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ヤマハのスポーツ原付二種「MT-125」に試乗! 50万円切りで思いっきり楽しめるスポーツネイキッドだ!

掲載 更新 7
ヤマハのスポーツ原付二種「MT-125」に試乗! 50万円切りで思いっきり楽しめるスポーツネイキッドだ!

XSR125やYZF-R125よりも機敏に小回りできる!

XSR125の正式発表で出揃ったヤマハ125ccの3兄弟。この機会に、XSR125、YZF-R125(およびR15)、そしてMT-125にイッキ試乗できるメディア向け試乗会が開催されたので、天然のヤングマシン脳を持つと言われる”ミヤケン”がレポートをお届けする。エキスパートの丸山浩さんによるインプレッション(ヤングマシン1月号に掲載!)とは異なる切り口で、フルサイズ125ccを大いに語る!

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XSR125よりもスポーティで凝縮感のあるライディングポジション

ヤマハの新型フルサイズ125シリーズのひとつとして11月に登場したのがスポーツネイキッドのMT-125だ。エンジンやフレーム、サスペンションなど基本構造は兄弟となるXSR125やYZF-R125と共有。これにMTシリーズ・特に兄貴分となるMT-09(の先々代モデル)テイストの外装が与えられている。

XSR125が比較的どんなタイプの人にも合わせられるような佇まいを持っていたのに対し、こちらはMTシリーズが標榜する“アジャイル(=素早い・活発)”コンセプトをそのまま継承した雰囲気。“俺は思い通りな走りがしたいぜ!”と言うような人にはピッタリだ。

ライポジもまたそんなアジャイル感がしっかり再現されている。ハンドルは遠目にセットされていたXSRに対してMTではグッと手前。そのため腰のやや上と高さ的にはネイキッドとして低いのに上半身の前傾度合いはXSRよりも緩く、上からワイドなハンドルを押さえるような感じだ。一方で下半身はバックステップ気味。この乗車感、いかにもアスファルトを切り取るように走るのが得意なストリートファイターらしい。

足着きも両足ベタベタだった250のMT-25に対してこちらは両足指となるなど、ハッキリ言ってよりスポーティな仕上がりだ。このライポジで驚いたのはXSRと同じように既存の125では味わえなかったタンクの満足いくホールド感。MTも十分なボリュームがあり、太ももにピタッとフィットしてくれる。そしてヤマハ新型125はいずれもタンク外装は樹脂製カバーで中にインナータンクを置いているが、そのインナータンクまでなんと3機種それぞれで作り分けていると言うので二度ビックリ。普通はコストダウンでインナータンクは共通とするはずなのに乗り味を変えるためにとことんこだわっているところが凄い。

―― 上半身は直立気味の一般ネイキッド風、片や下半身はバックステップ気味の攻め攻め風とMT-09を彷彿とさせる個性的なライポジ。ハンドルが手前にグッと寄せられて小回りに優れている。足着きは両足指先でXSRと同等だが、シート前方がスリムなので、わずかに良好になっている感触だった。【身長165cm/体重55kg】

低回転からスムーズについてくるエンジン回転とパワー

走り出してみると、ハンドルバーが手前に寄せられているぶん、小回りの良さでは3機種中で一番となっていた。XSRのようにリーンウィズでマシンと一緒に身体を寝かすよりもMT-125は腰の下でマシンを右へ左へと積極的に振り回すようなロデオチックな乗り方が得意。このあたり、まさにMT-09が見せたライディングスタイルそのままとなっている。

サスペンションの素晴らしさはXSRと同じで、かなりのハードブレーキでもフロントフォーク本体に加え、ステムヘッドまわりを伝って車体全体まで捩れてくるような剛性不足感は一切感じられない。この耐G性能にはエンジンブレーキを効果的に逃がすアシスト&スリッパ―(A&S)クラッチが車体を安定させてくれたのも一役買っていたと思う。

実を言うと3機種ともサーキットを走るにはABSの作動が早めで、コースレイアウトに慣れるまでは狙ったラインに最後で無理くりねじ込む下手な走りとなっていたものの、そんな帳尻合わせにも車体はさほど暴れない。これだとストリートの領域では、かなり安心した走りができると感じられた。

