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メルセデス・ベンツGLB 4MATIC Sport試乗記(AMGライン2.0L 4気筒ターボ+8速DCT)

掲載 更新 30
メルセデス・ベンツGLB 4MATIC Sport試乗記(AMGライン2.0L 4気筒ターボ+8速DCT)

メルセデス・ベンツらしさをそのままに、ユーティリティを意識した新しいSUVモデル「GLB」が2020年6月に国内デビューした。そのGLBに試乗することができたのでお伝えしよう。

試乗車は「GLB 4MATIC Sport」のAMGラインで、パワーユニットは、2.0L 4気筒ターボ+8速DCT。ラインアップにはGLB200dの2.0Lディーゼルターボもあるが、こちらはFFモデルになっている。

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ボディサイズは全長4650mm、全幅1845mm、全高1700mm、ホイールベース2830mmというサイズで、ほぼDセグメントサイズになっている。メルセデス・ベンツのSUVラインアップではGLAとGLCの中間に位置する大きさで、3列シートを持っていることも特徴のひとつだ。

エンジンは横置きレイアウトなのでGLAと同じプラットフォームMFA2で、ホイールベースを長くとり、後席や荷室の広さに活かしたモデルになっている。ただし3列目は乗員の安全を確保するため身長168cmまでに制限されている。モデルは158cmだがコメントとしては「乗れるには乗れるけど、長距離は厳しい」というもので子供の送り迎えなどでは有効だろうが、大人では厳しいというスペースのようだ。

もっとも2列目は140mmの前後スライドが可能で、快適なレッグスペースを確保できる。もちろん多彩なシートアレンジが可能だから、3列目、2列目のシートをたためば広大なラゲッジスペースを確保することができる。また2列目のシートバックは8段階の角度調整が可能で、さらにスライドは60:40に分割し、シートバックは40:20:40の3分割に倒せるので使い勝手が研究されている。

そしてテールゲート下へ足を蹴り込めばリヤゲートが開き、またリモコンキーでも開閉できるユーティリティを持っている。

SUVらしい乗り心地

試乗をしたその日は、同時にGLAの試乗しており、そのキャラクターの違いも明確に理解できた。ともに最低地上高200mmある本格的SUVであるものの、このGLBは名前こそSportとなっているが、乗り心地などは多人数乗車を前提とした、ソフトな仕上がりになっている。その点GLAのほうがスポーティな足回りになっている違いがあった。

試乗コースが西湘バイパスということで強烈なハーシュネスが発生する路面であるが、70km/hの制限速度で走行していると、入力を丸くいなす乗り味はメルセデスらしさを感じさせ、かつ、ステア応答もゆったりとして本格SUVであることを感じる。

最近のトレンドにSUVであってもスポーティなダイナミック性能に仕上げてあるモデルも出てきているが、GLBはSUVの王道とも言える、ゆったり、おおらかな仕上がりで好感がある。そのまま箱根のワインディングへと進むが、おおらか故の応答遅れなどはなく、レスポンスする。

2.0Lのガソリンターボは224ps(165kW)/350Nmの出力を持ち、十分なパワフルさを備えている。エンジン音が室内に入り込むこともなく、高級車らしい静粛性を維持しながら山道を登っていける。そしてトランスミッションは新開発されたツインクラッチ式の8速DCTで「8G-DCT」を搭載している。

また4WDの4MATICはドライブモード と連携して前後のトルク配分が変更される。ECO/コンフォートでは80:20、スポーツでは70:30になり、オフロードでは50:50へと変化する。もっともこの前後のトルク配分はどのモードでも常に路面状況に応じて連続可変をし、最大値としての配分ということになる。もちろん通常の走行では、このトルク配分の変化を感じることはない。

GLBのオフロードモードでは悪路走破性を高めるために50:50になり、そしてヘッドライトが車両の直前部を照らすモードに変わる。手前の障害物を発見しやすくするためだ。また急な下り坂を2~18km/hの間で設定した速度内で、一定速度で降ることができるDSR(ダウンヒルスピードレギュレーション)が装備されている。そのため、かなり本格的な悪路でも対応するということだ。

最新の運転支援機能とMBUX搭載

本格SUVの性格を持つGLBのエクステリアデザインは、前後が直角に切り落とされたかのような垂直のデザインで、全体がスクエアなルックスになっている。メルセデスの本格SUVであるGクラスをオマージュしているということだ。

また試乗車はAMGラインのため、ダイヤモンドグリルにシングルルーバーのグリルデザインで、さらにバンパー下左右には2本のフィンがデザインされている。

サイドビューはプレスラインが少なく、面構成でデザインされていることが目立つ。またボディ下部は飛び石などから守るプロテクターを装備し、本格SUVらしさになっている。

このGLBの注目ポイントとして、Sクラスと同等の運転支援システムを搭載していることがある。とくに高速道路での渋滞時、システムを稼働していれば停止してから30秒以内であれば自動で再発進をする。またウインカーを出せば、自動で車線変更するなど高度な運転支援システムが搭載されているのだ。試乗時は高速道路の渋滞はなかったが、車線変更のスムースさや先行車との車間距離を維持しながらの加減速の自然さを体感している。

もう一つ最新の装備としてMBUXがある。AIを使った対話型インフォテイメントシステムで、音声認識をして会話型でやりとりができる。「ハイ、メルセデス」で起動し、自然な会話でさまざまな要求に応えるコンシェルジュのような機能を搭載している。

いかに本格的な悪路走破性をもったモデルだとしても、実際にオフロード走行を楽しむユーザーはほぼいないと思うが、Gクラスをイメージしていることからも、本格SUVながらユーティリティを併せ持つメルセデス・ベンツというモデルだった。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>

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みんなのコメント

30件
  • クルマとしては良いかもだけど、いくら何でもこのクラスのクルマに700万以上出せないでしょ。

    高杉。
  • 試乗してるモデルはもう買えませんよね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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