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心地よさと使いやすさを追求した実用的な電気自動車プジョー「e-208」

掲載 更新 1
心地よさと使いやすさを追求した実用的な電気自動車プジョー「e-208」

「SDGs」という言葉が世の中に浸透し始めて、サステイナブルな商品が 続々と登場。その波は、自動車業界にも押し寄せてきている。 それを象徴する最新の電気自動車をチェックした。

 世界中で地球温暖化対策が急務だと叫ばれている今、ガソリン車が排出するCO2の量がやり玉に挙げられている。そこで急浮上しているのが電気自動車(EV)だ。

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 走行中に排出ガスを出さないことから、ノルウェーでは2025年までにすべての新車をEVなどCO2を排出しないゼロエミッション車にする方針を発表している。

 現在、世界中の自動車メーカーがこのEVに目を向けて、次々と新型車を開発し、発売している。日本では日産が『リーフ』でEVを先行発表し市場を引っ張ってきたが、ここにきてようやくほかのメーカーもEVに注力し始めた。

 中でも注目されているのがホンダだ。久々に同社らしい、他社とは異なる個性的なクルマを市場に送り込んできた。今回は、その『Honda e』と、最近EVの開発に力を入れているプジョーの最新モデル『e-208』を比較試乗した。ボディーサイズは似ているが、その開発思想やクルマ造りは全く別方向を向いている。

『Honda e』はタウンユースを意識して造られたEVだ。全長は3.9mを切るが全高が1.5mを超えているため、室内は天井が高くて広々しており乗降性も良い。街中で頻繁に乗り降りする使い方を前提としている。

 また、ホンダ車としてリアにモーターを配して後輪を駆動するRR方式を初めて採用した。これによりフロントに大きな機材がなくなり前輪の自由度が高くなって、小回り性能がアップした。

 実際に街中で走っても、片側1車線の道なら1回の切り返しでUターンできるほど小回りが利く。ボディーもEV専用設計の5ドアハッチバックを採用。数々の先進技術と先進装備を搭載している。

 一方のプジョー『e-208』はガソリン仕様『208』と同じボディーを使ってコストを軽減している。同社のEVは欧州市場での競争に勝つため、従来のコンパクトカー同等の走行性能(連続航続距離など)を目指して開発されている。だから、奇をてらった先進的な装備もデザインも用意されていない。普通にガソリン車から買い替えてもらえるEVに仕上がっている。

 サイズだけを見ると、同じコンパクトカーのカテゴリーに属するが、そもそも開発された目的がメーカーによって異なるということを知ってから選ぶと、より満足度の高いEVライフを送ることができるはずだ。

走行性能、航続距離、利便性の高次元で追求

プジョー『e-208』

Specification
■全長×全幅×全高:4095×1745×1465mm
■ホイールベース:2540mm
■車両重量:1500kg
■電池容量:リチウムイオン電池50kWh
■モーター形式:交流同期
■最高出力:136PS/5500rpm
■最大トルク:260Nm/300~3674rpm
■変速機:電気式無段
■一充電走行距離:403km(JC08モード)
■車両本体価格:423万円
※GTライン

ガソリン車と同じデザインだがグリルがカラー化され、ライオンのエンブレムがツートンに。両サイドの縦に長く伸びるデイランニングライトはライオンの牙のイメージ。

ホイールベースは先代『208』と同じだが、全長、全幅、全高は若干大きくなった。開発当初からEVとエンジンを動力源とするクルマ造りを目指し、共通のプラットフォームを採用した。

EVを表わすエンブレムは、リアの左端にある『e208』のほかにCピラーにも「e」が配されており、いずれもブルーにペイントされている。給電口はボディー左後方にあり、CHAdeMOにも対応している。

ユーザーの使い方をしっかり考えて造られた実用的な電気自動車

エンジンルーム

フロント部にはモーターなどが搭載されているが、大きなカバーでガソリンエンジンとの違いはわかりづらい。モーターは1基のみ。

運転席と各種装備

メーターは独自のヘッドアップ方式。ハンドルの上方から見るスタイル。モニターは7インチタッチスクリーンでナビはオプション。

シートスペース

「GTライン」用の前席はホールド性を重視したハイバックシートを採用。後席は足元がやや狭めだが、頭上のスペースは十分。

ラゲージスペース

背もたれは6対4の分割可倒式だが、やや斜めの位置までしか倒れない。開口部は広めで荷物の積み降ろしがラクにできる。

【 ココがポイント!】公共の充電スポットで急速充電できるCHAdeMOに対応

充電はコンセントが200V、ウオールボックスが200VでCHAdeMOに対応。CHAdeMOで80%充電するのに約50分かかる。バッテリーは8年間、16万kmの保証付き。試乗車は100%充電で330km走行可能と表示。

【 ココがポイント!】新採用の3Dデジタルヘッドアップインストルメントパネル

メーターは3Dのデジタル表示。重要性や緊急性に応じて2段階のレベルで表示が変更される。表示はカスタマイズ可能で表示色もブルー、レッド、クオーツの3色から選べる。

開発コンセプトも用途も全く異なるがどちらも運転が楽しい

[運転性能]走行モードの違いはパワー/トルク値の違い。スポーツモードは速い。航続距離の減り方もさほど気にならない。19点

[居住性]やや低めのポジションだが、やはりハンドル上から見るメーターのレイアウトが気になる。乗り心地はやや硬め。17点

[装備の充実度]運転支援装備と安全装備に関しては最新機能を標準装備している。バッテリーの保証も充実している。18点

[デザイン]ガソリン車と同じデザインだがフロント、リアともに十分個性が感じられる。内装もモダンと伝統が融合。18点

[爽快感]一充電あたりの航続距離も長いため、アクセルを踏み込んで走っても走行距離が気にならないのはすばらしい。19点

[評価点数]91点

取材・文/石川真禧照

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みんなのコメント

1件
  • EVはトヨタに負けた欧州メーカーの陰謀らしいからな(笑)…10年後にどうなるかだな!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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