現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > バイクなの?クルマなの?「レーシングサイドカー」って一体なに?

ここから本文です

バイクなの?クルマなの?「レーシングサイドカー」って一体なに?

掲載 11
バイクなの?クルマなの?「レーシングサイドカー」って一体なに?

バイクでもクルマでもない!?レーシングサイドカーとは

 バイクでもクルマでもない、独特な形状のレーシングサイドカーは、レーシングサイドカーレースと呼ばれる競技で使用されている車両です。

サイドカーを運転する際に必要な免許とは

 バイクのように二輪で疾走するのではなく、かといってクルマのように四輪で走行するわけでもないサイドカーには、特有の魅力とスリルが詰まっています。

 見た目のインパクトだけでなく、独自の構造とレースの迫力が観客を魅了するレーシングサイドカーですが、日本ではまだまだ認知度が低く競技人口もあまりいません。

 そんなレーシングサイドカーとは、どのような乗り物なのでしょうか。

 そもそもレーシングサイドカーレースは、特殊なサイドカーを用いるモータースポーツです。

 この競技はドライバーとパッセンジャーの2人1組でおこなわれ、ドライバーがアクセルやブレーキを担当。パッセンジャーは全身を使って体重を移動させることで、車体のバランスを保ちます。

 アクセルやブレーキ、ハンドルやギアチェンジなど、操作系統は二輪車に近い構成ではあるものの、バイクよりも太いスリックタイヤを装着しているため、操縦は四輪車に近い特性になっています。

 また、カウルに潜り込むような姿勢をとるため視点はかなり低い上に視界は狭く、体感速度が他のモータースポーツに比べて非常に高く感じるのも、レーシングサイドカーの特徴です。

 なお、かつては「MotoGP」の一部としておこなわれていましたが、1996年に撤退。現在ではクローズドサーキットでの「スーパーサイド世界選手権」や、イギリスで開催される「マン島TTレース」が主要な大会となっています。

 なお、日本での知名度はまだまだ低いとはいうものの、富士スピードウェイや筑波サーキット、岡山国際サーキットなどでは、フルスケールのシリーズ戦が年間4回から5回、開催されているといいます。

 また、より小型の「ミニサイドカー(F4クラス)」は千葉県の茂原ツインサーキットで、年間5戦のチャンピオンシップを競っているようです。

 ちなみに、日本で開催されるレーシングサイドカーレースは、F1、F2、F4の3つのクラスに分けられており、まずF1クラスは、リアミッドシップエンジンとロングホイールベースのモノコックシャシーを持ち、エンジンは2ストで最大500cc、もしくは4ストで最大1340ccの排気量が許可されており、車両の最小重量は370kgです。  そしてF2クラスはフロントミッドシップエンジンで、ショートホイールベースのパイプフレームが特徴。

 エンジンの仕様はF1クラスと同じですが、自然吸気のみが認められ、最小重量は350kg。国際レースでは両クラスともにFIMの規定により、4ストで最大600ccの制限が適用されています。

 なお日本独自のF4クラスは、全長2400mm以下、全幅1300mm以下、全高550mm以下のコンパクトな車両に2ストで最大100cc、または4ストで最大150ccのエンジンを搭載し、カート用のホイールとタイヤを使用します。

 F1およびF2クラスのエンジンは市販二輪車の4気筒を基にしており、ピストンやカムシャフトなどの部品交換が許可される一方で、クランクシャフトやストロークの変更は不可。

 ホイール幅やタイヤの仕様にも細かい規定があり、シャシーはレーシングサイドカーメーカー製が一般的ですが、自作も認められており、メーカーはスイスのLCRが人気ですが、日本では矢崎フレームなども活躍しています。

どこが魅力? レーシングサイドカー

 レーシングサイドカーには、以下の魅力があります。

・圧倒的な迫力とスピード感・ドライバーとパッセンジャーの阿吽の呼吸・奥深い戦略性と駆け引き

 レーシングサイドカーは二輪車よりも車重が重く空気抵抗も大きいため、一般のバイクとは比べ物にならないほどのスピードと安定感を感じる事ができます。

 また、ドライバーとパッセンジャーが互いの動きを完璧に理解し、阿吽の呼吸でマシンを操る事が重要。たとえばコーナーではパッセンジャーが体を大きく預けたり、時には宙に浮いたりしながら車体のバランスを調整します。

 さらに単に速く走るだけでなく、コースや路面状況、マシンのコンディションなどを考慮するなど、戦略的な駆け引きも重要。チームワークと個々の技術が試される、魅力あふれる奥深いレースが楽しめるというわけです。

