現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【価格差約120万円!!】GRヤリスvs.ノートNISMO 性能とコスパで「買い」はどっちだ決戦!!

ここから本文です

【価格差約120万円!!】GRヤリスvs.ノートNISMO 性能とコスパで「買い」はどっちだ決戦!!

掲載 更新 51
【価格差約120万円!!】GRヤリスvs.ノートNISMO 性能とコスパで「買い」はどっちだ決戦!!

 東京オートサロン2020において、詳細が明らかになったGRヤリス。

 現在、記念モデルとなる「1st Edition」の事前予約を受け付けており、7月から先行予約順に商談を開始するそうだ。久々に登場するスポーツ4WDとして、登場を心待ちにしている諸君も多いだろう。

【世界7位の稼ぎ頭!!】日産 新型フロンティア登場!! ガチSUVの「猛者感」が凄い!!!

 今回、隠れたスポーツハッチであるノートe-POWER NISMO Sとスペック上でのバトルをしてみた。

 最新のGRヤリスと、登場からすでに7年目を超えたノートを比べるのは、いささかナンセンスと思うかもしれないが、動性能のコストパフォーマンスという面から見ると、興味深い結論に至った。その模様をレポートする。

文・グラフ作成:吉川賢一、写真:日産、トヨタ

【画像ギャラリー】GRヤリス vs ノートe-POWER NISMO S

クラス最小、最軽量、ハイパフォーマンスを誇るスポーツ専用エンジンを搭載した「GRヤリス」

GRヤリス(東京オートサロン2020でお披露目された)

 注目すべきは、何といっても、GRヤリスのエンジンであろう。1.6リッター直列3気筒にもかかわらず、最大出力272psを発生、リッター当たりの出力は170psというハイパワー。

 最大トルクも37.7kgf・mと、1.6リッタークラスでは見たことがないほど太いトルクだ。

 最高出力は272ps(200kW)、最大トルクは37.7kgf・m(370Nm)を発生する。まるで、ひと昔前の2リッター級のターボエンジンや、3リッター級のV6 NAエンジン並のパワフルさである。

このスペックを、たった1.6リッター程度のターボ過給で発生していると考えると、数値の土地勘がある方には、驚異的であろう。

セレナe-POWER用のユニットを搭載し、従来の1.26倍ものトルクアップをした「NISMO S」

 若干、存在が薄いクルマではあるが、今回、国産ハイパフォーマンスコンパクトとして取り上げるのが、ノートe-POWER NISMO Sだ。

 ノートe-POWERのアクセルペダルを底まで踏んだことがある方は伝わると思うが、標準のe-POWERでさえ加速が鋭い。

ノート e-POWER NISMO S

 そこに、車重が1740kgにもなるセレナe-POWERに搭載されている、よりパワフルな動力源を移植している。さらには制御系も変更し、発電量を強化したことで、アクセルに対する反応がさらに速くなった。

 最大トルクは25.9kgf・mから32.6kgf・mへと26%もアップ。踏み込んだ瞬間に、視界がゆがむほどに力強いトルクで、1250kgの軽量ボディを爆発的に加速させるのだ。速くないわけがない。

■動性能のパフォーマンスが優れているのはどちらか?

 この2台のパフォーマンスを同じ土俵で比べる。一般的に、加速の鋭さのフィーリングは、最大出力よりも、最大トルクに比例するといわれている。

 今回、価格が異なる2台の優劣をつけるため、最大トルクを用いて算出する「最大BMEP」にて比較を行う。

 最大BMEP(※1)とは、軸トルクを発生させるのに必要なガス圧力が、膨張行程においてピストンが上死点から下死点に至るまでの間を一定と仮定して算出した圧力のこと。

 単位はbar(バール)で表し、エンジンの排気量によらず、トルクを横並びに評価できるため、しばしば用いられる理論値である。

※1最大BMEP(正味平均有効圧力)bar=最大トルク(Nm)÷排気量(cc)×4π×10

 なお今回、NISMO Sは発電用の1.2Lエンジンを排気量として簡易計算を行っている。e-POWERシステムはエンジンの駆動力ではないため、厳密には定義とは異なるのだが、簡易計算手法として使用した。

