スタッドレスタイヤと近年注目を集めているオールシーズンタイヤは、冬のドライブに欠かせない重要なアイテムだ。ここでは冬にオススメかつ最新のタイヤを紹介していく。(Motor Magazine 2023年12月号より)
スタッドレスかオールシーズンか? 自分に合ったタイヤ選びが第一歩
記録的とも言われた猛暑も落ち着き、季節は秋から冬へと移り変わっていく。そして、そろそろ気にしたいのがクルマの冬支度だ。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
2023~2024年は暖冬という予報も出ているが、クルマの足元、つまり冬に向けたタイヤの準備は怠らずにしたいところ。というのも、いくら暖冬だと言っても寒冷地域や降雪エリアではやはりスタッドレスタイヤは必須の装備だからだ。また、過去には暖冬であっても関東や東海地方で予期せぬ大雪に見舞われたこともある。つまり、備えあれば憂いなしということ。
ここで紹介するのは、そんなに向けて備えておきたいスタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤのラインナップ。各ブランドはそれぞれ独自に開発した素材やパターンを採用して、圧雪、アイスバーン、シャーベット、乾燥路など、目まぐるしく状況が変わり、とくに過酷だと言われている日本の冬の道に対応している。
一方、ここ数年ですっかり一般的になったオールシーズンタイヤも、雪が少ないエリアを中心にクルマを使う人にはオススメだ。とくに最近では「高速道路冬用タイヤ規制」に対応したオールシーズンタイヤがほとんどで、出先での急な降雪時などに履いているととても心強い。ただし、スタッドレスタイヤが勝る部分もあるので、どちらが合っているかをよく考えて選ぶことをお勧めしたい。
BRIDGESTONE BLIZZAK VRX3
◎ブリヂストン ブリザック ヴイアールエックススリー <スタッドレスタイヤ>
「ブリザック史上最強の氷上性能」
進化した発泡ゴム「フレキシブル発泡ゴム」と新トレッドパターンの採用で氷面の水の流れを最適化し、従来比+20%の氷上ブレーキ性能を達成。ゴムの柔らかさを維持させる「ロングステイブルポリマー」で長寿命化も実現。SUV向けサイズも用意され、幅広い車種に装着できる。
YOKOHAMA iceGUARD 7
◎アイスガード セブン <スタッドレスタイヤ>
「氷上、雪上問わず永く効く」
アイスガード史上、最大の接地面積と溝エッジ量を両立した専用パターンを採用。また「ウルトラ吸水ゴム」の採用で氷上制動を従来品比14%向上した。さらにゴムの硬化を防いでしなやかさを保つ「オレンジオイルS」の配合で、性能の劣化を抑制する工夫も施されている。
YOKOHAMA BluEarth-4S AW21
◎ブルーアース・フォーエス・エーダブリュー・ニーイチ <オールシーズンタイヤ>
「雪と水の排出性能を高めた安心感」
幅広の専用方向性トレッドパターンで広い接地面積を確保。雪上からウエット、ドライ路面まで安定して走れる。トレッド面はあらゆる方向からエッジを確保できる「V字ダイバージェントグループ」と雪柱せん断力を高める「クロスグループ」と呼ばれる溝で排雪、排水能力を高めた。
DUNLOP WINTER MAXX 03
◎ウインターマックス ゼロスリー <スタッドレスタイヤ>
「噛み合うように氷に密着」
ナノ凹凸ゴムのタイヤ表面の凹凸構造が氷上路面に合わせて形状を変え、隙間なく噛み合うように密着することで、止まる効果を発揮する。摩耗しても出現する凹凸構造で溝が減っても続く安心感!高い安全性能で冬道の安心を守る、“氷上性能特化型”スタッドレスタイヤ。
DUNLOP ALL SEASON MAXX AS1
◎オールシーズン マックス エーエスワン <オールシーズンタイヤ>
「夏も冬のこれひとつで便利でお得」
1年中履き変え不要、長く使えるロングライフ性能でお財布にも優しい。突急な雪の日でも、横方向の溝で安定した走りとブレーキ性能を実現。夕立など雨天にも対応でき、V字の溝で、安心感のあるウエット性能を発揮。晴天時は夏タイヤ感覚で走れ、静粛性にも優れる。
TOYO TIRES OBSERVE GIZ2
◎オブザーブ・ギズツー <スタッドレスタイヤ>
「路面変化に左右されずに性能を発揮」
氷面の水分を瞬時に吸収する新コンパウンド「吸着クルミゴム」を採用。さらに密着力が高い柔らかなゴムに伝統の「鬼クルミ殻」を配合することで氷上ブレーキ性能は従来品よりも8%も向上した。ゴムの経年変化を抑制する工夫も施し、長寿命化も同時に実現した。
