現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 外国人旅行者によるレンタカーの「路上乗り捨て」まで発生! これまでの常識は通用しないいま「交通マナー」への寛容性も重要になる

ここから本文です

外国人旅行者によるレンタカーの「路上乗り捨て」まで発生! これまでの常識は通用しないいま「交通マナー」への寛容性も重要になる

掲載 26
外国人旅行者によるレンタカーの「路上乗り捨て」まで発生! これまでの常識は通用しないいま「交通マナー」への寛容性も重要になる

 この記事をまとめると

■インバウンドによるレンタカーの「乗り捨て」が問題視されている

ローマ字で書いたって英語じゃなきゃ意味不明! 訪日外国人の増加に伴って密かに「標識」の表記が変化していた

■日本在住の外国人の増加によりクルマの運転でも多様性を重んじる必要が出てきている

■世界の誰もが理解できる交通法規に改めていく必要がある

 日本ならではの交通ルールが通用しなくなりつつある

 インバウンド(訪日外国人観光客)の増加に伴い、インバウンドによるレンタカーにまつわるトラブルも顕在化しているようだ。あえて慣れない異国であっても、クルマを運転して効率的に観光したいという気もちになるのかもしれないが、事故抑止については慎重な運転を心がけてもらうしかない。

 ひところ「レンタカーの乗り捨て」という話を聞くことがあった。一般的に「乗り捨て」といえば借りた営業所とは異なる営業所へ返却することを指すのだが、インバウンドの乗り捨ては文字どおりの「乗り捨て」なのである。空港内で旅行かばんなどを載せるカートが放置されているのを見かける人も多いはず。あまり行儀のよい話ではないが、空港のカート以外でも、スーパーなどのショッピングカートも駐車場内に放置されていることがある。

 ところが、空港の出発口に横づけできる車道上にレンタカーを放置してそのまま帰国してしまうインバウンドがいたというのである。彼らのいい分としては、「料金はすでに前払いしいているのだから営業所にわざわざ戻しに行く理由はない」ということであり、なんだか納得できるようで納得できないロジックとなっている。

「私が聞いたところでは、インバウンドが借りたかどうかは定かではないですが、都内のコンビニ駐車場にレンタカーが乗り捨ててあったそうです。インバウンドなのか日本人なのかは別としても、『必要なくなったから』と放置したのではないかとのことでした」とは事情通。

 日本だけではなく、世界各国ではクルマを運転するなかで「ローカルルール」というものが存在する。「サンキューハザード」や、合流地点での1台ずつクルマが合流していくなどは日本固有のルールというよりは、マナーともいえよう。

 中国国内でのクルマの運転はかなりテクニカルなものが要求されるシビアな環境とも聞くが、「Uターン」には寛容でありUターンする意思表示をすると対向車が待機してくれたりするようだ。合流地点での譲り合いは皆無で、ぶつかりそうなぐらいまでお互い譲らずにシリアスな状況となるのだが、ひとたび隙を見て合流したとしても、そのあと日本のように追いかけまわしたり、その場でとっくみあいのケンカになるようなことはまずなく、あっさりとしたものとなっているようだ。

 ただ、インバウンドだけではなく、政府の政策もあり、今後は居住者として外国人が全国津々浦々で目に見えて増えていくことになりそうである。そうなると、お決まりとなるがクルマの運転でも多様性を重んじなければならないので、いままでどおりとはいかなくなるかもしれない。

 客観的な数値を示した交通法規が必要とされている

 筆者が南カリフォルニアで初めてレンタカーを運転したのは、35年前の大学3年生のときであった。アメリカの運転について書かれたガイドブックをかじるように読んでから、アメリカで実際にハンドルを握ることとなった。渋滞までもいかないがかなり混雑しているフリーウェイで日本のつもりで車線変更したあと、渋滞で動かなくなると後続車の白人のおばあさんがクルマから身を乗り出して怒っていた。よく聞くと「車線変更が急すぎる」とのことであった。

