ハラマで行なわれているフォーミュラEプレシーズンテスト。3日目はキロレースのダビッド・ベックマンがトップタイムをマーク。模擬レースでは、ポルシェがワンツーフィニッシュを決めた。
この日、ディフェンディングチャンピオンのパスカル・ウェーレイン(ポルシェ)が速さを見せ、このテストで初めて1分27秒台のタイムを記録。午前中のセッションで1分27秒763をマークした。
■フォーミュラEハラマテスト2日目、ギュンターが僅差で最速。ヤマハ/ローラのマローニ10番手
しかし、セッション最後の1時間でベックマンが1分27秒755を叩き出し、ウェーレインは僅差の0.008秒差でこの日の最速とはならなかった。
ベックマンはポルシェのフォーミュラEテスト兼開発ドライバーであり、チームも前身であるERTからオーナーが変わりキロレースに生まれ変わったタイミングで、ポルシェのカスタマーチームとなっている。だが、まだベックマンとキロレースは契約を結んでおらず、まだシーズンの参戦は不透明だ。
ポルシェのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタも、ベックマンのタイムから0.058秒差で3番手となり、ポルシェのパワートレインを使うマシンがトップ3を独占した。
3時間のセッションが行なわれた後は、模擬レースが実施された。無作為の抽選によって決定されたグリッドでは、ジャガーがフロントロウを独占した。
しかしスタートでは、ヤマハ/ローラのパワートレインを使うアプトのゼイン・マロニーがスタートできず。マロニーは1周もできずに模擬レースを終えることになった。
ディレイされたスタートでは、ジャガーのミッチ・エバンスが首位に立ち、9周目までレースをリードしたが、その後はダ・コスタやDSペンスキーのジャン-エリック・ベルニュがトップに浮上した。
レース折り返しの時点では、11人のドライバーが”ピットストップ”。今回のテストでのチェック項目のひとつである急速充電を行なった。ドライバーは約30秒で600kWのバッテリーを10%充電するというこのコンセプトは、2年以上前から開発が進められていた。
このシミュレーションは、チームがレース中にこの手順を実行することができる初めての試みであり、FIAとフォーミュラEは、今シーズンの各ポイントでこれを実施するかどうかを決定することになっている。
15周目までに全ドライバーが義務づけられたピットストップを終え、ベルニュが再びトップに立ったが、そのわずか3周後、予定されていたセーフティカーテストの後、ウェーレインが前に出て引き離しにかかり、そのままトップチェッカーを果たした。
チームメイトのダ・コスタは、最終ラップのターン3でニック・キャシディ(ジャガー)をパス。2位となった。
キャシディはアンドレッティのジェイク・デニスとチームメイトのエバンスを抑えて3位となり、マヒンドラのニック・デ・フリーズがトップ6に入った。
午後は通常のテスト走行が再開され、マヒンドラ勢が上位に。デ・フリーズは1分28秒010を記録し、チームメイトのエドアルド・モルタラに0.451差をつけて3番手につけた。2番手はエバンスとなっている。
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