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

細部までこだわったミニマリストデザイン! ホンダが欧州市場で「CMX500 Rebel」の2025年モデルを公開
細部までこだわったミニマリストデザイン! ホンダが欧州市場で「CMX500 Rebel」の2025年モデルを公開
バイクのニュース
ホンダ「スーパーカブC100」マフラーから吹き出す白煙の原因も様々 同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ VOL.19
ホンダ「スーパーカブC100」マフラーから吹き出す白煙の原因も様々 同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ VOL.19
バイクのニュース
無くなる前に乗っておきたい! スズキの原付一種スクーター『Let's』に試乗したよ~高梨はづきのきおくきろく。~
無くなる前に乗っておきたい! スズキの原付一種スクーター『Let's』に試乗したよ~高梨はづきのきおくきろく。~
バイクのニュース
【最新フェラーリの世界】フェラーリ266GTS&GTB。それはシステム出力830psを誇る先進PHEV。造形は名車250LMからインスピレーション
【最新フェラーリの世界】フェラーリ266GTS&GTB。それはシステム出力830psを誇る先進PHEV。造形は名車250LMからインスピレーション
カー・アンド・ドライバー
【ヤマハ MT-09 試乗】“アウトロー”がスポーツバイクの王道に則った進化を遂げた…伊丹孝裕
【ヤマハ MT-09 試乗】“アウトロー”がスポーツバイクの王道に則った進化を遂げた…伊丹孝裕
レスポンス
アバルト「124ラリー」と「30年つきあっても全然飽きない」理由とは?…DIYでコツコツとライフワークの「軽量化」を楽しんでます
アバルト「124ラリー」と「30年つきあっても全然飽きない」理由とは?…DIYでコツコツとライフワークの「軽量化」を楽しんでます
Auto Messe Web
【GT300マシンフォーカス】実質“別モノ”級のモディファイが施されたmuta GR86。そのハイレベルなエアロと走行環境
【GT300マシンフォーカス】実質“別モノ”級のモディファイが施されたmuta GR86。そのハイレベルなエアロと走行環境
AUTOSPORT web
【クルマ物知り図鑑】「Rの称号」はサーキットの輝き。日産初のFFスポーツ、チェリーX1-Rは熱い走りでマニアを魅了した独創クーペだった!
【クルマ物知り図鑑】「Rの称号」はサーキットの輝き。日産初のFFスポーツ、チェリーX1-Rは熱い走りでマニアを魅了した独創クーペだった!
カー・アンド・ドライバー
1充電で120kmも走る特定原付「Fiido L3 PRO」 SWALLOWがジャパンモビリティショー2024でお披露目!
1充電で120kmも走る特定原付「Fiido L3 PRO」 SWALLOWがジャパンモビリティショー2024でお披露目!
バイクのニュース
ロータリーエンジン搭載バイク【バンビーンOCR1000】漫画『熱風の虎』にも登場した70年代モンスターマシンに乗る
ロータリーエンジン搭載バイク【バンビーンOCR1000】漫画『熱風の虎』にも登場した70年代モンスターマシンに乗る
モーサイ
思い入れの強いゼッケン『27』で参戦! ホンダの電動トライアルバイク「RTL ELECTRIC」の開発ライダー藤波貴久選手に、つぐみライダーが直接聞いた!
思い入れの強いゼッケン『27』で参戦! ホンダの電動トライアルバイク「RTL ELECTRIC」の開発ライダー藤波貴久選手に、つぐみライダーが直接聞いた!
バイクのニュース
【詳細データテスト】マセラティMC20 しなやかでソフトなシャシー 十分速い 独特なスーパーカー
【詳細データテスト】マセラティMC20 しなやかでソフトなシャシー 十分速い 独特なスーパーカー
AUTOCAR JAPAN
【ドゥカティ ムルティストラーダV4S 海外試乗】世代を重ねるたびに快適さを増す「最高のツーリングバイク」…佐川健太郎
【ドゥカティ ムルティストラーダV4S 海外試乗】世代を重ねるたびに快適さを増す「最高のツーリングバイク」…佐川健太郎
レスポンス
いすゞジェミニ・クーペZZ(昭和54/1979年11月発売・PF60型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト108】
いすゞジェミニ・クーペZZ(昭和54/1979年11月発売・PF60型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト108】
Webモーターマガジン
こんなバイクもある!? 白バイにはどんな車種が使用されているの?
こんなバイクもある!? 白バイにはどんな車種が使用されているの?
バイクのニュース
開発責任者が明かす「鈴鹿8耐、3連覇を達成したHRCファクトリーの真実:マシン編」24年型CBR1000RR-R SP
開発責任者が明かす「鈴鹿8耐、3連覇を達成したHRCファクトリーの真実:マシン編」24年型CBR1000RR-R SP
モーサイ
試乗後、見事トラウマ克服!『KTM 390 DUKE』にマルチで活躍する初心者ライダーの北向珠タが、乗ってみました!
試乗後、見事トラウマ克服!『KTM 390 DUKE』にマルチで活躍する初心者ライダーの北向珠タが、乗ってみました!
バイクのニュース
ミドルサイズに3列シートの新たなSUV! 三菱がフィリピンモーターショーで「MITSUBISHI DST CONCEPT」を世界初披露
ミドルサイズに3列シートの新たなSUV! 三菱がフィリピンモーターショーで「MITSUBISHI DST CONCEPT」を世界初披露
バイクのニュース

みんなのコメント

11件
  • jmp********
    ニーラーって言うんでは。
  • wha********
    モータースポーツで狂気を感じるトップ2は、このサイドカーと4輪の公道ラリーかな。絶対マネできない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村