モデナ発、6月18日
マセラティは、レースシーン復帰20周年を祝う2つのMC20限定モデル、「MC20イコーナ」/「MC20レッジェンダ」を発表した。
【画像】マセラティの限定モデル「MC20イコーナ」/「MC20レッジェンダ」とMC20をみる 全122枚
この限定モデルは、マセラティが2004年に「MC12」で37年ぶりにレースシーンへと復帰し、象徴的かつ数々の勝利を収めた20年の歴史を祝うために制作されたモデルであるという。
100%イタリア製の「MC20」は、すべて自社製作の革新的なV6ネットゥーノ・エンジンを搭載した最初のモデルとして、 2020年にマセラティの新時代の始まりを示した。
今回発表する2つの限定モデルは「MC12ストラダーレ」と「MC12 GT1 ヴィタフォン」という2台のモデルにインスパイアされた特別なカラーリングとエクスクルーシブな装備を特徴としており、それぞれ各20台の限定生産となる。
「MC12」は、当初公道走行用のモデル「MC12ストラダーレ」がまず発表され、その後にレーシングバージョンの「MC12 GT1」が登場した。レーシングバージョンは、FIA GT選手権においてチャンピオンに輝きベンチマークとなるなど、レースシーンに数々の功績を残したと同社は述べている。
MC20イコーナ
カラーリングは、マセラティのファンに、ある象徴的な出来事を思い起こさせる。
それは「MC12ストラダーレ」と同じく、1959年~1961年にかけて生産されたマセラティ史上最もアイコニックなモデルのひとつである、「ティーポ61」、通称“バードケージ”をモチーフとしたものである。
またデイトナ24時間レースへ出場した「マセラティ・トロフェオ・ライト」へのオマージュでもあるという。
「MC20イコーナ」のビアンコ・アウダーチェ・マットとブルー・ストラダーレという2種類のカラーリングには、マセラティのパーソナライゼーション・プログラムであるフォーリセリエの特徴ともいえる。
ビアンコ・アウダーチェ・マットのマセラティ・フォーリセリエのロゴは、リアホイール近くのボディサイドの下部に入っており、また、イタリア国旗のトリコローレがドアの「MC20」の文字の下に配されている。
クロームメッキのホイール中央には、特別なマセラティのデザインが施され、ホイールキャップはシルバー、トライデントのロゴは対照的なブルーで描かれる。ブレーキキャリパーもブルーに塗装され、サイドミラーは自動調光機能を備え、エンジンカバーはカーボンファイバー製だ。
MC20レッジェンダ
歴史は、その車名に象徴されている。
ネロ・エッセンツァとデジタル・ミント・マットのカラーリングは、ヴィタフォンレーシングチームの「MC12 GT1」のボディカラーを踏襲したものであるという。
このマシンは、スパ24時間レースで3回の優勝と2回の準優勝という歴史的な偉業を成し遂げた。
「MC20レッジェンダ」のフォーリセリエの特徴は、ネロ・オパーコとトライデント・デジタル・ミントのホイールキャップを備えたネオ・ルシド製のアルミホイールをはじめ、グリル、ドア、Cピラーに配された黄色のトライデントロゴ、そして黒く塗装されたブレーキキャリパーだ。
2つのスペシャルシリーズのフォーリセリエのパッケージは、レーシングスタイルのインテリアによって完成され、軽量の4ウェイ・モノコック・レーシング・シート(「MC20イコーナ」はシルバー地に黒/ブルー、「MC20レッジェンダ」はシルバー地に黒)のヘッドレストの中央には、モデルによって「Icona」または「Leggenda」の文字とともにトライデントの刺繍が施されている。
パワフルなネットゥーノエンジンを覆うカバーには、それぞれ20台限定生産(20分の1の意)であることを表す「ICONA. UNA DI 20」または「LEGGENDA. UNA DI 20」と記された。
その他の特長
両車のインテリアには、洗練されたソナス・ファベール・サウンドシステムが搭載されている。
そのほか、カーボンファイバー製インテリア・パッケージ、電子制御式リミテッド・スリップ・ディファレンシャル(E-LSD)、段差を乗り越える際などに車高を上げることが可能なサスペンション・リフター、安全運転支援システムのブラインド・ストップ・システムとリア・クロスパス・システム、そしてフロントとトランクのマットなど、両バージョンに共通する装備が施されているという。
「MC20イコーナ」と「MC20レッジェンダ」は、伝説的な「MC12 GT1」とともに、レースシーンにおけるマセラティの黄金時代幕開けからの20周年を祝う。
「MC12 GT1」は、2004年から2010年にかけて、FIA GT選手権で27勝を挙げた。スパ24時間レースでは3度の栄冠に輝き、ヴィタフォンレーシングチームとともに6度のチームチャンピオンを獲得した。
また、2度のFIA GT1世界選手権を含む5度のドライバーズチャンピオン、2度のコンストラクターズチャンピオンにも輝いたとマセラティは述べた。
2004年、ジョルジェット・ジウジアーロがデザインした「MC12ストラダーレ」は、マセラティのレースへの情熱に弾みをつけ、車名の「MC」は “マセラティ・コルセ”の略であり、「12」はV12エンジンを意味するものであった。
フェラーリ由来のV型12気筒エンジンを搭載し、最高速度は330km/h、0-100加速は3.8秒を誇る、「MC12ストラダーレ」は、当時の歴史においてマセラティが生産した最速の市販車であり、生産台数はわずか50台であったと語る。
今日「MC12」による栄光のストーリーとマセラティのスポーティなスピリットと卓越性を追求するDNAは、父から子へ受け継がれるかのように、「MC20 イコーナ」と「MC20 レッジェンダ」へと受け継がれている。
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