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F1ブラジルGP、リオデジャネイロ開催に大きく前進。新サーキット建設による環境破壊が障害か

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F1ブラジルGP、リオデジャネイロ開催に大きく前進。新サーキット建設による環境破壊が障害か

 F1のCEOであるチェイス・キャリーが、リオデジャネイロでF1ブラジルGP開催を目指すプロモーターとの合意に達したことが明らかとなった。このタイミングでの発表は、キャリーが2021年の暫定カレンダーにリオでのブラジルGPを掲載したいと考えていると言っていいだろう。

 ブラジルGPはこれまで、サンパウロのインテルラゴス・サーキットを中心に開催されてきたが、1978年および1981年~1989年はジャカレパグア・サーキットでグランプリが行なわれた。

■リオデジャネイロでのF1ブラジルGP復活へ? サンパウロは金銭面に難ありか

 ブラジルGPのインテルラゴスでの開催契約は今年までとなっている。しかしながらサンパウロのプロモーターと現在のF1経営陣との関係は悪化しており、契約延長は発表されていない。

 2017年、インテルラゴスは補助金の撤回を受けて資金難に陥ったが、かつてF1を統括していたバーニー・エクレストンと、2018年から2020年まで開催権料を支払わなくていいという契約を結んだ。リバティ・メディアは、F1オーナーとなってからこの事実を知った。

 そのためF1側は、サンパウロにあるインテルラゴスではなく、ジャイール・ボルソナーロ大統領も支援しているリオデジャネイロでの開催に本腰を入れているわけだ。

 しかしジャカレパグア・サーキットはすでに取り壊されており、跡地には2016年の夏季オリンピックの中心会場となったリオ・オリンピック・パークが建設されている。

 そこでF1再誘致を目指しているリオデジャネイロは、リオ五輪の際に7人制ラグビー、ホッケー、BMXなど様々なスポーツに利用されていた屋外競技場デオドロに新たなサーキットを建設する予定を立てている。

 ただしデオドロ地区は環境保全に力を入れているため、それがサーキット建設の障害となる可能性がある。サーキットを建設するために、何千本もの木を伐採しなくてはいけないのだ。

 リオデジャネイロ州の知事代行を務めるクラウディオ・カストロに送られた書簡の中で、キャリーはサーキットの建設を進める許可が出ることを前提に、9月14日付けでプロモーターとのレース開催契約にサインしたことを認めた。

「リオデジャネイロでのF1イベント、ステージ、プロモーションの開催・実施について、リオ・モータースポーツLLCとの間で最終的なレース契約を締結したことをお知らせする」

 そうキャリーは書簡に記した。

「これらの契約は、ブラジルおよびリオデジャネイロの関係当局であるINEA/CECAから必要な全てのライセンスが発行され次第、すぐにF1が発表・実行する準備ができている」

 州環境研究所(INEA)は、サーキット建設プロジェクトにおける環境への影響に関して、技術的な意見書を作成中だという。それが済めば、意見書はまず司法長官に提出され、その後に州環境管理委員会(CECA)へと移される。

 しかし、リオデジャネイロに残った最後の森林地帯が無くなることについて、地元住民からの反対の声は大きい。ハッシュタグ『#BrazilSaysNoToDeforestation』(ブラジルは森林破壊に反対する)を使った反対運動は、キャリーの手紙の内容が明らかになって以来、勢いを増している。

 ただし、キャリーの書簡はレース開催地をデオドロに指定しているわけではないため、開催地が変更になる可能性もある。

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