現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ぶっちゃけどう違うの!? ミドルクラスEV・3車種をとっかえひっかえ乗ってみた![TET消費者派チェック]

ここから本文です

ぶっちゃけどう違うの!? ミドルクラスEV・3車種をとっかえひっかえ乗ってみた![TET消費者派チェック]

掲載 更新 11
ぶっちゃけどう違うの!? ミドルクラスEV・3車種をとっかえひっかえ乗ってみた![TET消費者派チェック]

「電気自動車は、電気でモーターを回して走るだけだから、回転の上下によりパワーの出方が変わるエンジン車とは違って、どれも同じようなクルマなんでしょ」

数年前まではそんな声もよく聞いたし、実際にわれわれ自身にも、そうなんじゃないかと思っていた部分もあった。

日本の電気自動車界を牽引してきた日産・リーフは、最新のライバルの前では分が悪い!?[TET消費者派チェック]

そして今回、電気自動車の3台を直接乗り比べる企画をスタートさせた。その結果、「こんなにも違うものか!」と驚きさえ覚えた。パワーの出し方も違えば、そもそも根本的な「クルマ作り」の考え方さも三“車”三様だった。

TET消費者派チェック概要

THE EV TIMES(TET)では、これまでに掲載してきた「試乗記」とは別の切り口の試乗記を始める。企画タイトルは「TET消費者派チェック」だ。

消費者派チェックでは価格や大きさなどから競合すると思われる数台を集め、同日にクルマを乗り換えながら比較、試乗することで、ドライバビリティ、電費、パッケージングの違い(室内空間と荷室)の差をあぶり出すことを目的としている。BEV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)、FCEV(燃料電池車)を購入しようと比較・検討している読者の皆さんの参考になる記事を目指す。

室内空間については、身長172cmのドライバーがポジションをとり、同じ人間が後席に座り前後のヘッドクリアランスと後席膝前スペースを測っている。昭和生まれの人間らしく座高が高めなので、ヘッドクリアランスは厳し目になっている。

電費計測は条件を揃えるため3台で同じコースを同時に走行している。計測方法は東名高速道路の綾瀬スマートインターチェンジを出発し、東名川崎インターチェンジでUターン、綾瀬SICに戻るという往復(約43km)を1セットとし、往路と復路の平均値で比較する。速度は80km/hと100km/hで1セットづつ計測した。

各車ともに本線に合流し、目標速度に達したらACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)をセットし、巡航する。こうすることで一定速度を維持でき、読者の皆さんにも同じ方法で走行することで再現性の高い電費計測としたいのが狙いだ。

3車種の紹介

第1回目の消費者派チェックにあたり、日本のBEVの代表として選んだのは「日産・リーフ」だ。初代モデルは2010年と、今から13年も前にグローバルで世界初の量産車BEVとしてデビューした、BEVのパイオニアだ。その後、2017年に2代目に生まれ変わった。現在のラインナップにはバッテリー容量が40kWhと60kWhの2種類がある。今回の試乗車は60kWhのe+Gグレードを用意した。車両本体価格は583.44万円だ。

2台目は2022-2023インポートカーオブザイヤーにも輝いた「ヒョンデ・アイオニック5」である。2009年に日本市場から撤退したヒュンダイが2022年にヒョンデとブランド名を改め再上陸した。

新生ヒョンデにエンジン搭載車はなく、BEVのアイオニック5とFCEV(燃料電費車)の「ネッソ」の2車種のみ。アイオニック5には5つのグレードが用意されているが、今回の試乗車はAWDで72.6kWhのバッテリーを積むトップグレードのLounge AWDだ。車両本体価格は599万円とリーフとほぼ同じになった。

3台目はアメリカ代表のBEVメーカーテスラから「モデル3」を用意しようとしたが、取材日程に合う広報車の都合で「モデルY」になった。モデルYはモデルXに次ぐテスラの2車種目のSUVだ。現在のモデルYは3グレード構成で、試乗車はAWDのパフォーマンスである。バッテリー容量は非公表、車両本体価格は727.9万円だ。

モデルYのみSUVということで、3台が揃うと全高の違いが大きいかと想像していたが、リーフは1,565mm、アイオニック5が1,645mm、モデルYが1,624mmということで写真でもお分かりの通り、際立った差はなかった。特にハッチバックスタイルに惑わされて単体だと小さく見えるアイオニック5だが、実は全長4,635mm、全幅1,890mmとかなりの大柄だ。

価格ではリーフとアイオニック5が、大きさではアイオニック5とモデルYが、ライバルとして比較されることは十分にあり得そうなので、結果としてこの3台になって良かったのかもしれない。

リーフの回はこちら。 アイオニック5の回はこちら。 モデルYの回はこちら。

日産 リーフ

全長:4,480mm 全幅:1,790mm 全高:1,565mm ホイールベース:2,700mm 車両重量:1,680kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:161Wh/km(WLTCモード) 一充電走行距離:450km(WLTCモード) 最高出力:160kW(218ps)/4,600-5,800rpm 最大トルク:340Nm(34.7kgm)/500-4,000rpm バッテリー総電力量:60kWh モーター数:前1基 駆動方式:FWD(前輪駆動) フロントサスペンション:ストラット リアサスペンション:トーションビーム フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク タイヤサイズ:前後215/50R17 最小回転半径:5.4m 荷室容量:435L(フロント無し) 車両本体価格:583万4,400円

