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iXとQ8へ真っ向勝負 メルセデス・ベンツEQE 500 SUVへ試乗 電動SUVで牽制し合うドイツ御三家

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iXとQ8へ真っ向勝負 メルセデス・ベンツEQE 500 SUVへ試乗 電動SUVで牽制し合うドイツ御三家

大型SUVで牽制し合うドイツ御三家

欧州のハイブランドな自動車メーカーは、バッテリーEVの開発へ真剣に向き合うことで、モデルラインナップが大幅に削減されると予想していた。しかしドイツ御三家、アウディとBMW、メルセデス・ベンツが牽制し合っていることも明らかだった。

【画像】iXとQ8へ真っ向勝負 メルセデス・ベンツEQE SUV 競合クラスの電動SUVはコレ 全150枚

ライバルメーカーが人気モデルを生み出すと、それに対抗する車種の生産が始まることを、私たちは知っていた。アウディはQ8 e-トロンで、BMWはiXで明らかな成功を収めている。メルセデス・ベンツがEQE SUVをリリースしたとしても、疑問ではない。

今回試乗したのは、英国へ新たに上陸したEQE 500 SUV。4マティック AMGライン・プレミアムプラスという、長いサブタイトルも付く。極めてスムーズで、まとまりが良く、驚くほど敏捷に走る。同社のモデルらしい、高級さも備わる。

結果的に、現在のメルセデス・ベンツは驚くほど多様なモデルを提供しているが、選択肢が更に1つ増えることになる。とはいえ、少なくともEQE SUVシリーズの構成は比較的明瞭だ。

英国で現在選べるのは、292psを発揮する350と、407psを発揮する今回の500の2種類のみ。どちらもツインモーターによる四輪駆動の4マティックで、エアサスペンションとアダプティブダンパーが標準装備される。

このクラスでは重要な後輪操舵システム

お値段は、英国では約9万ポンド(約1665万円)から。試乗車には、12万1760ポンド(約2253万円)というプライスタグが付いていた。少し遅れて、更にお高く625psを発揮する、メルセデスAMG EQE 53 SUVも上陸予定にある。

英国で展開されるトリムグレードは4種類。プレミアムプラスとビジネスクラスが上位グレードに属し、ダッシュボードのほぼ全面を覆う、ハイパースクリーンも指定可能。3面のモニターを連携させ、巨大な56インチ・タッチモニターのように見せるアイテムだ。

試乗したEQE 500 SUVには、最大10度までリアタイヤが向きを変える後輪操舵システムが標準で与えられる。今回はロンドンの北西、ミルトン・ケインズの一般道で試乗したが、エアサスペンションとともに、英国の公道との相性に優れるようだ。

後輪操舵システムは、一般的なシステムと同様に、低速域ではリアタイヤがフロントタイヤと逆向きに切られる。ステアリングのレスポンスを鋭くするのと同時に、小回りも利くようになる。急激なステアリング操作時には、安定性を高める役割も果たす。

EQE SUVのシステムは見事に統制が取れており、全長4863mmもあるボディサイズを、実際よりひと回り小さく感じさせていた。このシステムが備わらない350 SUVと乗り比べてみたが、大柄なSUVにとって重要な機能に思えた。

トップレベルの外界との隔離性

エアサスペンションも、つぎはぎの多い英国のアスファルトへピッタリ。スチールコイルなら、キャビンへ明確に振動が伝わるであろう舗装でも、印象的なほど静かに処理していた。このクラスでは控えめな、19インチ・アルミホイールも効果的だったようだ。

外界との隔離性は、トップレベルにある。流れの速い郊外の道では、特にその強みが表れていた。

EQE 500 SUVは407psを発揮するだけあって、車重が2560kgあるとしても、不足なく速い。ただし、アクセルレスポンスが最もシャープになるスポーツ・モードを選んでも、近年のバッテリーEVでは、最前線に加わるほどではないだろう。

0-100km/h加速は4.9秒。大型SUVとしてはかなり活発といえるが、息が詰まるほど速度上昇が激しいわけではない。

スタイリングは、同社のEQシリーズへ準じて、曲線基調でまとめられている。どちらかといえば保守的なデザインといえるが、空気抵抗を示すCd値は0.25と優秀。GLEと比較して低めの全高と、滑らかな面構成が効果を発揮しているのだろう。

一度の充電で走れる距離は、最大で548km。駆動用バッテリーの容量は91kWhとなる。

EQE 500 SUVは、充分に豪華で実用性も高く、仕上がりも美しい。BMW iXの最大のライバルといえ、動的能力も装備内容も、上位闘いを繰り広げられる水準にある。どちらが優れているのか、直接比較してみたいところだ。

メルセデス・ベンツEQE 500 SUV(英国仕様)のスペック

英国価格:12万1760ポンド(約2253万円)
全長:4863mm
全幅:1940mm
全高:1686mm
最高速度:209km/h
0-100km/h加速:4.9秒
航続距離:548km
電費:5.7km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:2560kg
パワートレイン:ツイン永久磁石同期モーター
バッテリー:91.0kWh(実容量)
急速充電能力:−kW
最高出力:407ps
最大トルク:87.3kg-m
ギアボックス:1速リダクション(四輪駆動)

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みんなのコメント

1件
  • tak********
    メルセデスは、自分が真打ちだと思っているから、(ライバル車を研究して改良はするだろうが)真っ向勝負という挑戦者意識はないだろう。まぁ、記事にある車を駆逐してやるくらいは思っているかもしれないが…。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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