3月12日、バーレーン・インターナショナル・サーキットで2021年F1プレシーズンテストの初日が行なわれた。総合トップタイムは午後にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が記録した1分30秒674となった。
マクラーレンのダニエル・リカルドがトップタイムとなり終了した4時間の午前セッションを終え、わずか1時間のインターバルを挟んで午後のセッションがスタートした。その時点でサーキットには砂ぼこりが舞い、視界も悪いという厳しいコンディション。しかしながら午後のセッションは1度も中断されることなく、比較的淡々と進んでいった。
■F1テスト初日午前:リカルド首位。ホンダ勢順調、アルファタウリ最多74周。メルセデスにまさかのトラブル
最終的に初日のトップタイムとなったのはフェルスタッペン。今季使用される5種類のタイヤコンパウンドの中間となるC3タイヤで1分30秒674を記録した。参考までに、昨年のバーレーンGPのFP1トップタイムは1分29秒033、ポールポジションタイムは1分27秒264(いずれもルイス・ハミルトン/メルセデス)だった。また、午前午後通して出走したフェルスタッペンは全ドライバー中最多の139周を走った。
2番手にはランド・ノリス(マクラーレン)、3番手にはエステバン・オコン(アルピーヌ)が続く。彼らもC3タイヤを履き、それぞれ1分30秒889、1分31秒146をマークした。
アストンマーチンのランス・ストロールは開始から1時間半以上ガレージの中に留まっただけでなく、周回を始めてからも目立ったタイムを記録していなかったが、セッション終盤にテスト用のプロトタイプC3タイヤで4番手に食い込んだ。5番手のカルロス・サインツJr.(フェラーリ)、6番手のアントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)も“午後組”であり、総合6番手までのタイムが午後に記録された形となった。
午前中に走行したリカルド、ピエール・ガスリー(アルファタウリ)を挟んで、総合9番手につけたのが、今季から7年ぶりの日本人F1ドライバーとしてデビューする角田裕毅(アルファタウリ)だ。彼は徹底して硬めのC2タイヤを履き、短めの周回でピットに戻るというプログラムを繰り返しており、トータルの周回数はチームメイトであるガスリーの半分となる37周に留まった。しかしながら、ガスリーよりも1段階硬いタイヤを履いて、彼から約コンマ5秒落ちとなる1分32秒727というベストタイムを記録したという点では、上々の滑り出しと言えるだろう。
午前中ギヤボックストラブルに見舞われたメルセデスは、昨年度王者のルイス・ハミルトンが午後の走行を担当。しかし目立ったタイムを記録することはなく、セッション終盤に新品C2タイヤを履いた際にも何度もオーバーシュートしてアタックを諦める場面が見受けられた。最終的にハミルトンは総合10番手だった。
総合11番手以下を見ると、14番手のロイ・ニッサニー(ウイリアムズ)は終日走行し、15番手のニキータ・マゼピン(ハース)が午後のみの走行だった。特にマゼピンは午後だけだったにも関わらず70周を走破。僚友のミック・シューマッハーがトラブルにより午前のセッションで15周しかできていなかったため、それを取り返さんとばかりにマイレージを稼いだ。
なお、バーレーンテストは明日13日、そして14日まで開催され、各日8時間のセッションが予定されている。
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