 また、GRヤリスとノートe-POWER NISMO Sの他にも、国産スポーティカーの代表例として、スイフトスポーツ、シビックタイプR、WRX STI、スカイライン400Rも計算した。「グラフ1」を参照してほしい。

<グラフ1 BMEPの比較>

 GRヤリスの最大BMEP 28.7も驚異的なのだが、NISMO Sは33.5と、更に上回っている。

 NISMO Sはモーターがもつ瞬時に立ち上がるトルク特性によって、アクセルペダルの踏み始めから、驚くほどのゼロスタートの加速を決めることができる。

 実際に、NISMO Sへ試乗した印象もこの通りで、エンジン駆動のように、エンジン回転数が上がるにつれて伸びていくような印象はないが、非常に力強く、そして速い。

 簡易計算方法とはいえ、NISMO Sの異様さがお分かりいただけるであろう。

コストパフォーマンスが優れているのはどちらか?

 NISMO Sは、272万円から、GRヤリスは396万円からと、約120万円の開きがある。単純に価格だけで見れば、NISMO Sが有利といえるが、果たしてどう判断すべきか。

 横軸に最大BMEPを、縦軸に車両価格を用いてプロットしたのが、以下のグラフ2だ。2軸グラフは、右下にあるほどに、性能が良くて価格が安い、つまり「コストパフォーマンスが高い」ことを表す。

<グラフ2 性能とコストパフォーマンスのマップ>

 こうしてみると、GRヤリスだけでなく、WRX STIやシビックタイプRといった国産ハイパワースポーツカーと比べても、NISMO Sがずば抜けている様相が分かるだろう。

まとめ

 本記事を執筆するために、実際にデータを並べてみて「なるほど、こういうことか!」と筆者自身も納得した結果だった。

 もちろん、最大BMEPはクルマの速さを示す一指標なので、これだけでクルマ購入を決める方はいないとは思うが、スペック比較をして、どういった素性のクルマなのかを考察していった結果、NISMO Sがもつ爆発的な加速力の理由が、こうした指標で表せそうだという点は、実に興味深い。

