’23年4月、神奈川県の大磯ロングビーチにて日本自動車輸入組合(JAIA/ジャイア)による『輸入二輪車試乗会・展示会』が開催され、世界の輸入車が大集結! 各社の注目モデルを一気乗りしてショートインプレッションをお届けする。テスターは体当たり系フリーライターの谷田貝洋暁だ。本記事では、BMWのM1000Rを取り上げる。
カブの左手のところにレバーがないのはなぜ? 昔は片手運転も考慮したって本当?
BMW M1000R Mコンペティションパッケージ 試乗ショートインプレ
今回のJAIA試乗では色々なモデルに乗ったが、このM1000Rが高級感では別格だ。またがってシートに座り、エンジンをスタートさせるだけで、緻密に作り込まれた”高級なバイクである”ことがマシンから伝わってくる。
今日び、バイクの見た目は誤魔化せるが、マシンのフィーリングまでは誤魔化せない。クラッチのつながり、シフトフィール、フロントタイヤから伝わる路面のインフォメーションなどなど、乗ればその質はやはり段違いである。
また、誰もが気になるウイングレットも試してみると、速度を増すほどにフロントタイヤを押し付けるダウンフォースが強まるのがわかった。超高速域でフロントタイヤに軽々しさが出ないというか…それでいて、ロール方向に変な鈍重感が出ないからかなり不思議。
―― 【BMW M1000R M Competition Package】■全長2085 全幅850 全高1110 軸距1455 シート高830(各mm) 車重200kg(装備) ■水冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ999cc 210ps/13750rpm 11.5kg-m/11000rpm 変速機6段リターン 燃料タンク容量16.5L ブレーキF=Wディスク R=ディスク タイヤサイズF=120/70ZR17 R=200/55ZR17 ●色:黒 ●価格:332万8000円~
―― 【ライディングポジション】シート高830mm。両足を着こうとすると3cmほど踵が浮く。ネイキッドとしてはやや前傾姿勢が強めだが、スーパースポーツほどきつくないので十分ツーリングにも使えそうな印象だ。[身長172cm/体重75kg]
―― 最高出力120ps。シフトカムで低回転域と高回転域でカムプロフィールが切り替わるエンジンは思いのほか扱いやすく、低速トルクも出ている。
―― フロントフォークはΦ45mmの極太。電子制御(DDC)により、プリロード設定のほか、走行中にダンピングが細かく変化する。
―― STD比で1.6kgもの軽量化に成功したMカーボンホイールの綾織が美しい。サイドのストライプがMコンペティションパッケージを強調する。
―― とにかく目立つのは左右に張り出したウイングレット。速度を上げるほどにダウンフォースが強まり、220km/hで11kgのダウンフォースを発生させる。
―― 一文字タイプのバーハンドルが作り出す程よくスポーティなポジション。またがって驚くのは目に入るパーツ全てに隙がなく、高級感に溢れていること。
―― STD(白/265万2000円)に対し、Mコンペディションパッケージ(332万8000円)はブラック。ビレットやカーボンのOPパーツも用意されている。
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みんなのコメント
私もウイングレットつきの1100に乗っているが、高速道路の走行でもダウンフォースの増加を感じたことは無い