ダチアのセバスチャン・ローブは、ダカールラリーのステージ3での横転事故の結果、FIAからマシンのダメージが大きすぎると判断され、2025年ダカール・ラリーからのリタイアを余儀なくされた。
ローブが乗るダチア・サンドライダーはビシャとアル・ヘナキヤを結ぶ第3ステージの序盤12km地点で横転。車体の破片が砂地に散乱した。わずか8分間の応急処置で走行を再開したローブだったが、クラッシュが原因で63km地点で再びストップしている。
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結局ローブは1時間近いタイムロスの後、その日のうちにビバークに到着することができたが、FIAがダチアのキャンプに入り、彼のマシンを徹底的に評価。万が一事故が再発した場合にキャビンの中で安全であることを確認するためだった。
その結果、ローブはマシンに受けたダメージが大きく、レース続行は不可能との結論に達し、ラリーからの早期離脱を余儀なくされた。
ローブは48時間クロノステージでエンジントラブルに見舞われ、すでに総合首位のヘンク・ラテガン(トヨタ)から19分遅れていた。ローブのチームメイトであるクリスティーナ・グティエレスは、彼をビバークまで送り届けるために自身の走行を犠牲にしなければならなかった。
ローブはステージ2を終えた時点で、「僕達はそんなに期待していなかったんだ」と語っていた。
「昨日(日曜日の48時間ステージ前半)はあきらめていたし、これ以上前進することはできなかった。すでに40分もロスしていたからね」
「クルマが動いている間に、900kmのWRCを走ったんだ。僕たちは全力で追い上げて、かなりタイムを取り戻すことができた」
「途中で40分もロスしているのに、ステージ優勝したマシンから14分差だ。昨日は途中でクルマが熱くなり始めて、フロントのファンが回っていないことに気づいた。パワーを失い始め、リヤのファンを失う前にできる限り走った」
「時速30kmで走っていたときに3つ目のファンを失い、クルマは完全に止まってしまった。再スタートする前に温度が下がるのを待たなければならなかった。各砂丘の頂上で待ってから、目の前の砂丘を登ったんだ」
「そして突然、ファンが再び動き出した。パブロ(モレノ)とクリスティーナ(グティエレス)が到着し、僕らを助けてくれた」
「彼らはすでに交換したリレーをくれたんだけど、彼のおかげでそのファンが、そして偶然にも他のファンがまた動き始めた。7月から抱えていた問題で、来るときに一番心配していたことだったんだ。この後はうまくいくことを願っている」
ローブの願いは叶うことなく、ステージ3でリタイアすることになった。グティエレスもステアリングラックの破損で第2ステージをデイリタイアしたため、ナッサー・アル-アティヤがダチアに残された最後のコンテンダーとなっている。アル-アティヤは現在、ラテガンから7分17秒遅れの総合2番手につけている。
ステージ2では、昨年の王者であるカルロス・サインツ(フォード)が横転し、ロールケージにダメージを受けてリタイアを喫している。
またセンチュリーのライア・サンツも土曜日のクラッシュでロールケージのバーの1本が2mmずれてしまったため、安全上の理由で競技を降りなければならなかった。2011年にバイク部門に初出場して以来、ダカールで連続完走を果たしていたサンツは、このクラッシュでそれに終止符を打った。
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