11月6日(木)から9日(日)にかけて、愛知・岐阜を舞台に2025WRC世界ラリー選手権の第13戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2025』が行われる。日本のTOYOTA GAZOO Racing WRTからは5台のトヨタGRヤリス・ラリー1が出走予定で、勝田貴元はコドライバーのアーロン・ジョンストンと組んで18号車に乗り込み、ホームラリーで自身初の総合優勝を狙う。
勝田のチームメイトは、これまでに通算8度のチャンピオンであるセバスチャン・オジエ(17号車)、来季からは全日本スーパーフォーミュラ選手権の参戦を決めている2度の王者カッレ・ロバンペラ(69号車)、初チャンピオンをターゲットにシーズン終盤戦に臨むエルフィン・エバンス(33号車)、WRC最高峰クラスフル参戦1年目を戦うルーキーのサミ・パヤリ(5号車)だ。
ラリージャパン2025のエントリーリスト発表。ラリー1には10台集結、全日本勢も名を連ねる計38台が参戦へ
●スペシャルステージは全20本。河川敷を走る新ステージが追加
すでにセントラル・ヨーロピアン・ラリーで2025年のマニュファクチャラーズタイトル獲得を決めたTOYOTA GAZOO Racing WRTにとっては、ホームへの凱旋大会となるラリージャパン。今年も過去3大会と同じく愛知県豊田市の豊田スタジアムにラリーの拠点であるサービスパークが置かれ、愛知県と岐阜県の山岳地帯を中心とする舗装路を舞台にタイムを競うスペシャルステージ(SS)が行われる。
ステージは全体的に道幅が狭く、かなり回り込んだコーナーが続く低速区間が多い。そのなかでも時折、流れるような中高速コーナーが続くセクションもあり、1度のミスが大きなタイムロスにつながる難ラリーでもある。
路面は基本的に平坦なものの、大量の落ち葉が残る区間や、山のなかではウエット路面が残る箇所もあるため、ペースノートの精度もカギとなる。過去には天候が影響してトリッキーなコンディションとなり、クラッシュが頻発した大会もある。
ラリーはまず、6日(木)の午前9時過ぎから豊田市鞍ケ池公園の2.75kmのステージで最初の試走である『シェイクダウン』が行われ、競技はいよいよ同日の午後にスタートしていく。16時過ぎより、シェイクダウンとまったく同じコースを、SS1「クラガイケ・パークSSS」として走行する予定だ。その後、豊田市駅前のエリアでウエルカムショーが行われ、デイ1は終了。
本格的な“フルデイ”初日となる7日(金)は、山岳地帯の舗装路へ向かう。愛知県でSS2『イナブ(稲武)/シタラ(設楽)1』、SS3『シンシロ(新城)1』、SS4『イセガミズ・トンネル(伊勢神トンネル)1』というステージを走行。これまでの大会でも使用されてきた区間を今年も走行する。
こうして午前中の走行を終えたのち、各車は豊田スタジアムのサービスパークに戻ってミッドデイサービスとして整備を受け、午後のスペシャルステージへ向かう。午後はSS5『イセガミズ・トンネル(伊勢神トンネル)2』、SS6「イナブ(稲武)/シタラ(設楽)2」、SS7『シンシロ(新城)2』の順に3ステージを再走。6本のステージの合計距離は108.30kmとなり、1日の最後にはサービスパークで45分間のフルサービスが実施される。
競技3日目となる8日(土)は、愛知県に加えて岐阜県が舞台に。今年新たに豊田市に設けられたSS8『オバラ(小原)1』(愛知県)、SS9『エナ(恵那)1』(岐阜県)、昨年初めて笠置山の周辺に設けられたSS10『マウント・カサギ(笠置山)』(岐阜県)の3ステージを走行。
その後、岐阜県中津川市の恵那峡ワンダーランドに用意されたタイヤフィッティングゾーンにて、簡易的なサービスを経て午後の走行へ向かう。午後はSS11『マウント・カサギ(笠置山)2』、SS12『エナ(恵那)2』、SS13『オバラ(小原)2』という順で3ステージを走る。さらにこの日は最後に、豊田スタジアムのすぐ横を流れる矢作川の周辺に設けられた全長3.05kmのSS14『トヨタ・シティSSS(豊田市スーパー・スペシャルステージ)』を走行。最後には豊田スタジアムで45分間のフルサービスが行われる。7本のステージの合計距離は121.91kmと長く、4日間で最長の1日となる予定だ。
競技最終日となる9日(日)は愛知県のみに舞台を戻して走行。SS15『ヌカタ(額田)1』、SS16『レイク・ミカワコ(三河湖)1』という2ステージを走行した後、岡崎市の中央総合公園で『オカザキSSS(岡崎)』がSS17、18として2本連続で行われる予定だ。その後、ステージに隣接するエリアでのタイヤフィッティングゾーンでの簡単な整備を経て、午後はSS19『ヌカタ(額田)2』、SS20『レイク・ミカワコ(三河湖)2』と2本のステージを再走してラリーが終了する。
なかでも最終ステージとなるSS20は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる『パワーステージ』に指定されており、各選手の全力アタックが見られるステージとなる。2025年のラリージャパンは、20本のステージの合計距離が305.34km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離が933.87kmとなる予定だ。
●タイトル争いは最終局面へ「誰もが楽しめるエキサイティングなラリーになる」
今季のラリージャパンはシーズンの13戦目として行われるが、2025年は第14戦のラリー・サウジアラビアがあるために例年のように最終戦としてのラリーではなくなった。それでも、選手権は佳境を迎えており、すでにマニュファクチャラーズタイトルはTOYOTA GAZOO Racing WRTが5年連続のチャンピオンを決めている。
一方ドライバーズ選手権では、タイトルを手にする権利が残るのは上位4名。なかでも首位エバンス、2位オジエ、3位ロバンペラとトップ3は僅差でトヨタのドライバーが競う状況で、ポイント差の離れたヒョンデ・シェル・モービスWRTのオィット・タナックが追いかける状況だ。
今季、TOYOTA GAZOO Racing WRTの代表代行を務めているユハ・カンクネンは、「ラリージャパンは、私たちのチームにとって常にエキサイティングかつ重要なラリーだ」と切り出し、大会へ向けた意気込みを語っている。
「今年はマニュファクチャラーズタイトルを獲得してから臨めること、そして日本のファンの皆さんと一緒にタイトルを祝える機会を得られたのは、素晴らしいことだと思っている」
「我々のドライバー間ではドライバーズタイトル争いも非常に白熱している。なかでもエルフィン(・エバンスは素晴らしい仕事を続けており、過去2年連続でラリージャパンを制してきた」
「しかし、セブ(セバスチャン・オジエ)も第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリーでの結果を挽回すべくモチベーションをかなり高めており、カッレ(・ロバンペラ)も現在ターマックで並々ならぬ速さを発揮しているところだ」
「どのドライバーにも優勝の可能性があるので、ファンにとっては誰もが楽しめるエキサイティングなラリーになると思う。もちろん、貴元にとっても特別なラリーですので、彼にも好成績を期待している」
TOYOTA GAZOO Racing WRTにとっては、ホームラリーとして優勝を狙う大会でもあると同時に、陣営内のドライバーらが順位を競う緊張感の高い大会となるラリージャパン2025。日本の勝田貴元にとっても、多くのファンが訪れるホームラリーで初優勝を狙う重要な大会となる。大会最初の走行となる鞍ヶ池公園でのシェイクダウンは、11月6日(木)の9時01分より走行開始予定だ。
[オートスポーツweb 2025年11月04日]
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