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ホンダが誇る人気モデル「スーパーカブ」の歴史を徹底解説

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ホンダが誇る人気モデル「スーパーカブ」の歴史を徹底解説

 元祖ビジネスバイクといえば、60年以上の歴史をもつホンダ「スーパーカブ」でしょう。現在は50ccモデルに加え、原付二種の派生モデルを多数ラインナップするなど、かつてない盛り上がりを見せています。

 例えば、スタンダードモデルの「スーパーカブ110」を筆頭に、初代「スーパーカブC100」をオマージュしたハイエンドモデル「スーパーカブC125」など、多彩なバリエーションも魅力。さらに、アウトドアテイストの「CT125ハンターカブ」と「クロスカブ110」など、街乗りだけでなくキャンプツーリング用途にも最適なモデルが用意されていて、シーンに応じた好みのカブを選べるようになりました。

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 これら人気モデルが誕生する道のりには、どんな歴史があるのでしょうか。

 初代モデルの「スーパーカブ C100(以下、C100)」は、1958年8月に50ccの排気量で誕生。その3年後の1961年8月には、ふたり乗りのニーズに応えるために、排気量54ccの「スーパーカブ C105」が登場し、これがスーパーカブ初の原付二種モデルでした。

 その後、さらなる排気量アップを求め開発されたのが、1964年10月に登場する「カブCM90(以下、CM90)」です。前年に発売された、マニュアル4段ミッションの「90 C200」のエンジンをベースに、クラッチ操作不要の自動遠心3段ミッションが組み合わせられたモデルです。

 車体もC100よりもひとまわり大きくなり、排気量は86cc。燃料タンクの容量も、1.5L増えた5.5Lとなりました。ちなみに、ベースがC100ではないためか、車名からは「スーパー」の文字が外されています。

 そして同年12月には、排気量63ccの「スーパーカブC65(以下、C65)」が登場。初代C100系ボディのまま、これまでのOHVエンジンから、耐久性にすぐれたOHCの新エンジンに変更されました。これが、スーパーカブで初めてOHCエンジンを積んだモデルとなります。

 その後、新型エンジンの生産が軌道に乗りだした1966年に、CM90とC100にも新型OHCエンジンを採用するなど、フルモデルチェンジを実施。このフルモデルチェンジにより、初代スーパーカブのテイストを残しつつも、ウインカーやテールランプなどが大型化されるなどデザインが一新され、このモデルから、スーパーカブは第2ステージへ突入していくことになります。

 1968年にはさらなるモデルチェンジがおこなわれ、ヘッドライト下に二輪車では初となるポジションランプを採用。C90に続いてC50にも搭載され、通称「行灯カブ」と呼ばれました。そして1969年には、スーパーカブ90とスーパーカブ50の中間モデルであったC65は、ボアアップ版である「スーパーカブC70」に統合され、同一ボディが採用されます。

 この統合で、スーパーカブは「スーパーカブ50」、「スーパーカブ70」、「スーパーカブ90」のラインナップとなり、それ以降は小さな改良を続けながら熟成期間に入りました。

 そんな中、日本では経済成長にともなうレジャーブームが到来したことで、1981年にCT125ハンターカブの直接のルーツとなる、トレッキングバイクの「CT110」が登場します。

 ハンターカブのルーツは、1961年に北米で販売された「CA100T トレイル50」まで遡ります。

 日本では、同年の11月に発売された「ハンターカブC105H」が最初で、1968年にもスーパーカブC50をベースにした「CT50」が登場。なお、「ハンターカブ」の名は愛称であり、現行モデル以前にハンターカブの名が正式車名に付くのは「C105H」のみとなります。

 こうして登場したCT110でしたが、80年代に起きた空前のバイクブームで高性能モデルに注目が集まったこともあり、日本での販売は1983年で終了。スーパーカブの70ccモデルも、1998年モデルを最後に生産終了となりました。

 2002年に初代から継続されたキャブレター仕様となる最終モデルが登場すると、その後は、ボディカラーの変更さえもない停滞期に入ります。そして2006年の排ガス規制に対応するために、一部のモデルを除いて電子制御燃料噴射装置PGM-Fが装備されるモデルチェンジがおこなわれました。

 そんななか、スーパーカブ90は排ガス規制への対応はおこなわれず、2002年に販売されたモデルで生産を終了。スーパーカブ90に代わって登場したのが、2009年に誕生した「スーパーカブ110」でした。

 スーパーカブ110は、スーパーカブ50と同様に排ガス規制を電子制御のインジェクションでクリアする手法が取られ、従来のデザインを踏襲しながらも、新設計のパイプバックボーンフレームを採用。さらに、フロントにはテレスコピック式フォークが採用されました。

 その他にも、ピストンにオイルを噴射し潤滑性を高めるオイルジェットや変速時のショックをやわらげる2段クラッチなど、従来モデルにはない新機構が随所に採用されています。また、翌年にはビジネステイストの2色のみの設定だったカラーリングにパステル調の3色が追加され、スーパーカブに新たな風を吹き込みました。

 そして2013年には、CT110以来のレジャーモデルとなる初代「クロスカブ110」が登場。スーパーカブ110をベースに開発され、通常のカブより最低地上高を20mm高くして、アップハンドルとストローク量の多いサスペンションを採用することで、多少のタフな路面でも力強い走りを可能にしています。

 現行モデルよりも角ばったデザインが特徴で、レッグシールドが装備されているのも大きなポイントです。

 このように、スーパーカブは初代「C100」の機能美を受け継ぎながら、これまでにも様々なモデルを販売。未だ根強い人気を誇るシリーズのため、今後も新しいモデルが続々と発表されることでしょう。

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