4月11日(木)、元F1ドライバーのマイケル・アンドレッティ率いるアンドレッティ・グローバルは、イギリス・シルバーストンに新たなファクトリーをオープンした。
F1参戦を目指すアンドレッティ・グローバルは、昨年10月にFIAから参入の承認を得たものの、1月31日にF1の商業権を司るフォーミュラワン・マネジメント(FOM)は声明を通じて参戦を認めないことを発表。新規チームがF1グリッドに並ぶ上で求められる第2段階をクリアすることができなかった。
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水面下での話し合いは続けられているものの、アンドレッティ・グローバルのF1プロジェクトは宙に浮いたままだ。
アンドレッティ・グローバルは2026年からのF1参戦を目標に据えており、承認が降りていないものの計画は推し進められている。今回発表された新ファクトリーは、同陣営がF1へ加わるという意欲を失っていないことを裏付けている。
これまでアンドレッティ・グローバルの設計チームは、イギリスGPを開催するシルバーストン・サーキットの向かいにあるシルバーストン・パーク内の仮オフィスで作業を行なってきた。
現在チームは、すぐ近くにある約3716平方メートルの新ファクトリーへの移転を開始。既に空力部門が設置され、メカニカル部門もそれに続くことになっている。最終的に、アンドレッティ・グローバルは隣接する6500平方メートルの建物も使用する予定だ。
設計部門とレースチームはシルバーストンを拠点とし、製造とマシン組み立てはアメリカのインディアナポリスにほど近いフィッシャーズの新ファクトリーで実施される。研究開発と設計の一部は、パートナーであるゼネラルモーターズ(GM)のシャーロットにある施設でも行なわれる。
F1のテクニカルレギュレーションが一新される2026年からアンドレッティ・グローバルが参戦するとなった場合、チームは最初の2年間だけルノー製カスタマーパワーユニット(PU)を使用する計画を立てている。2028年からは、既にPU製造者登録を済ませているGMが開発したPUに切り替える予定だ。
「知っての通り、F1はモーターレースの最高峰だ」
4月10日(水)に行なわれたセレモニーで、マイケル・アンドレッティはチームスタッフにそう語った。
「我々はあらゆるタイプのレースシリーズに参戦しているが、F1に参戦することは頂点だ。そのため、我々のブランドにとってとても大きなことだ」
「F1が我々の最後のピースであり、それが世界の主要レースシリーズに全て参戦する理由だ。F1に参戦することが、その頂点であることは言うまでもない」
「大きな目標であり、ここ数年の目標だった。我々はそこまで来ている。そして我々はそこに到達できると強く感じている」
「我々は素晴らしいチームも築いている。素晴らしい頭脳を持った本物のF1チームをゼロから作り上げることは、F1ならではだ。最終的にグリッドへたどり着いた時、多くの人々の意表を突くことになるだろう」
アンドレッティ・グローバルのパートナーであるダン・トウリスは、イギリスの新ファクトリー建設がチームの歴史において重要な瞬間であることを強調した。
「今日における重要なステップは、シルバーストンに我々のファクトリーをオープンさせることだった」とトウリスは言う。
「また競争力のあるチームを作るために必要な人材、資金力、技術力を獲得し続けることも重要なステップだ。そして我々はリソースを集めている」
「マイケルと私、そしてマリオ(アンドレッティ)は、舞台裏でやらなきゃいけないことがいくつかある。そうしている間にも、チーム作りを続けているのだ」
GMとのパートナーシップについてトウリスは次のように語った。
「GMとのコラボレーションについては、時差を超えてみんなが協力し合っているのを聞くと素晴らしいことだと思う。テクノロジーがリアルタイムで働くことを可能にする。ワクワクするし、このチャンスを活かし続けたいと考えている」
「我々はチーム作りを続けたい。これは今日の重要な一歩で、我々はこれからもチーム作りを続けていく。我々はフィッシャーズにもファクトリーの建設を行なっている。それは世界トップクラスのチームを作り、世界トップクラスの人々のため世界トップクラスのファクトリーを確保するためだ」
そしてマイケル・アンドレッティは、新たなスタートを切ることが新プロジェクトの重要な利点だと強調した。
「ひとつは、ゼロから作り上げるということだ」とマイケル・アンドレッティは言う。
「そして新しいアイデアでチームを作っている。古いチームの中には、既に自分たちのやり方を確立しているところもある」
「我々は自分たちが望む、現代的な新しいやり方でチームを作り上げることができる。そこには大きなアドバンテージがあると思う」
「GMは我々と同じように、世界に打って出て技術を見せることにワクワクしている。全てが結集する時、我々は本当にユニークなモノを(F1に)持ち込むことができるだろう」
「今までにないモノになるし、大きなストーリーになる。マシンはアメリカで製造され、エンジンもアメリカ製、オーナーはアメリカ人、最終的にはアメリカ人ドライバーを起用する……オールアメリカンチームになるだろう。これまでにないことをやるのはいつだってクールなことだ」
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