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アルピナD3 S ツーリング ベスト・モードはコンフォートプラス 長期テスト(5) 気になる点も幾つか

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アルピナD3 S ツーリング ベスト・モードはコンフォートプラス 長期テスト(5) 気になる点も幾つか

積算1万3212km もう少し欲しいステアリングの感触

AUTOCARの英国編集部が、G20型BMW 3シリーズを絶賛していることは、定期的な読者ならご存知かと思う。その究極といえる、ドイツ・ブーフロー仕様のカギを借りれるチャンスが巡ってきたことへ、筆者が小躍りしたことは間違いない。

【画像】独立時代を締めくくる1台 アルピナD3 S ツーリング B3にB4、B5 GT BMW M3も 全154枚

移動オフィスとしてだけでなく、大量の買い物や、週末の小旅行を楽しむのにも活躍してくれた。というわけで、今回の担当はわたし、ジョナサン・ブライスだ。

アルピナD3 S ツーリングで最初に向かったのは、グレートブリテン島の西部、コッツウォルズ地方。ここは高速道路から枝を伸ばすように、広大な田舎道が広がっている。クルマの走りを味わうのに、ピッタリのエリアだといわれるゆえんが、良くわかる。

D3 S ツーリングは、高速道路を路面へ吸い付くように走った。郊外の一般道を、静かに滑らかに、サイクリストの邪魔をすることなく駆け抜けた。

その途中、エンストンの西側へ伸びる道は、英国ではドライブのベストルートに数えられる。変化に飛んだカーブを、見通しの良いストレートが結んでいる。とても爽快だったことは、いうまでもない。

褒めちぎるだけでは面白くないので、D3 S ツーリングで気になった点を少々。まず、ステアリングホイールには、充分な感触が伝わってこないように思えた。カーブでは、どの程度切り込んでいけるのか、常に推測する必要があった。

とはいえ、不安を感じるほどではない。旋回速度も、間違いなく高かった。

筆者のベスト・モードはコンフォートプラス

直列6気筒エンジンの印象は、唸る価格ほどの違いはないかもしれない。ミュンヘンで仕上げられる、335dに載る標準のユニットも充分に素晴らしい。とはいえ、極めて効率に優れ、大きなターボチャージャーが生む豊かな力を謳歌できることも事実ではある。

もう1つ指摘したいのが、インフォテインメント・システム。ブルートゥースを介したスマートフォンとの連携が、何度試してもうまくできなかった。もともと、BMW由来のiドライブ・システムは直感的に操作できるだけに、少々惜しい。

だが、これらが優れたD3 S ツーリングの味わいを大きく損なうわけではない。まったく気にしないという人も、いると思う。

翌日の週末は、ちょっとロマンチックな気分でロンドンの西のウィンザーへ。ここにはご存知の通り、壮観なウインザー城と美しい景観が残っている。

D3 S ツーリングのドライブモードをコンフォートプラスにし、贅沢なインテリアへ浸る。その快適性は、素晴らしい毎日の相棒になることを実感させた。

筆者にとっては、これがD3 S ツーリングのベスト・モード。一緒に時間を過ごしてくれたガールフレンドも、クルマにはかなり詳しいが、どうやら気に入ってくれた様子。BGMを奏でたステレオの音質も、見事といえた。

大人3名と沢山の荷物でも鋭い加速

翌日は自宅で仕事。駐車場にD3 S ツーリングが停まっているのだから、ノートパソコンとタブレットを持ち込んで、車中で過ごすことにした。長時間でも疲れないのか、シートの快適性を確かめられる。

日が傾くまで集中したが、不快感はなし。腰痛も出なかった。きっと長旅でも、同様に心地良くこなせるだろう。

3日目は、日用品などのお買い物。筆者はシェアハウスで暮らしているのだが、同居人たちは高級ステーションワゴンでのお出かけに喜んでいた。くたびれたホンダ・シビックで普段は移動しているから、理解できる。

大人3名と、1週間ぶんの買い物の荷物は、すっぽり荷室に収まった。さらにいえば、もう少し余裕も残っていた。

ステアリングホイールは軽くグラスエリアは広く、運転するとひと回り小さく感じられ、狭い場所でも扱いやすいことへ気付く。シビックほどスルスル走れるわけではないが、想像以上といえる。

驚かされたのが、車内が満載状態でも、1人で運転している時と遜色ないほど加速が鋭いこと。しかも、1750rpmから湧き上がる74.2kg-mもの最大トルクで、燃費は12.5km/Lを余裕で超えていた。

ただし、1つ課題ができた。次の週末に、ガールフレンドと乗るクルマのハードルが上がったことだ。

テストデータ

気に入っているトコロ

知っている人ならわかる:他に例がないといえる水準で、落ち着いた見た目と秀でた能力が共存している。控えめなアルピナのロゴが、特別感を静かに主張している。

気に入らないトコロ

もう少し差別化されてもいい:アルピナ独自のディーゼルエンジンは、335dとの価格差に見合う違いを感じにくい。ステアリングホイールの感触にも、もう少しを求めたい。

価格

モデル名:アルピナD3 S ツーリング(英国仕様)
新車価格:6万6000ポンド(約1228万円)
テスト車の価格:8万8265ポンド(約1641万円)

テストの記録

燃費:14.2km/L
故障:なし
出費:なし

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みんなのコメント

1件
  • エガちゃんねらー
    凄まじいトルクだな
    そりゃ乗車人員が増えたくらい
    なんて事ないわ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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