FIA、リバティ・メディア、各チームの代表が行った最近の会合にメルセデスのチーム代表トト・ウォルフが出席しなかったとして、彼がチームを離脱するのではないかという推測が再び生まれている。
先週木曜に行われた電話会議には、全10チームの代表、F1のCEOチェイス・キャリー、モータースポーツ担当マネージングディレクターのロス・ブラウン、FIA会長ジャン・トッドが参加、コロナウイルス感染症の世界的流行の影響を受けている2020年シーズンを立て直すための、一連の重要なステップを決定すべく話し合いを行った。また、月曜にはチーム代表による会議も行われたという。
レーシングポイントF1オーナーのストロール父、アストンマーティン社の株価暴落に伴い出資金を増額へ
『Daily Mail』のジョナサン・マケボイによると、ウォルフは会合を欠席、メルセデスの代表として参加したのがテクニカルディレクターのジェームズ・アリソンだったという。もちろん、単純にスケジュールの調整がつかずに欠席した可能性があるが、疑い深い者は、ウォルフの去就についての憶測をめぐらしている。
『Sportsmail』は、レーシングポイントのオーナーであるローレンス・ストロールも会議に参加していなかったと報道している。チーム代表のオットマー・サフナウアーが出席したため、全く問題はないと思われるが、疑い深く想像力に富んだマケボイは、そうした事実をひとつひとつ組み合わせて、独自の見解を述べている。ウォルフは開幕戦が行われるはずだったオーストラリアを発つ際にストロールと行動を共にしていたということで、ストロール率いる投資家集団から経済援助を受けた高級車メーカー、アストンマーティンのCEOに就く可能性があると、彼は主張しているのだ。
今年初め、ウォルフがストロールとともにアストンマーティンF1プロジェクトを率いるのではないかといううわさがささやかれた。
ウォルフがメルセデスを離れる場合、ルイス・ハミルトンが2021年以降メルセデスに残るかどうかについても疑問が生じる。ハミルトンにとってメルセデスに所属する上でウォルフの存在が非常に大きいからだ。
ウォルフとハミルトンは2021年の契約交渉を開始しようとしており、最近このふたりは、将来もメルセデスファミリーに留まりたいとの希望を繰り返し語っている。
しかし、メルセデスがF1活動をいつまで継続するかという問題もある。現在のパンデミック危機が世界経済に大きな打撃を与えていることに間違いはなく、短いものであっても景気後退を免れる分野はないだろう。
自動車産業は将来の電動化へのパラダイムシフトへの取り組みに直面していることに加え、コロナウイルス危機と売上減少に見舞われて、困難な状況にある。
それを考えれば、メルセデスの親会社であるダイムラーが、F1への投資を続けることを再考しているかもしれないと考えることは、非合理的ではない。
その場合にストロールとウォルフは資金を出し合ってメルセデスF1の資産を引き継ぐのではないかという推測があり、ハミルトンがキャリアを終える、あるいはフェラーリの門をくぐる可能性があると主張する者もいる。
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