■レトロな雰囲気がカッコいい! 新「ホンダスポーツ」とは
ホンダのバッテリーEV「Honda e(ホンダ・イー)」が、2024年1月をもって生産終了となりました。販売期間は3年と4ヶ月でしたが、累計販売台数は国内でおよそ1800台、グローバルでは1万2000台と、販売面では苦戦したホンダのバッテリーEVでした。
しかし、ここで諦めるホンダではないはず。そこで思い出されるのが「ホンダスポーツEVコンセプト」です。
【画像】めちゃカッコいい! ホンダ「2シータースポーツカー」を画像で見る(30枚以上)
ホンダスポーツEVコンセプトは、Honda eによく似た2ドアスポーツカーフォルムのBEVのコンセプトカーで、2017年の東京モーターショーにて発表していました。
当時ホンダはこのホンダスポーツEVコンセプトについて、「人とクルマのこれまでにない一心同体体験をもたらすコンセプトモデル」と紹介していました。
EV専用のプラットフォームを採用し、扱いやすいコンパクトなボディに、レスポンスのいい電動パワーユニットを搭載し、力強く滑らかなモーターによる加速と静粛性、低重心によって、優れた運動性能を発揮。
デザインは、ワイド&ローの2ドアスポーツカーのフォルムを採用し、長いホイールベースに大径タイヤを装着した姿が非常にカッコ良くはまっています。
丸目のヘッドライトや黒塗りのフロントグリル、リアのテールライトやその周りのブラックガーニッシュなどは、Honda eに似たデザインとなっており、シンプルなデザインにみえますが、曲面を上手く使ったボディラインは、一目で心に残る、ホンダらしいスポーツカーといえるものでした。
当時SNSでは、「このデザイン最高!!」、「上から見たボディラインが凄く美しい」、「(トヨタ)2000GTかと思った」など、高く評価する声が多数上がり、「コンセプトで終わらないでほしい」といった声には、多数の「いいね」が付いていました。
駆動方式やモーター出力、車両諸元などのスペックは非公開でしたが、この3年後に登場したHonda eでは、バッテリーは車両床下、ホイールベースの中央に配置し、前後重量配分は理想的とされる50対50のバランスの後輪駆動車として登場しています。
大容量リチウムイオンバッテリーの容量は35.5kWhで、四輪独立サスペンションとしており、高い安定性、滑らかな乗り心地、そして俊敏なハンドリングを実現するものでした。
残念ながらHonda eは生産終了となりますが、せっかく開発したEV専用プラットフォームを活かした、スポーツタイプのバッテリーEVが登場してもいいような気もします。
またそもそも、このコンセプトカーが登場した時点でHonda e に採用したEV専用プラットフォームの構想はあったはず。
走行性能を追求したBEVスポーツカーがもしHonda eとともに登場していたならば、(たとえ売れなかったとしても)ホンダのBEVの運命も変わっていたかもしれません。
※ ※ ※
Honda eが生産終了となっても、ホンダの電動化戦略が変わるわけではありません。
ホンダは、2030年までに全世界でEV/FCEVを200万台強(年間の生産計画)、2040年までに全世界でBEV/FCEV販売比率を100パーセントとすることを目標(2024年3月現在)としています。
日本市場では、2026年までに、N-VANベースの商用軽BEV、N-ONEベースのBEV、そして小型車カテゴリで2機種のBEV、トータルで「4機種のBEV」を投入すると発表しています。
ホンダらしい、ワクワクするような新型BEVがいつ登場するのか、非常に楽しみです。
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仕切り直しでしょうか…