これ以上求めるものはないほどの充実装備
text:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
ポルシェ・カイエンやレンジローバー・スポーツに並ぶメルセデス製SUVを探しているなら、メルセデスAMGのGLE 53がある。ボディスタイルは通常のSUVらしいものと、クーペ風なものが選べる。
デビューは1年以上前のジュネーブショーだったが、ようやく英国への上陸を果たした。GLE 53は、いかにもAMGらしい。開発内容にスキはなく、驚くほど速い。装備も、これ以上求めるものはないほど充実している。
試乗車の場合、オプションがふんだんに盛られていることが通例。しかし、高価な牽引キットとオフロード装備を除いて、メルセデスAMGが試乗車へ加えたオプションは、数えるだけ。
685ポンド(9万円)のメタリック塗装と、標準の20インチではなく22インチのホイール程度だった。
ボディは大きい。全長は5mを超え、車内は7シーターとして不足ない広さがある。3列目は、欧米人の体格なら子供向けサイズだが、フロントシートはアームチェアのようにゆったりとしたバケットシート。かさばるから仕方ない。
エンジンはAMGが開発した、最新の3.0L直列6気筒ツインターボ・ユニット。電圧48Vで稼働し、21psと25.3kg-mを生み出すスターター・ジェネレーター(ISG)が組み合わされる。力強い加速力をさらに加勢し、燃費の向上も助けてくれる。
トランスミッションは、高速での変速を決めてくれる9速AT。四輪駆動システムの4マティックを備え、必要なパワーを迅速に、フレキシブルにタイヤへ伝送してくれる。
GLE 53を際立たせるスポーティな走り
ボディで目を引くのが、AMGらしさを強調するパナメリカーナ・グリルと、ボンネットのパワーバルジ。バンパーも専用デザインで、大きなリア・ディフューザーが後ろ姿を引き締める。
カイエンやレンジローバー・スポーツと並んでも負けないルックスだ。GLE 53のスタイリングは間違いなく印象的で、多くの視線を集めるものだと思う。
ただしGLEのデザインは、他のモデルとの近似性も高い。新モデルの情報を知らず、あるいはエンブレムを見なければ、メルセデス・ベンツのどのモデルなのか、ひと目で当てることは難しいかもしれない。
インテリアは豪奢で華やか。ステアリングホイールと、モニター式メーターパネルの洗練されたグラフィックは、AMG専用となる。
着座姿勢はアップライト気味で、スポーティというわけではない。シートはサポート性も良く、豊かさを感じる。装備が行き届き、美しい仕上げの施されたインテリアだと感じるに違いない。
GLE 53を際立たせるのが、実際の走り。エンジンは軽快に吹け上がり、力強いパワー感とともに、スポーティなサウンドを奏でる。
ドライビング・モードは、コンフォートやトレイル、インディビジュアル、スポーツ、スポーツ+など7種類がある。パワートレインやエア・サスペンションの設定が選べる。
沢山ある中で、オンロードを普通に運転する限りは、スポーツ・モードが一番イイと感じた。全体のレスポンスが向上し、トランスミッションのキックダウンも素早くなる。
コンフォート・モードでは、ボディの動きが若干緩く感じられるものの、スポーツ・モードなら適度に引き締まる。コーナリング時の安定感も高くなる。
輝くステアリングフィールと乗り心地
ステアリングフィールと乗り心地は、GLE 53で最も輝く部分。優れた洗練性を示す領域だといえる。
大きいボディのSUVだが、狭い道でも自信を持ってクルマを進めていける。ステアリングの操舵感が正確で機敏なことが、最大の理由だろう。全長5mもあるSUVに想像するような、レスポンスの遅れはない。
素晴らしい姿勢制御を叶えつつ、路面からの衝撃の吸収性でも秀でている。試乗中、何度も路面の剥がれた大きな穴を通過し、衝撃に備えたが、車内へ伝わるのは想像よりはるかに小さい揺れだけだった。
ノイズ対策も不足ない。大きなSUVのGLE 53であっても、ペースを速めてドライブすれば、AMGだと実感できるはず。
穏やかにアクセルを操作すれば、パワートレインはクリームのように滑らかに、長距離走行を支えてくれる。風切り音も、非常によく抑制できているようだ。
筆者の感覚では、メルセデスAMG GLE 53は並み居る野獣の中で、最もハンサムだとは思わない。しかし秀逸の質感や装備、AMGにふさわしい動的性能を備え、カテゴリーでも有力な選択肢となっている。
英国価格は8万ポンド(1072万円)を超える。内容を知れば、充分妥当な数字に感じられると思う。
メルセデスAMG GLE 53(英国仕様)のスペック
価格:8万1170ポンド(1087万円)
全長:4925mm
全幅:1948mm
全高:1773mm
最高速度:249km/h(リミッター)
0-100km/h加速:5.3秒
燃費:10.8km/L
CO2排出量:212g/km
乾燥重量:2250kg
パワートレイン:直列6気筒2999ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:435ps/6100rpm
最大トルク:52.9kg-m/1800-5000rpm
ギアボックス:9速オートマティック
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「黄信号だ。止まろう」ドカーーーン!!! 追突されて「運転ヘタクソが!」と怒鳴られた…投稿に大反響!?「黄信号は止まるの当たり前だろ」の声も…実際の「黄信号の意味」ってどうなの?
“生産版”「“R36”GT-R」公開に反響絶大! 日産の「旧車デザイン」採用&4.1リッター「V6」搭載で「借金しても欲しい」の声! 1000馬力超えもあるArtisan「“和製”なスーパーカー」が話題に
「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
AMGのグレード増
節操がなくなってきました