レッドブル陣営は、現在RBに所属するダニエル・リカルドをチームに残すか、リザーブドライバーのリアム・ローソンを起用するかを決めるため、サマーブレイクの間に「静かな話し合い」を行なうようだ。
2025年シーズンに向け、各チームのシートが埋まりつつある。RBもカナダGPの時点で角田裕毅の残留を発表。チームで5シーズン目を迎えることとなった。
■高まるダニエル・リカルドに対するプレッシャー「好結果を出し続けなきゃいけない。移籍は考えてないよ」 重鎮マルコ博士はローソン昇格を示唆
リカルドはメインチームであるレッドブル・レーシングのセルジオ・ペレスの後任候補としてRBに加入したが、一貫性のないパフォーマンスにレッドブル首脳陣は納得がいかず、ペレスは代わりに2年契約延長を掴むこととなった。
姉妹チームのRBは表向き、レッドブルの有望株を育てるジュニアチームであり、角田は経験豊富なドライバーの枠に入る。この考え方で言えば、RBは22歳のリアム・ローソンを昇格させる方向に傾くはずだ。
2023年シーズンにリカルドが負傷欠場した間、代役として印象的な走りを見せたローソン。2025年にレッドブル系2チームのいずれかでシートが提供されなければ、フリーエージェントになると言われている。
レッドブルでモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコが、ローソンをF1に昇格させるべきだと発言したことをキッカケに、リカルドがサマーブレイク中に解雇されるかもしれないという噂が広まっている。
そしてRBのピーター・バイエルCEOは、レッドブル系2チームが8月に「静かな話し合い」を行なうと語った。
「来年のラインアップに関して、我々は決定を急いでいる訳ではない」とオーストリアGPの際にバイエルCEOはそう語った。
「ユウキを確定させることは我々にとって非常に重要だった。そして現在の我々の焦点はマシンにある。サマーブレイクに入ったら、静かな話し合いを行なうつもりだ」
バイエルCEOは、ニック・デ・フリーズの後任として2023年シーズン中盤からRBに加入したリカルドの舞台裏での貢献に称賛を送る一方で、チームの役割はベテランドライバーを抱えることではなく、若手ドライバーをメインチームに送り込むことだと認めた。
「ダニエルは確かに我々を大いに助けてくれた」とバイエルCEOは説明した。
「彼がチームに加わった昨年を振り返ってみると、彼はチームに全く新しいエネルギーとスピリットをもたらしてくれた」
「ユウキはつい最近、ダニエルから今も学び続けていると言ったばかりだ」
「ドライバーを成長させることは、株主の使命でもある。そして、それが我々の現在の仕事だ」
「リアムはチームの一員であり、テストドライバーだ。シミュレータにも乗っている。ほとんどの人が知っているように、彼はTPC(2022年マシンでのイモラ・テスト)に参加する予定だ」
「しかし2シート目の決定は静かに行なわれる。我々は急いでいない」
レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表もまた、シーズン途中でのドライバー入れ替えという可能性を示唆した。
「彼らはみんなレッドブル・レーシングのドライバーで、レッドブルのドライバーはみんな、常にプレッシャーと監視の目が向けられていると知っている」とホーナー代表は語った。
「ダニエルがシートに座っているし、それを最大限活かせるかどうかは彼次第だ。そして、F1で状況は常に流動的なのだ」
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