花盛り タレントがクルマのCM出演
text:Kenji Momota(桃田健史)
【画像】独自戦略が奏功? 気づけばマツダSUVは6車種も【詳細】 全143枚
ご存じ、「Be a driver」。マツダCMの主役は、ユーザーである。
最近のマツダCMは「人とクルマ」との関係を描くイメージ的な映像が多く、有名タレントが登場するケースは見受けられない。
一方で、他のメーカーではタレントが登場するクルマのCMは多数ある。
例えば、矢沢永吉の「やっちゃえ、日産」。個別モデルに対してではなく、自動運転技術を活用した運転支援システム、プロパイロットなど技術全般に渡る企業イメージの伝道者として登場する。
トヨタでは、新しいクルマの活用方法として、サブスクリプションのKINTOで様々な俳優が登場する。佐藤浩一、松田翔太、菅田将暉、二階堂ふみ等によるドラマ仕立てのストーリーだ。
ホンダでは「フリード」で、小池栄子を使い女性ユーザー層をイメージさせるような演出。
スズキは「キャリィ」で、草刈正雄が農家の食卓を囲んで予防安全技術を説明。
スズキ・ソリオでは、TOKIOから吉田鋼太郎が率いる家族へバトンタッチ。
また、スズキの初売りなどの販売促進全般では、ももいろクローバーZ。
ダイハツでは、「タント」に大泉洋、「ブーン」に篠原涼子、さらに「タフト」ではキャラクターの声を千鳥の大悟が演じている。
また、輸入車では、アンバサダーという名目でアスリートを採用するケースが目立つ。
マツダ、実は過去にたくさん出演……
マツダについても、筆者自身としての記憶を辿ると、「カペラ」でフランスの名優アラン・ドロンを思い出す。
また、70年代に登場したラグジュアリークーペの「コスモAP」では、真っ赤なドレスを纏ったトップモデルの宇佐美恵子のイメージが強い。
正確な情報を得るため、マツダ本社に問い合わせたところ、次のような回答を得た。
意外な結果だった。
まさかこんなに多くのモデルで、多様なタレントを採用していたとは、改めて驚いた。
・初代デミオ:スコッティ・ピッペン(米NBAトッププレイヤー)
・2代目デミオ:伊東美咲
・3代目デミオ:玉木宏、山本梓、戸田恵梨香
・5代目ファミリア:北大路欣也
・6代目ファミリア:中井貴一
・7代目ファミリア:所ジョージ
・3代目カペラ:アラン・ドロン
・5代目カペラ:萩原健一
この他にも、マツダが80年代から90年代にかけて販売5チャンネル制(マツダ店、ユーノス店、オートラマ店、アンフィニ店、オートザム店)を敷いた際、オートラマ「レビュー」に小泉今日子が出演している。
このように、マツダも以前は意外とタレントCMが多かった。
それどころか、クルマの宣伝の歴史を紐解くと、マツダはこの分野での先駆者だったことがわかる。
クルマのCM タレント採用の意味
マツダは今年1月30日に創立100周年を迎えた。
これを機に発行された、マツダ百年史エピソード編のエピソードNo18。「一躍いざ、業界トップの座へ~宣伝キャラバン(戦後編)」
それによると、マツダの前身である東洋工業は、業界初の2t積み3輪トラック「CTL1型」で1952年、高速道路がない時代の広島~東京間を、給油中もエンジンを止めずに31時間16分でノンストップ走破するという破天荒な販売促進キャンペーンを成功させた。
翌53年には、当時の国民的スターだった喜劇役者の柳家金語楼が広島から東京まで10日間かけて自らCTL1を運転するという企画を実行し、全国各地の新聞が大きく取り上げるなど、こちらも大成功を収めた。
この7年後の1960年、東洋工業は「R360クーペ」で四輪市場に初参入する。
こうした日本の自動車産業創成期の出来事を振り返ると、有名タレントを新車の宣伝広告に起用する最大の理由は、第一に企業とブランドの知名度アップ。そして、商品の認知度を上げてから販売。
有名タレントに対する親近感や信頼感が、商品の売り上げを左右する。そのため、逆の効果として、タレントが不祥事等を起こした場合、そのイメージが企業やブランドに影響を及ぼす。
こうしたCMという手法の成り立ちが、今回各種資料をまとめながら、改めてわかった気がする。
では、なぜマツダは近年、新車CMや企業CMにタレントを起用しなくなったのか?
マツダがCMにタレント起用せぬ理由
では、なぜマツダは近年、新車CMや企業CMにタレントを起用しなくなったのか?
マツダ本社に直接取材したところ、回答は次の通りだった。
「現在のマツダは、『ご自身の価値観を持ち、自分の選択に自信を持っておられる方』を想定し、価値観を切り口にしてお客様像を想定しています」
「タレントを起用すると、そのタレントのイメージに引っ張られてしまい、お客様の間口を狭めてしまう可能性があるため、現在ではタレントを起用していません」
マツダのコメントからは、マツダのマツダ・ブランドに対する自信が感じられる。
マツダが第6世代と呼ぶ、2012年登場の「CX-5」から、マツダはそれまでのモデルごとの広告宣伝活動から、企業価値を高めるブランド戦略へと大きく舵を取っている。
いまのユーザーは、CX-5だから、CX-30だから、といった各モデルのイメージを優先してマツダを選ぶというワケでもなさそうだ。
ユーザーは、「マツダだから」マツダを選ぶ傾向が強まった。
マツダが最近、CMにタレントを起用しない理由。
それは、マツダが、マツダらしく未来に向かって歩むべき方向をしっかりと見定めているからに他ならない。
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みんなのコメント
先ず信頼性の高い車作りを目指すべきだと思う。
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの
国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー ジャパン
による2017~2019年の日本自動車耐久品質調査では、
輸入車も含めたブランド15のうち
国内ブランドでは3年連続ワースト一位。
全体でも最下位に近い。
この事実を知ったとき5年前まで約8年間
マツダMPV2500Dターボに乗っていた者
としてはショックを受けた。
どうも最近のマツダ車の品質は悪いようだ。