富士ラジアル最速GT-R(R35)を支えるVARISの超高機能エアロシステム「神風」に迫る！

実走行から導き出したワイドトレッド値と空力性能

富士ラジアル最速マシンを支える高機能エアロシステム

サーキットでのパフォーマンスを狙って開発されたバリスのR35GT-R用エアロシステム「神風Rスーパーソニック(フルキット価格：142万4000円～)」。富士スピードウェイで、ラジアルタイヤ最速となる1分41秒364を記録したHKSテクニカルファクトリーの「GT1000神風」を支えた超高機能空力パーツだ。

ポイントは前後のワイドフェンダーだろう。実走行を繰り返しながら安定する挙動のトレッド値を計算し、ワイド幅はフロント25mm、リヤ35mmに設定し、それを軸にシステムが構築されている。

フロントバンパーデザインはフロントフェンダーの拡大に合わせてフェンダーに合わせたエクステンションを追加。アンダーディフューザーやカナードなどのオプションパーツは、タイムアタックに合わせた空力パーツもプラスされている。

サイドスカートもワイドフェンダーに合わせて大型のアンダーボードを設定し、空力性能をアップ。あくまでも機能パーツとしてエアロを設計しているため、全てのパーツに走るために装着する意味をもたせているのがバリス流だ。

一方のリヤバンパーは、パラシュート効果を軽減させるためのエアアウトレットがデザインされる。軽量素材のカーボンを使用しながら、アンダースカートをプラスしてボディ底面の空気を効率的に引っ張り出す形状を持たせている。

スワンネックタイプのスタンドを採用するGTウイングは、ウイング幅1770mmの超大型。ジュラルミンを素材に使用する専用スタンドとマウントを組み合わせることで、高速域でもホールド性を高め、ウイングの働きをサポートしている。

もちろん、機能優先だからといって見た目がカッコ悪くなってしまっては意味がない。「機能性を追求しつつ、カッコよく、速いマシン」をコンセプトに掲げるバリスだからこそ、ここまで美しく挑戦的なフォルムが完成したのである。

●取材協力：バリス TEL：042-689-2939