 その後も毎年のように南カリフォルニアに行ってはレンタカーを運転していたのだが、あるとき現地の知り合いから、「最近は新しく移民となる人が増え、新移民のドライバーが増えてきたことが関係しているのか、昔のマナーやモラルが通用しなくなってきてかなり交通環境が激変している」と話してくれた(あくまでこの知人の話)。

 さらにしばらくして、テレビで大型トレーラートラックの事故が目立つようになると、「アメリカ国外からの出稼ぎ運転士が多くなってきたのかもしれないが、ここのところは事故も増えてきているようだ」と話してくれた。やや偏見も含まれているような見方なのだが、同じクルマの運転といっても、ドライバーのなかで多様な価値観をもつ人が増えてくれば、良し悪しは別としても、いままでとは異なる交通環境が生まれるのは仕方のないことといっていいだろう。

 たとえば、合流地点で本線車両が1台ずつ合流車線側のクルマを入れるという「マナー」を破ったとしても、「それは違うだろ」と怒るものではなく、価値観の異なる人が運転しているのだからと受け流す寛容さが、よりクルマの運転では必要となってきそうである。

 サンキューハザードを出さないだけでトラブルに発生したということもあったようだが、日本でも今後は、クルマの運転においては、ドライバー個々の価値観の多様化などによる環境変化への柔軟な対応が必要となりそうである。

 ドライバーだけが気をつけるのではなく、日本の交通法規は日本人だけに向けたような抽象的なものも散見できるので(肌感覚のものが目立つ)、世界の誰もが同じように理解できるものへと客観的な数値などをさらに盛り込むなど改めていく必要もあるだろう。

 たとえばいまはオートライトが当たり前となっているが、過去には「ヘッドライトの点灯は日没30分前までに」という決まりがあると某国で聞いたことがある。「朝のテレビニュースから、その日の日没時間を繰り返し知らせているのはこのためなのか」と思ったのをいまも覚えている。「暗くなったら点灯」では個々で判断が変わってしまうので、客観的な数値を用いた一例といえるだろう。

