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車内に植物!?アウディが自動運転レベル4に対応したコンセプトEV「Audi AI:ME」を公開

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車内に植物!?アウディが自動運転レベル4に対応したコンセプトEV「Audi AI:ME」を公開

アウディは、4月25日まで開催される上海モーターショー2019で、未来の大都市のためのモビリティコンセプトを発表した。

Audi AI:MEと名付けられたこのショーモデルは、コンパクトな寸法、未来的で広々としたインテリア、レベル4に対応した自動運転機能を特徴としている。

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自動運転機能により、乗員は移動中に車内で好きなことをして過ごすことができ、コミュニケーションやエンターテイメント、あるいはただ単にリラックスするための、広範囲なハイテク機能を満載している。

AI:MEという名称は、2017年に発表された長距離走行可能な自動運転のスタディモデル、Audi AIconとの関連性を強調。

全長は4.30m、全幅は1.90m。その寸法は、現代の一般的なコンパクトカーとほぼ同じだが、2.77mのホイールベースと1.52mの全高を採用している。

これは、電気駆動システムの構造により、短いオーバーハングと、センタートンネルのない広々とした室内が実現。125kW(170hp)を発生する駆動ユニットは、リヤアクスルに搭載されている。

コンパクトな駆動パッケージによって、有効活用できる最大限のスペース、空間の快適性、優れた多用途性が実現した。

また、2人乗りを基本として、プラスαのスペースを活用できるように設計。そのレイアウトは、シートポジションと収納スペースの様々な構成によって変化。ほとんどの走行時には、セパレートタイプのフロントシートのみを使用するが、必要に応じてリヤのベンチシートを利用することで最大4人まで乗車することができる。

さらにAudi AI:MEは、市街地走行用に設計され、レベル4の自動運転機能を備えている。これは、自動運転を促進するために標準化された国際規格において2番目に高いレベル。

レベル4のシステムでは、ドライバーによる運転の補助は必要ないが、その機能は高速道路や都市部の特別な設備が施された地域など、特定のエリアに限定されているため、従来のステアリングホイールとペダル類を備えている。

またアウディのデザイナーは、Audi AI:MEを製作するにあたって、エクステリアだけでなく、インテリアも同様に重視している。

従来のようにドライバーと車両間の繋がり(つまり、ステアリングホイール、インストルメントパネル、ペダル類)ではなく、自動運転機能を搭載したクルマの中で過ごす乗員の時間に、さらなる焦点が当てられた。

このような理由によって、ステアリングホイールなどの制御装置は、エレガントで洗練された方法で格納することができる。その後、格納スペースの表面は、オープンポア仕上げのウォールナット ウッドパネルで完全に覆われる。

Audi AI:MEには、コックピットカバーやフロントシート間の広いスペースに革新的な機能が隠されている。ここでは、マグネットがカップホルダーとして機能し、必要に応じて金属製のコップやプレートを保持。自動運転機能を搭載したAudi AI:MEで走行している間、乗員はリラックスして食事を楽しむことができる。

フロントシートはクラシックなラウンジチェアにヒントを得たもので、暖色系のグレーの布地で装飾された、幅広く心地よいシートクッションが特徴。滑らかな曲線を描く背もたれは、垂直のキャリアと一緒にシートクッションに取り付けることができるように設計されている。

ペダルを踏む必要がない場合、ドライバーは、長椅子のようにダッシュボード下のサポートに足を乗せることができる。クルマのサイドに広がるリヤのベンチシートは、乗員が自分の好みに応じてシートポジションを自由に変えることが可能だ。

フロントウィンドー下部には、車両の全幅にわたって、3次元マルチファンクションOLEDモニターが設置され、主にアイトラッキングコントロール機能によって、車両とのやり取りを行うことができる。

例えば、ナビゲーションやインフォテインメントといった良く使われる機能は、目の動きで起動させることが可能。その後、バックグランドから、詳細な機能を設定するためのメニューが3Dモニター上に表示される。

インフォテインメントシステムの映像を出力するVRゴーグルは、車両に標準装備。乗員はVRゴーグルを使用してインターネットを閲覧したり、映画を見たり、対戦ゲームを楽しむことができる。

Audi AI:MEのインテリアは、自然なぬくもりと先進的なテクニカルエレメントが織りなす特別な雰囲気が創出。大きなガラス面積を備えたウィンドーとルーフエリアは、車内を明るい光で満たしエレクトロクロマティックコントロール(電気により透明度が変化するスマートガラス)は、必要に応じて外部の光や熱の侵入を遮断。ルーフエリアには、繊細な造りの木製のバーが棚状に設置されている。

自動車の室内に、本物の植物を使用するのは、これが最初の試み。過酷な都市環境では目にすることが少ない植物が車内に存在することにより、自然に対する親近感が得られると同時に、車内の空気の質を向上させるのにも役立つ。また、洗練されたフィルター技術は、道路や街の不快な臭いが車内に侵入するのを防ぐ。

Audi AI:MEのフロントフェイスは、六角形のシングルフレームグリルの上下を反転した形状を特徴としている。ボディ構造は、典型的なアウディスタイルとは異なる、新しい試みを採用。

しかし、よく見ると、2017年に発表されたAudi AIconコンセプトカーとの関係性が明らかになっている。これらのクルマは、まったく異なるプロポーションにもかかわらず、輪郭が描き出す精密なグラフィックとルーフラインの長いアーチに、明確な類似点を見出すことができる。

この異なる2台の自動運転車のもっとも大きな繋がりは、大きな角度が付けられたサイドウィンドー。それによって、このクルマのエクステリアは、競合車とは一線を画している。

また、Audi AI:MEの革新的な機能は、これだけではない。他のクルマからのシグナルを解釈し、必要に応じて自車のライティングテクノロジーでそれを増幅することによって、周囲にその状態を知らせることができる。

例えば、前方を走行しているクルマが、ハザードランプを点灯した場合、Audi AI:MEはこの信号を検出して、それをプロジェクター及び車両のLEDユニットで増幅することによって、すべての道路ユーザーに危険を知らせることができるというわけだ。

2017年のフランクフルトモーターショーでデビューしたAudi AIcon、そして2018年の夏に公開されたAudi PB 18スポーツカーに続いて発表されるAudi AI:MEは、明確に定義された用途(ユースケース)に基づいて製作された3番目のビジョンコンセプト。

Audi AIconが長距離走行のためのビジネスジェットをコンセプトに掲げる一方で、PB 18は、サーキット走行を目的とし、そこまで自走することを想定したクルマだ。

Audi AI:MEは、大都市での使用に最適なクルマとなっている。2019年9月に開催されるフランクフルトモーターショーでは、4台目のビジョンコンセプトが発表され、AIカルテットが完成する。

ちなみに上海モーターショー2019のアウディブースでは、世界初公開されるAI:MEの横に、Audi AIconも一緒に展示される。

関連情報:https://www.audi.co.jp/jp/web/ja.html

構成/編集部

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