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リンカーンの北米ラインアップを見て衝撃! 高級セダンで名を馳せたはずのブランドはいまやSUV専売になっていた

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リンカーンの北米ラインアップを見て衝撃! 高級セダンで名を馳せたはずのブランドはいまやSUV専売になっていた

 この記事をまとめると

■アメリカの高級自動車メーカー「リンカーン」の現行SUVを紹介

再上陸の可能性は? 世界的な巨大メーカー「フォード」が日本を去った本当の理由

■リンカーンは高級セダンで有名だったが、現在の北米市場にはセダンのラインアップはない

■北米市場ではコンパクトからフルサイズまで幅広くSUVをラインアップしている

 アメリカ大統領も乗っていた由緒正しき高級車ブランド

 リンカーンと聞くと、いまだにフルサイズセダンを販売している高級ブランドとイメージする人が多いのではないでしょうか。

 過去には大統領専用車などの大型高級車を販売していたリンカーンですが、現在、北米市場ではセダンの販売はなし。ナビゲーターをはじめとするSUVのみをラインアップしています。

 今回は北米市場で販売されているリンカーンのSUVを紹介していきましょう。

 コルセア(Corsair)

 ボディサイズ:全長4608mm、全幅2123mm、全高1621mm、ホイールベース2710mm 価格:3万8690ドル(約564万円)~

 現在、リンカーンのエントリーモデルを務めるのがコルセア。リンカーンブランドにおいてもっとも売れているモデルです。

 フォードのSUV、エスケープと同じFFプラットフォームを用いて開発されたコルセアは、2019年に登場した新規モデル。2022年にマイナーチェンジを実施し、グリルをはじめフロントマスクを意匠チェンジしました。

 そのマイナーチェンジで、インフォメーションディスプレイが13.2インチへ拡大し、運転支援システムにハンズオフ機能が追加されています。

 パワーユニットは、デビュー時には2.3リッター直4ターボを搭載していましたが、現在は2リッター直4ターボと2.5リッター直4+モーターのPHEVの2種類をラインアップ。

 なお、コルセアは中国市場でも販売されていますが、フロントグリルをはじめ中国仕様は北米仕様と異なる外観を備えています。

 ノーチラス(Nautilus)

 ボディサイズ:全長4902mm、全幅2027mm、全高1732mm、ホイールベース2901mm 価格:5万415ドル(約735万円)~

 今年(2023年)4月に新型へと生まれ変わったノーチラス。同車はかつてMKXと名付けられて販売されており、2006年に登場した初代は日本でも正規輸入されていました。

 新型となったノーチラスは、開発・生産ともに中国の長安フォードが担当。北米仕様も中国から輸入販売されます。

 新型は、フォードのSUV「エッジLクロスオーバー」と同じFFプラットフォームを使用。ただし、エッジLが3列シートを備えていることに対して、ノーチラスは2列シートの5人乗りのみをラインアップしています。

 新型のインテリアは、いまどきのSUVらしく助手席に渡るまでの全面にデジタルクラスターを装備。

 パワーユニットは2リッター直4ターボエンジンと、同エンジンにモーターを組み合わせたHEVをラインアップ。コルセア同様、運転支援システムにハンズオフ機能が備わります。

 窮地を救ったナビゲーターがブランドの立ち位置も変えた

 アビエーター(Aviator)

 ボディサイズ:全長5062mm、全幅2090mm、全高1768mm、ホイールベース3025mm 価格:5万3340ドル(約779万円)~

 ノーチラスの上に位置するアビエーターは3列シートを備える7人乗りのSUV。コルセアやノーチラスとは異なり、フォードのSUV「エクスプローラー」とプラットフォームを共有するFRレイアウトを採用しています。

 パワーユニットもエクスプローラーと共有。3リッターV6ツインターボエンジンと同エンジンにモーターを組み合わせたPHEVを用意。4WDはPHEVに設定されています。また、4WD仕様にはサスペンションにアクティブダンパーが施されました。

 インテリアは、ノーチラスのような先進性はないものの高級感を備えた素材で構成。上級グレードにはマッサージ機能が備わり、30モードの調整が可能なフロントシートや28個のスピーカーを装備しています。

 3列シートを備えてはいるもののナビゲーターほど室内が広くないため、3列目はあくまで補助席といったイメージ。通常は2列シートと広大なラゲッジルームを備えたSUVとして使用されることが多いでしょう。

 ナビゲーター(Navigator)

 ボディサイズ:全長5334mm、全幅2383mm、全高1938mm、ホイールベース3112~3343mm 価格:8万2765ドル(約1270万円)~

 フルサイズセダンの売れ行きが落ちて窮地に陥ったリンカーンを救ったのが、1997年に登場した初代ナビゲーター。現行モデルは2017年に登場した4代目となります。

 リンカーンのフラッグシップを務めるナビゲーターは、標準ボディと全長を伸ばしたロングボディを用意。プラットフォームはフォードのピックアップトラック「F-150」と同じT3プラットフォームを採用。ただし、リヤサスペンションは独立懸架式マルチリンクを装備しました。

 最上級SUVだけに快適装備は充実。また、先進安全装備も自動緊急ブレーキをはじめハンズオフ機能など多彩な機能が備わります。

 現行モデルのパワーユニットは3.5リッターV6ツインターボエンジンを搭載。同エンジンには10速ATを組み合わせました。

 駆動方式はFRに加え4WDをラインアップ。フロントカメラにより路面状況を検知しダンパーの減衰力を調整するロードプレビュー付きアダプティブサスペンションを備えたモデルを用意するなど、フラッグシップらしい装備が満載です。

 リンカーンとは

 第16代アメリカ合衆国大統領のエイブラハム・リンカーンを由来とするリンカーンは1917年に創立されたアメリカの自動車メーカー。アメリカ市場ではキャデラックと並ぶ高級車メーカーとして大統領専用車も手がけています(現在はキャデラックが供給)。

 1920年から乗用車の販売を開始しましたが、1922年にフォードが買収。その後、フォードの高級車ブランドとなりました。

 長年、大排気量エンジンを搭載したフルサイズセダンを発売していましたが、オイルショック以降、販売が低迷。

 ただ、1997年にデビューした大型高級SUVのナビゲーターが大ヒット。以降、SUVを中心に販売を続け、現在の北米市場ではSUVのみがラインアップされています。

 まとめ

 ナビゲーターをはじめ多彩なSUVをラインアップするリンカーン。ただし、正規販売されていないために、日本ではリンカーンSUVがどのようなモデルを取り揃えているかはあまり知られていません。

 ラグジュアリーブランドのリンカーンが手がけるSUVは、国産SUVとは違う個性を備えているところが魅力。もっとも小さいコルセアですら日本の道路インフラで使用するのは厳しいボディサイズではありますが、日本での販売にも期待したいものです。

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みんなのコメント

7件
  • かつて4WDで慣らした三菱は、今や車屋かどうかすら怪しい
  • 遂にタウンカーも消滅していたのか。残念。大統領が乗る車もビーストってクロカン四駆型だもんな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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