文:WEB CARTOP 小林敦志
【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

ベトナムEVビンファスト、東南アジア初の工場をインドネシアに開所…年産35万台めざす
ベトナムEVビンファスト、東南アジア初の工場をインドネシアに開所…年産35万台めざす
レスポンス
彼の愛した緑とジャケットを纏う。911 GT3に伝説の美学を封じ込めた「90 F.A.ポルシェ」の全貌
彼の愛した緑とジャケットを纏う。911 GT3に伝説の美学を封じ込めた「90 F.A.ポルシェ」の全貌
LEVOLANT
日産 エルグランドだけじゃない!! パトロールも印象的すぎた日産のジャパンモビリティショー2025
日産 エルグランドだけじゃない!! パトロールも印象的すぎた日産のジャパンモビリティショー2025
ベストカーWeb
北海道で唯一の「三セク鉄道の代替バス」へと変わった旧・ふるさと銀河線!! 鉄道時代のプロファイルが濃厚すぎる!!
北海道で唯一の「三セク鉄道の代替バス」へと変わった旧・ふるさと銀河線!! 鉄道時代のプロファイルが濃厚すぎる!!
ベストカーWeb
デビュー30周年! ホンダの「“3列・7人乗り”ミニバン」に注目! 全長4.8m級「見晴らし良好ボディ」×「ほっこりシート」で快適度もアップ!? 新たな「ステップワゴン“30周年特別仕様車”」2モデルを設定
デビュー30周年! ホンダの「“3列・7人乗り”ミニバン」に注目! 全長4.8m級「見晴らし良好ボディ」×「ほっこりシート」で快適度もアップ!? 新たな「ステップワゴン“30周年特別仕様車”」2モデルを設定
くるまのニュース
ホンダ ステップワゴンに、初代誕生から30周年を記念した特別モデル登場!──GQ新着カー
ホンダ ステップワゴンに、初代誕生から30周年を記念した特別モデル登場!──GQ新着カー
GQ JAPAN
新型トヨタRAV4、ついに発売開始へ!──GQ新着カー
新型トヨタRAV4、ついに発売開始へ!──GQ新着カー
GQ JAPAN
住友電工、住友理工の完全子会社化が完了…公開買付けで全株式取得
住友電工、住友理工の完全子会社化が完了…公開買付けで全株式取得
レスポンス
メルセデスベンツ GLE、ブラックアクセントの「Night Edition」追加…1482万円から
メルセデスベンツ GLE、ブラックアクセントの「Night Edition」追加…1482万円から
レスポンス
「ニスモの“本気仕様”」新モデル登場へ!「フェアレディZ」改良版も 日産のオートサロン2026
「ニスモの“本気仕様”」新モデル登場へ!「フェアレディZ」改良版も 日産のオートサロン2026
乗りものニュース
ヤマハ新型オフロード「WR125R」ついに国内登場! 縦目2灯フェイスで2色ラインナップ、1月30日発売
ヤマハ新型オフロード「WR125R」ついに国内登場! 縦目2灯フェイスで2色ラインナップ、1月30日発売
WEBヤングマシン
約561万円! トヨタ新「“4WD”スポーツカー」登場! 超パワフルな「1.6リッターターボ」エンジンד6速MT”搭載! “スポーツAT”も追加された「新GRカローラ」加国モデルとは
約561万円! トヨタ新「“4WD”スポーツカー」登場! 超パワフルな「1.6リッターターボ」エンジンד6速MT”搭載! “スポーツAT”も追加された「新GRカローラ」加国モデルとは
くるまのニュース
ブラックのアクセントを利かせたメルセデス・ベンツGLE/GLEクーペ「ナイトエディション」が日本デビュー
ブラックのアクセントを利かせたメルセデス・ベンツGLE/GLEクーペ「ナイトエディション」が日本デビュー
カー・アンド・ドライバー
TDK、水セキュリティ対策でCDPから最高評価…6年連続Aリスト企業に選定
TDK、水セキュリティ対策でCDPから最高評価…6年連続Aリスト企業に選定
レスポンス
マツダ「次期コスモスポーツ!?」 現代に蘇った“旧車レトロ×最新デザイン”採用の「“2人乗り”スポーツカー」がスゴイ! 名車「ロードスター」ベースに開発した“本気モデル”NATS「コスモビジョン」とは!
マツダ「次期コスモスポーツ!?」 現代に蘇った“旧車レトロ×最新デザイン”採用の「“2人乗り”スポーツカー」がスゴイ! 名車「ロードスター」ベースに開発した“本気モデル”NATS「コスモビジョン」とは!
くるまのニュース
人気ミニバン「セレナ」が大幅マイチェン278万5200円から!クラス上のフェイスが魅力のグレードも!
人気ミニバン「セレナ」が大幅マイチェン278万5200円から!クラス上のフェイスが魅力のグレードも!
月刊自家用車WEB
中国GACが新エネ車3モデル発表、サウジ市場本格参入…リヤドモーターショー2025
中国GACが新エネ車3モデル発表、サウジ市場本格参入…リヤドモーターショー2025
レスポンス
ここまで変わる!? 日産『セレナ』がマイナーチェンジで“家族向けミニバン最強候補”に浮上した理由
ここまで変わる!? 日産『セレナ』がマイナーチェンジで“家族向けミニバン最強候補”に浮上した理由
ベストカーWeb

みんなのコメント

26件
  • NAS********
    今の政府はインバウンド頼みの経済政策しか頭に無いし移民政策で国を存続させようというアホみたいな事をマジでやってるからどうしようもない
    岸田の弟はその外国人の人夫出しでボロ儲けしているそうじゃないか
    日本がおかしくなってるな
  • bas********
    基本的にはカード決済であろうから、そのような乗り捨てが発生した場合、手数料で100万円などの料金を請求すればいいと思う。無論、契約書には書く。
    自分も海外でスピード違反をした時、後からレンタカー会社からまず警察からの問い合わせ対応手数料を取られ、その後、罰金もカード請求されました。
    それでいいと思う。
    逃げ得は無い。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村