マツダは14日、「アクセラ」シリーズに大幅な改良を加え、発売した。今回の改良では、1.5リッターのクリーンディーゼルエンジン搭載車を追加したほか、ハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを緻密に変化させる「G-ベクタリングコントロール」を初採用し、走行性能の向上を図った。
エンジンラインアップについては、ディーゼル車に従来からある2.2リッター(175ps、420Nm)に加え、「CX-3」にも設定されている1.5リッター(105ps、270Nm)を追加した。その「15XD」グレードは、トランスミッションは6ATが組み合わされ、燃費は21.6km/Lを達成。同じ排気量のガソリン車(20.4km/L)を1.2km/L上回る。エコカー減税の減税レベルは「免税」となる。
今回の改良の目玉は、マツダが「スカイアクティブ ビークル ダイナミクス」と呼ぶ新世代車両運動制御技術の採用だ。マツダは今後、同技術シリーズを他モデルにも順次展開している予定で、アクセラにはその第一弾技術となる「G-ベクタリングコントロール」(GVC)を搭載した。
「GVC」は、ハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを変化させるシステム。これまで縦方向と横方向の加速度「G」を個別に制御していたのを、「GVC」では統合制御し、四輪への接地荷重を最適化する。これにより乗員にかかるG(加速度)の変化がスムーズになり、体の揺れが減ったり、乗り心地が改善したりする効果があるという。
このほかディーゼル車には、エンジンのノック音を抑制し心地よいエンジンサウンドを追求した「ナチュラル サウンド 周波数コントロール」を初採用した。これは燃料噴射タイミングを0.1ミリ秒単位で制御することで、エンジン燃焼によって起こる力と部品の共振をうまく調整し、打ち消すという技術。ピストンピンにダンパーを組み入れ振動を減衰させる「ナチュラル サウンド スムーザー」と組み合わせることで、さらにガラガラ音が少なくなり、心地よいエンジンサウンドを実現できるという。
このほか今回の改良では、「アクティブ ドライビング ディスプレイ」の視認性向上や、速度標識の見落としを防ぐ「交通標識認識システム(TSR)」、夜間視認性を高める「アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)」などを採用し、安全性や快適性の向上を図った。
デザイン面については、フロントグリルや前後バンパーまわりのデザインを変更し、ワイド&ローなスタンスを強調した。
価格は、アクセラスポーツおよびアクセラセダンは176万0400円から331万0200円。アクセラハイブリッドは247万3200円から287万9000円。
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