―― 兄弟車と同じ足まわりで安心してスポーツできる。

普段使いもしやすい俊足125がMT-125だ

エンジン特性はXSRやYZF-Rと同じような雰囲気で変わらずだ。下から上までキレイに吹け上がる素早い回転上昇と、一般道ではこれで十分と思えるパワー感が印象的。それに一般道だとかなり急な坂を登るときくらいしか使わないような回転数まで回しても、小排気量でありがちなエンジンが悲鳴を上げるような不快な振動が襲ってくる気配はなかったので乗ってる方としても随分と気持ちが良かった。

これにはやはり低中速域と高速域で吸気側カムが切り替わる可変バルブ機構のVVA(Variable Valve Actuator)が搭載されているも利いているのだろう。VVAの作動タイミングは他の2車と同じく7400rpmとなっている。おそらくストリートの速度域で最もVVAのお世話になるのは2~3速、上げても4速で一気に加速するようなシチュエーション。信号でのスタートダッシュや走行中に追い越しをかける場面だ。そこでは4輪に遅れを取ることなくズバっと前を取ることができる加速力を十分に発揮してくれる。

今回テストしたサーキットでは直線が短すぎて無理だったように5速や6速でVVAが切り替わるような領域は一般道だとあまりオススメできない速度になっているのではないだろうか。ちなみに最高速がどれだけ出るのか海外ライダーの動画で確認してみたところ大体130km/h。実際には高速道も走れるポテンシャルはあるけれど、まあ日本の一般道だと残念ながらそれはダメだよね。

そんなクラスを超えた実力まで持っているMT-125だが、車両価格はヤマハ新型125の内でも最もリーズナブルとなる嬉しい50万円切り。これには財布が心配な若い人たちもファーストバイクとして選ぶのに助かるんじゃないかなと思う。

ワイズギアが扱う純正アクセサリーもスポーツスクリーンやフェンダーレスキット、LEDウインカーといったスタイルを向上させるものから、走りやすさを助けてくれるアジャスタブルレバーやローダウンリンク、ツーリングするときに欲しいグリップヒーターやDC12Vソケットなどなど、いろいろと揃っている。既にビッグバイクを持っているけれど普段使い用の俊足125も欲しいと思っていたベテランに勧めたいのも、このMT-125だ。

YAMAHA MT-125 のスタイリング

―― ヤマハ MT-125[2023 model]

―― ヤマハ MT-125[2023 model]

YAMAHA MT-125 のスペック

―― 車名MT-125 ABS認定型式/原動機打刻型式8BJ-RE45J/E34LE全長×全幅×全高2000×800mm×1070mm軸距1325mm最低地上高170mmシート高810mmキャスター/トレール25°30′/88mm装備重量141kgエンジン型式水冷4ストローク単気筒SOHC4バルブ総排気量124cc内径×行程52.0×58.7mm圧縮比11.2:1最高出力15ps/10000rpm最大トルク1.2kg-m/8000rpm始動方式セルフスターター変速機常時噛合式6段リターン燃料タンク容量10LWMTCモード燃費49.4km/L(クラス2、サブクラス2-2、1名乗車時)タイヤサイズ前100/80-17タイヤサイズ後140/70-17乗車定員2名価格49万5000円色青、暗灰、灰発売日2023年11月10日 

YAMAHA MT-125 のディテール

―― コンパクトなメーターは、兄弟車のXSR125ともYZF-R125とも異なる専用品。ギヤポジションインジケーターや燃料残量系も完備する。ハンドルバーは手前に引かれ、幅もやや披露目。

―― モノアイLEDのヘッドライトに左右2眼のポジションライトを組み合わせる。テールランプもLEDで、ウインカーはクリアレンズとオレンジバルブ。

―― やや前めに座るポジションに筋肉質な燃料タンク。スリムなシートにはやや後退したステップという組み合わせだ。

―― エンジンは7000rpmを境に吸気側のカムが切り替わるVVA(可変バルブ)を採用。燃料タンクのサイドにはMTシリーズらしいエアスクープを採用している。

―― 車体色ごとに異なるホイール色を採用。ブレーキは前後ともディスク式で、もちろんABS完備だ。

―― カラーバリエーションは全3色。左からパステルダークグレー、ディープパープリッシュブルーメタリックC、マットダークグレーメタリック8だ。

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みんなのコメント

7件
  • G
    首都圏に住む自分の近所のバイク屋ではMT-125の納車時期は「年明けとしか言えない」との事でした。
  • kur********
    どんなにすばらしくても、高速道路走れない125ccに50万円弱を払う気がおきませんな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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