駆動力を確実に路面へ伝える4WD
BMW(ビー・エム・ダブリュー)ジャパンは、新型3シリーズ・セダンにクリーンディーゼルエンジンを搭載した「320d xDrive」を追加。またプラグインハイブリッドの「330e Mスポーツ」と、ハイスペックな直列6気筒ターボを搭載した「M340i xDrive」の受注も開始した。
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昨年10月のパリショーでワールドプレミアされ、日本でも今年1月から導入されている新型のBMW3シリーズは7世代目。世界累計販売は1500万台を突破し、日本で一番売れているDセグメントという地位を確立して久しい。ただし、1月の時点では出力が異なる2種類の2リットル直列4気筒ツインスクロール・ターボのガソリンエンジンからなる4グレードのみの先行販売だった。
そこに今回、本命ともいうべきクリーンディーゼル仕様の「320d xDrive(サンニーマルディー・エックスドライブ)」が追加された。3シリーズのディーゼルモデルは先代から投入され、あっさりと主役の座を奪ったことは記憶に新しい。パワーユニットは2リッターの直列4気筒を踏襲しているが、低回転域と高回転域で切り替わる2ステージのツインターボシステムを採用して、最高出力190psと最大トルク400Nmを実現している。トランスミッションは8速AT。
さらに先代モデルはFR(フロントエンジン後輪駆動)だった駆動方式は、新型では4WDのxDriveに変更された。走行中にセンサーが常に路面状況を検知して、車両速度やドライバーのステアリング操作に応じて電子制御で前後トルク配分を最適化。安定走行時にはほぼ100%FR駆動にすることもでき、WLTCモード燃費で15.3km/ Lという数値も達成している。
「320d xDrive」のグレード構成は、標準仕様とMスポーツがあり、車両本体価格は標準仕様が578万円(消費税込み、以下同)、Mスポーツが629万円だ。
次に、高い走行性能と環境性能を両立させるプラグインハイブリッドモデルが、「330e Mスポーツ(サンサンマルイー・エムスポーツ)」だ。先代より約80%容量を拡大した総電力量10.3kWhのリチウムイオンバッテリーと最高出力83kW(欧州仕様、以下同)のモーターに、2リッター直列4気筒ガソリンターボを組み合わせている。トランスミッションは8速AT。
エンジンとモーターを組み合わせたシステム出力は、最高で215kW(欧州仕様)、最大トルクは420Nmを発揮。さらにモーターのみで最高120km/hまで加速し、59km以上のゼロエミッション走行が可能だとしている。車両本体価格は654万円。
最後に、標準的な3シリーズのトップモデルが「M340i xDrive(エムサンヨンマルアイ・エックスドライブ)」。3リッター直列6気筒Mツインパワーターボを搭載したMパフォーマンスモデルだ。最高出力は387㎰、最大トルクは500Nmを発揮して、0-100km/h発進加速は4.4秒を実現している(数値は欧州仕様)。駆動方式は4WDのxDrive。トランスミッションは8速ATを搭載する。
サーキット走行を想定したアダプティブMサスペンションやMスポーツのディファレンシャルを採用。さらにハイパフォーマンス冷却システムとディスクブレーキを含むMテクノロジー・パッケージを搭載。エクステリアもサテン調の加飾を施したキドニーグリルやミラーキャップ、エアインテークなどで、よりアグレッシブに仕立てられている。トランスミッションは8速ATのみで、車両本体価格は962万円。
「320d xDrive」は5月24日の発表と同時に発売も開始。また「330e Mスポーツ」と「M340i xDrive」はプレ・オーダーの受付を開始し、9月下旬からのデリバリーを予定している。
なお、すでに発表されているようにこの夏以降、3シリーズの各モデルには「ハンズ・オフ機能」が搭載される。高速道路での渋滞時、ドライバーが絶えず前方を注意すると同時に、周囲の状況に応じて直ちにステアリングを確実に操作できる状態にあることを前提に、ステアリングから手を離しての走行が可能となる。
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