と全て綴りが異なる点が面白い。
ちなみに「XIX」はローマ数字で「19」という意味も持っており、ジュークの後継モデルとしてキックスが登場するというのはおよそ15年の歳月をかけて伏線を回収したようにも思えるが、果たして偶然なのか、それとも……?
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