大容量の荷室に本格４WD搭載の小型クロスオーバー「トヨタ・ヤリスクロス」【最新SUV 車種別解説】

前席優先でも後席居住性は◎ HVモデルは異なる乗り心地

現在、乗用車販売台数のトップを走り続けるコンパクトカー、トヨタ・ヤリスをベースにクロスオーバーSUV化されたのが、ライズとC-HRの間に位置するヤリスクロス。

エクステリア

トヨタ製のSUVとしては最も車体の小さなモデル。シャシーやパワートレーンなどクルマの基本設計はハッチバックのヤリスに準じるが、ボディ自体はまったくの別物で正真正銘のSUVスタイルだ。最小回転半径は5.3m。ヤリスとホイールベース、パワーユニット、CVTなどを共用するものの、リヤオーバーハングを延長し、アウトドアライフなどで不可欠な大きな荷物を積載可能とする大容量かつ使い勝手の良い荷室を実現。

インストルメントパネル

スマホを接続するとナビとして利用できるディスプレイは全車に標準装備。ただし「X 」系は7インチ、「G 」系や「Z 」系は8インチとサイズは2種類ある。駐車ブレーキは全車とも電動式で、シフトレバーを「P」にすると自動で作動。さらに最低地上高170mmとともに、結構本格的な4WD機能を備えているのが特徴で、ライバルに対してリーズナブルな価格設定もヒットしている理由のひとつと言って良い。

居住性

後席前席床に対する着座位置がハッチバックのヤリスと同等なので、ドライビングポジションにSUVらしい高さは感じない。自慢はこのクラスでは珍しい運転席の電動調整機能(「Z」系に採用)だ。後席はファミリーカーとしても実用的な広さ。パッケージ的には前席優先で、後席に座ると身長172cmの筆者のドラポジ基準でニースペースは115mmと、ライズ同等。C-HRの250mmには遠くおよばないものの、自然な着座感で意外に窮屈感はない。荷室もゴルフバッグ2セット、または大型スーツケース2個が余裕で積み込めるスペースを確保する。

うれしい装備

「G 」系と「Z 」系に設定する電動テールゲート。プレミアムブランドを除き、オプションとはいえこのクラスでの採用は珍しい。車両周囲を見渡せ、車庫入れはもちろん安全確認にも役立つパノラミックビューモニター。「X“B パッケー ジ”」以外にオプションで装着可能。ノーマル」「パワー」「エコ」を選べる走行モード切り替えスイッチを全車に標準。ハイブリッド車は加えて「EVモード」も用意する。月間登録台数　　　7918台(21年10月～22年3月平均値)現行型発表　　　　20年8月WLTCモード燃費　30.8km/l※「HYBRID X」のFF車

ラゲッジルーム

通常時後列格納時大型スーツケースを 2 個積載できるなどクラスを超えた広さに加え、特徴的なのはアレンジの自由度だ。背もたれが左右独立なだけでなく中央部まで独立した三分割なのはこのクラスでは稀だし、床面ボードも左右独立で便利。パワーユニットは1.５l3気筒ガソリンエンジンおよびWLTCモード燃費最高30.８km/h を誇る1.5lエンジン+2モーターのHVを用意。電子パーキングブレーキやオートブレーキホールド機能を備える点にも注目だ。ガソリン車の走りは軽快感、カーブなどでの安定感の高さが印象的。ただし動力性能の余裕はなく、18インチタイヤ装着車の乗り心地はかなり硬めだ。一方、HVモデルは粘り強いモーター走行、よりスムーズでトルキーな走りと落ち着き感ある乗り心地が美点となる。

※本稿は、モーターファン別冊ニューモデル速報統括シリーズVol.141「2022-2023 国産＆輸入SUVのすべて」の再構成です。

http://motorfan-newmodel.com/integration/141

Comments

安物感たっぷりですよ。
昔の軽自動車みたいな、シフトレバーシャフトが丸見えのブーツの無いところとか。
ドアの内張りの不織布みたいな素材とか。
上級グレードについてる運転席パワーシートとモーター音の五月蝿さとか。
ハイブリッドなら燃費は良いけど、それなりのオプション載せていくと結構なお値段になるし。
じゃあってガソリンモデル選ぶと3発エンジンの五月蝿い事やタイヤのゴロゴロ音とか。
何故これが売れてるのか理解できない。

居住性＆使い勝手最悪。
２シーターの延長で考える車。