TOYO TIRES CELSIUS
◎セルシアス <オールシーズンタイヤ>
「転がり抵抗の低さにもこだわった」
トレッド面のイン側をスノー性能に、アウト側をドライ&ウエット性能に割り振った非対称パターンを採用。トレッドコンパウンドにはシリカの分散を向上させる「アクティブポリマー」を採用した。ビジネスバン専用サイズの「CELSIUS CARGO」もラインナップされている。
セルシアス <オールシーズン>
全19サイズ(商用車用除く)
価格:オープン
GOODYEAR ICE NAVI 8
◎アイスナビ エイト <スタッドレスタイヤ>
「氷上性能強化と長寿命を同時に実現」
アイスナビシリーズでは初となる左右非対称パターンの採用で接地圧を最適化。その結果、氷上コーナリング性能が5%向上。またエッジ成分の増加とコンパウンドの改良で氷上ブレーキ性能は従来品比+8%アップした。柔軟性の持続にも注力し長寿命化も実現した。
GOODYEAR VECTOR 4SEASONS GEN-3
◎ベクター フォーシーズンズ ジェンスリー <オールシーズンタイヤ>
「蓄積された技術をフル活用」
雪を効率的に排出する「スノーグリップテクノロジー」の採用で高い雪上グリップを確保。摩耗の進行に合わせて溝幅が広がりウエット性能の低下を防ぐ「アクアコントロールテクノロジー」やタイヤの変形を抑える「ドライハンドリングテクノロジー」が安定した走りを支える。
MICHELIN X-ICE SNOW
◎エックスアイス スノー <スタッドレスタイヤ>
「氷と雪、ドライにも強くて長く効く」
高剛性なポリマーベースの素材をコンパウンドに配合。ベースコンパウンドの摩耗差によって生まれるごくわずかな凹凸がエッジ効果を発揮、水膜を破って接地することでアイスグリップ性能を高める。さらに摩耗が進んでも凹凸は再生され続けるため、グリップ力は長期間維持される。
MICHELIN CROSSCLIMATE 2
◎クロスクライメート ツー <オールシーズンタイヤ>
「雪も走れる夏タイヤ」
トレッドにドライ、ウエット、雪面に対応する「サーマル・アダプティブ・コンパウンド」や、排水と排雪に貢献する「新Vシェイプトレッドパターン」でウエットと雪上性能を高めた。さらにブロックの倒れ込みを防ぐ「LEVサイプ」などを採用し、1年を通じて安心かつ安全な走行が可能だ。
CONTINENTAL VikingContact 7
◎バイキング・コンタクト 7 <スタッドレスタイヤ>
「冬のあらゆる路面状況に対応」
菜種オイル配合の「ノルディック・コンパウンド」は、冬の低温路面やウエット路面でグリップ力を発揮。独自のV字パターンの採用でウエットとシャーベット路面での排水性を高めた。3Dサイプとブロックのエッジ形状が積雪、凍結の両路面でトラクションとブレーキ性能を発揮する。
CONTINENTAL AllSeasonContact
◎オールシーズン・コンタクト <オールシーズンタイヤ>
「四季を問わず安定した走行性能」
シリカを高比率で配合し、特殊な樹脂を配合した「アダプティブ・オールシーズン・コンパウンド」が冬の雨道、積雪路で良好なグリップ力を実現。独自のトレッド・デザインにより四季を通してドライ、ウエットの両路面で正確なハンドリングとブレーキング性能を発揮する。
PIRELLI ICE ZERO ASIMMETRICO
◎アイス・ゼロ・アシンメトリコ <スタッドレスタイヤ>
「日本特有の氷雪路に対応した性能」
独自の3Dサイプが接地面圧を高めてトレッド剛性を増加させ、ブレーキング性能とドライハンドリングを向上。一方でダブル サイド トゥ サイド グルーブが接地面に均等に分圧して、スノー&ウエット性能を高める。最新のリキッドポリマーがコンパウンドの柔軟性を保ち、長寿命も実現。
PIRELLI CINTURATO ALL SEASON SF 2
◎チントゥラート・オールシーズン エスエフツー <オールシーズンタイヤ>
「ランフラットも選べて通年使える」
幅広い温度域に対応した新しいアダプティブコンパウンドや路面の温度に応じてサイプの開き具合を最適化して、雪面やウエット、ドライなど路面状況を問わずグリップ力を維持する3Dダイヤモンドサイプを採用した。冬用タイヤの性能を持つことを示す3PMSFマーク付き。
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スタッドレスタイヤのような補助輪を購入することはありませんね。