クルマと運転を理解し、愛するメーカー
AUTOCAR英国編集部が毎年開催するAUTOCARアワードで、トヨタ自動車は2023年のベスト自動車メーカーとして『Best Manufacturer 2024』に選ばれた。
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同アワードは前年を振り返り、各カテゴリーのベストを称えるもの。トヨタは販売台数や営業利益などビジネス面での実績、製品の信頼性、パワートレイン技術、クルマづくりに対する姿勢などが評価された。
以下、英国編集部のマット・プライヤー記者のコメントを紹介する。
Best Manufacturer 2024:Toyota
インターネットの暗く愚かな片隅では、トヨタを時代遅れのレガシーカーメーカーと呼び、完全な電動化に遅れをとり、水素の道を追求する愚か者で、最盛期は過去のものである、と言う人々がいる。
しかし、良識ある人々にとって、5月初めにトヨタが通期営業利益5兆3500億円あまり(260億ポンド)を計上し、日本企業として初めて5兆円を超えたことは驚くには当たらない。
2023年には、世界で初めて1000万台以上の自動車を販売した。
これからもっと厳しい時代がやってくる。中国の自動車メーカーがコアセクターで事業を展開し、例外なくすべての大衆車メーカーを脅かすだろう。
しかし、その猛攻をどのように生き残るのか気になるところだが、トヨタにはいくつかの重要な点がある。
第1に、トヨタ車は耐久性と信頼性に優れているという評判だ。これは、長持ちすると期待されるクルマを何十年にもわたって作り続けてきたことで得られたものだ。
世界の遠隔地で市場シェアが高いのは偶然ではない。
身近なところでは、トヨタ車がプライベートハイヤーとして広く使われているのを目にする。
第2に、トヨタは完全な電気自動車の導入では遅れをとっているかもしれないが、日常の運転において優れた効率を発揮するハイブリッド・パワートレインで実績がある。
しかし、ますます競争が激化していく世界市場で生き残り、成長する上でおそらく他の大衆車ブランドよりも優れているのは、「クルマ」と「運転」を理解し、愛する人々によってトップダウンで運営されている会社であるという点だ。我々はそう考えている。
昨年、豊田章男氏がCEOを退任して会長に就任し、若い人々に会社を任せることになった。佐藤恒治氏の下、トヨタはクルマ好きが買いたいと思うようなクルマ、そして重要なことだが、運転したいと思えるようなクルマづくりをやめる気配はない。
トヨタのエンジニアたちは、熱狂的なリーダーシップがなければ、GRヤリス、GR86、GRスープラのようなクルマを作ることはできないと認めている。
非常に手頃なスーパーミニ(小型車)から非常に頑丈な四輪駆動車まで、自動車市場のほぼすべてのポイントにおいてトヨタは競争しており、それがBest Manufacturer 2024に選ばれた理由である。
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