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【スーパーGT】Q1敗退から優勝。36号車au TOM’Sの宮田莉朋、僚友・坪井翔の“歯がゆさ”胸に「絶対に勝つ気でいた」|第7戦オートポリス

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【スーパーGT】Q1敗退から優勝。36号車au TOM’Sの宮田莉朋、僚友・坪井翔の“歯がゆさ”胸に「絶対に勝つ気でいた」|第7戦オートポリス

 オートポリスで開催されたスーパーGT第7戦。GT500クラスを制した36号車au TOM'S GR Supraの宮田莉朋は、12番手スタートながらも優勝のみを見据えていたという。

 今年のオートポリス戦は同地で初の450kmレース。2回の給油を含むピットストップが義務付けられた。

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 12番グリッドからのスタートとなった36号車au TOM'Sは、セーフティカー出動によるリスクを考慮したり、タイヤの性能低下によってペースダウンした他陣営が早めのピットストップを行なう中で、スティントを長くする戦略を採った。これが12番手からの優勝に大きく貢献したと言える。

「当然、引っ張る戦略というのはリスクが伴ってくるというのは、もちろん承知の上でした」

 優勝会見に出席した坪井翔は、今回の勝因となった戦略をそう振り返る。

「450kmレースは本当に長いので早く(ピットに)入りたくなる気持ちも分かりますが、リスクも計算に入れた上で、引っ張る戦略を採るための準備をレース前からしてきました」

「セーフティカーだけは出ないでほしいと思っていましたが、出ないままレースが進んでいったので、あくまでも引っ張る予定を組み立てていました。案の定、みんな早い段階でペースが落ちてきてピットに入らなきゃいけない状況になったところで、僕らは耐えて、ピットイン組から10~15周くらい引っ張ることができたのが本当に大きかったと思っています」

 スタートを担当した坪井はレース前半、他車と接触したことでフロントカウルとヘッドライトを損傷したものの、各ドライバーの最低周回数を超えた34周目まで走行。第2スティント以降は宮田がステアリングを握った。

 宮田がバトンを受け継いだ36号車au TOM'Sは、2度目のピットストップを終えた66周目の時点で6番手。レース後半には宮田が怒涛の追い抜きを見せ、今季のタイトルを争う3号車Niterra MOTUL Zを77周目に交わすと、残り11周というところでポールスタートの16号車ARTA MUGEN NSX-GTを攻略してトップに立った。

 その後は後続を突き放して36号車au TOM'Sが優勝。宮田が魅せた魂の走りには、16号車に「やり返してやる」という思いも乗せられていたという。

 というのも、坪井が担当した予選Q1では、タイム計測時にセクター3でアタックを行なっていない16号車に遭遇。ここで大きくタイムをロスしたことで36号車au TOM'SはQ1敗退に繋がったというのだ。

「坪井君は(予選Q1で)引っかかったとしか言っていませんが、僕的にはスーパーフォーミュラだったら絶対ペナルティを受けるようなことを16号車にやられて、『絶対に僕がやり返してやるんで』と言っていました」

 宮田は優勝会見でそう語った。

「みんなはこのオートポリスで抜くのは無理だから4位以内が現実的だろうという感じでした。ただ、僕は勝てるとずっと思っていました」

「僕は心の中で密かに『絶対勝つ』『借りを返したい』と思っていましたし、(予選Q1で)坪井君も環境的な要因でタイムを残せず、歯がゆかったと思います。それに応えるのがチームメイトだと思っていたので、決勝では絶対に前でゴールすることしか考えていませんでした。そういう意味で、実現できて本当に嬉しいです」

 なお、36号車au TOM'Sの宮田/坪井組はオートポリス戦を制したことで、3位表彰台を掴んだ3号車Niterraの千代勝正/高星明誠組を抜いてランキングトップに浮上。7ポイント差で最終戦もてぎを迎えることとなった。

 宮田と坪井はスープラ×ブリヂストンタイヤというパッケージで臨むもてぎ戦に対して良い印象を感じておらず、2番手以下に7点差を築いて最終戦を迎えられたことは大きいと口を揃えた。

「昨年はもてぎでスープラ×ブリヂストン勢が苦戦したので、そういう意味でも今回オートポリスで優勝できたのは大きいです。とはいえ、もてぎもポールポジションからの優勝を目指して頑張りたいと思います」

 宮田がそう語ると、坪井も賛同。難しい状況ながらも勝ってチャンピオンを獲得したいと意気込んだ。

「宮田選手が言ってくれた通り、もてぎに対してはあまり良い印象は持っていないので、今回はどちらかというと3号車を逆転してポイントリーダーで最終戦に向かいたいという気持ちがありました」

「まさか7点差まで広がって最終戦に行けるとは思っていなかったので、それはすごく嬉しいですし、もてぎに向けてTOYOTA GAZOO Racing、ブリヂストンとしても士気が上がる結果だと思います」

「今年は自力でチャンピオンを獲ることができる位置で最終戦を迎えることができるので、そこは自身を持っていきたいです。ただ油断すればすぐにやられてしまうので、気を引き締めて、最終戦で勝ってチャンピオンを決めたいです」

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