GRヤリス・ノートe-POWER NISMO S スペック比較表

【画像ギャラリー】GRヤリス vs ノートe-POWER NISMO S

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

スライドドア採用! ホンダの「2ドア“MR”ハッチバック」がスゴイ! まさかのミッドシップでめちゃ楽しそうな「ステップ“バス”」とは
スライドドア採用! ホンダの「2ドア“MR”ハッチバック」がスゴイ! まさかのミッドシップでめちゃ楽しそうな「ステップ“バス”」とは
くるまのニュース
ホンダ『S660』用HKSインタークーラーキットがリニューアル、ブラックメッシュホース使用で軽量化
ホンダ『S660』用HKSインタークーラーキットがリニューアル、ブラックメッシュホース使用で軽量化
レスポンス
NY発ファッションブランドが本気のカスタマイズ!「エメ レオン ドレ」流ポルシェが「鮮烈」デビュー
NY発ファッションブランドが本気のカスタマイズ!「エメ レオン ドレ」流ポルシェが「鮮烈」デビュー
Webモーターマガジン
「タイヤの摩耗が早い」「買い取り価格は期待できない」EVにまつわる巷のウワサ6つの真実
「タイヤの摩耗が早い」「買い取り価格は期待できない」EVにまつわる巷のウワサ6つの真実
THE EV TIMES
【スクープ】スバル「アウトバック」の次期型はワゴンボディからSUVに激変! 日本再発売もある!?
【スクープ】スバル「アウトバック」の次期型はワゴンボディからSUVに激変! 日本再発売もある!?
LE VOLANT CARSMEET WEB
トヨタの「“2階建て”ハイエース!?」公開! 5人寝られる&「立って歩ける」内装が超スゴイ! ファンルーチェ「セレンゲレティ/ウラルエイジア」お台場で実車展示
トヨタの「“2階建て”ハイエース!?」公開! 5人寝られる&「立って歩ける」内装が超スゴイ! ファンルーチェ「セレンゲレティ/ウラルエイジア」お台場で実車展示
くるまのニュース
トーヨータイヤ「OPEN COUNTRY」装着車両がメキシコ開催の「スコア・バハ1000」3位入賞で、最上位クラス年間チャンピオン獲得
トーヨータイヤ「OPEN COUNTRY」装着車両がメキシコ開催の「スコア・バハ1000」3位入賞で、最上位クラス年間チャンピオン獲得
レスポンス
地上を転がって移動できるドローン!? DICが「CES 2025」で発表へ
地上を転がって移動できるドローン!? DICが「CES 2025」で発表へ
レスポンス
FIA/WRCがラリージャパンのSS12キャンセル理由を説明「許可されていない車両が進入し、スタートラインを塞いだ」
FIA/WRCがラリージャパンのSS12キャンセル理由を説明「許可されていない車両が進入し、スタートラインを塞いだ」
AUTOSPORT web
ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
ついにトヨタ「新型セリカ」復活!? 次期8代目登場か… 中嶋副社長「セリカ、やっちゃいます。」宣言! 会長も後押し!? ラリージャパンで語られたコトとは
くるまのニュース
F1ラスベガスGP決勝速報|フェルスタッペンがドライバーズタイトル4連覇! 優勝は盤石ラッセルでメルセデス1-2。角田は9位入賞
F1ラスベガスGP決勝速報|フェルスタッペンがドライバーズタイトル4連覇! 優勝は盤石ラッセルでメルセデス1-2。角田は9位入賞
motorsport.com 日本版
[F40]だって夢じゃねぇ! [中古車]バブルが崩壊したらあなたは何を買う
[F40]だって夢じゃねぇ! [中古車]バブルが崩壊したらあなたは何を買う
ベストカーWeb
突如裏切る日本の路面。「あちこちでスライド」「一体どこでパンクしたのか」/ラリージャパン デイ2コメント
突如裏切る日本の路面。「あちこちでスライド」「一体どこでパンクしたのか」/ラリージャパン デイ2コメント
AUTOSPORT web
フェルスタッペンが2024年チャンピオンに輝く。これで4連覇! 優勝はラッセルでメルセデス1-2。角田も耐えのレースを凌ぎ9位入賞|F1ラスベガスGP決勝
フェルスタッペンが2024年チャンピオンに輝く。これで4連覇! 優勝はラッセルでメルセデス1-2。角田も耐えのレースを凌ぎ9位入賞|F1ラスベガスGP決勝
motorsport.com 日本版
勝田貴元、3度目のWRCラリージャパンは総合4位。トヨタのメーカータイトルに安堵も「来年は表彰台の一番上で」
勝田貴元、3度目のWRCラリージャパンは総合4位。トヨタのメーカータイトルに安堵も「来年は表彰台の一番上で」
motorsport.com 日本版
災害時&過疎地の新ヒーロー? 「移動ATM車」をご存じか
災害時&過疎地の新ヒーロー? 「移動ATM車」をご存じか
Merkmal
[Pro Shop インストール・レビュー]メルセデスベンツ GLC(根本俊哉さん)by イングラフ 後編
[Pro Shop インストール・レビュー]メルセデスベンツ GLC(根本俊哉さん)by イングラフ 後編
レスポンス
東北道「浦和ICの大改造」ついに“最後のランプ”建設へ 並行ランプを通行止め 側道利用者は注意!
東北道「浦和ICの大改造」ついに“最後のランプ”建設へ 並行ランプを通行止め 側道利用者は注意!
乗りものニュース

みんなのコメント

51件
  • 同じ土俵に乗せる車ではない
  • トヨタは選ぶ車種が沢山ある中でヤリスを選ぶ。
    日産は他に車種が無いからノートを選ばざるを得ない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村