ヒョンデ アイオニック5

全長:4,635mm 全幅:1,890mm 全高:1,645mm ホイールベース:3,000mm 車両重量:2,100kg 前後重量配分:前1,060kg、後1,040kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:142.4Wh/km(WLTCモード) 一充電走行距離:577km(WLTCモード) 最高出力:225kW(305ps)/2,800-8,600rpm 最大トルク:605Nm(61.7kgm)/0-4,000rpm バッテリー総電力量:72.6kWh トランスミッション:1段固定式 フロントサスペンション:マクファーソン・ストラット式 リアサスペンション:マルチリンク式 フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ソリッドディスク タイヤサイズ:前後255/45R20 最小回転半径:5.99m 荷室容量:後527L、前24L 車両本体価格:5,990,000円

テスラ モデルY

全長:4,760mm 全幅:1,925mm 全高:1,625mm ホイールベース:2,890mm 車両重量:2,000kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:150Wh/km(WLTCモード) 一充電走行距離:595km(WLTCモード) フロントモーター最高出力:158kW(215ps) フロントモーター最大トルク:240Nm(24.4kgm) リアモーター最高出力:235kW(320ps) リアモーター最大トルク:450Nm(45.9kgm) モーター数:前1基、後1基 駆動方式:AWD(全輪駆動) フロントサスペンション:ダブルウィッシュボーン リアサスペンション:マルチリンク フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク タイヤサイズ:前255/35R21、後275/35R21 最小回転半径:6.1m 荷室容量:後854L、前117L 車両本体価格:727万9,000円

こんな記事も読まれています

夏場のオーバーヒート対策! 強化ラジエターキャップの選び方~カスタムHOW TO~
夏場のオーバーヒート対策! 強化ラジエターキャップの選び方~カスタムHOW TO~
レスポンス
レベル4自動運転技で大手自動車メーカー2社と提携、イスラエル企業が短距離LiDAR納入へ
レベル4自動運転技で大手自動車メーカー2社と提携、イスラエル企業が短距離LiDAR納入へ
レスポンス
【最新モデル詳報】最新モデルは個性明快。ホンダ・ヴェゼルのクラスレスな魅力を体感
【最新モデル詳報】最新モデルは個性明快。ホンダ・ヴェゼルのクラスレスな魅力を体感
カー・アンド・ドライバー
いすゞ新型「“3列7人乗り”SUV」公開! めちゃ「スポーティグリル」&ド迫力ブラック顔! 新型「MU-X」タイで展示
いすゞ新型「“3列7人乗り”SUV」公開! めちゃ「スポーティグリル」&ド迫力ブラック顔! 新型「MU-X」タイで展示
くるまのニュース
「日本人の平均年収は458万円」でBMWの人気セダン「5シリーズ」は買えますか? 「無理のない購入」には年収はいくら必要か!?
「日本人の平均年収は458万円」でBMWの人気セダン「5シリーズ」は買えますか? 「無理のない購入」には年収はいくら必要か!?
VAGUE
スズキ バンディット400[名車バイクレビュー] レプリカブーム後に生まれた、オシャレ路線のスポーツネイキッド
スズキ バンディット400[名車バイクレビュー] レプリカブーム後に生まれた、オシャレ路線のスポーツネイキッド
WEBヤングマシン
ホンダ新型「コンパクトカー」発表! イケメン顔に「顔面刷新」! スポーティな「RS」のみ&全長4.3m級のボディの「シティ」フィリピンに登場
ホンダ新型「コンパクトカー」発表! イケメン顔に「顔面刷新」! スポーティな「RS」のみ&全長4.3m級のボディの「シティ」フィリピンに登場
くるまのニュース
街中でひときわ目立つ「ラッピングバス」 その広告効果が全然あなどれないワケ
街中でひときわ目立つ「ラッピングバス」 その広告効果が全然あなどれないワケ
Merkmal
ブリヂストン、ハイグリップスポーツタイヤ『ポテンザRE-10D』発売。GR86/BRZ Cupで使用可能
ブリヂストン、ハイグリップスポーツタイヤ『ポテンザRE-10D』発売。GR86/BRZ Cupで使用可能
AUTOSPORT web
ファンティック「キャバレロ スクランブラー125」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
ファンティック「キャバレロ スクランブラー125」【1分で読める 原付二種紹介 2024年現行モデル】
webオートバイ
横長シートが広くて快適! ダイハツ アトレーがベースの軽キャンパー
横長シートが広くて快適! ダイハツ アトレーがベースの軽キャンパー
月刊自家用車WEB
「ライドシェア」今後どうなるのか? 今後の答えは“石川県”にあるのかもしれない 地方で進化する新交通手段の現状とは
「ライドシェア」今後どうなるのか? 今後の答えは“石川県”にあるのかもしれない 地方で進化する新交通手段の現状とは
Merkmal
なぜ[シエンタ]が年間登録車販売ナンバーワンなのか? 実は[フリード]との間にも明確な違いがあった!!
なぜ[シエンタ]が年間登録車販売ナンバーワンなのか? 実は[フリード]との間にも明確な違いがあった!!
ベストカーWeb
竹岡圭さんがピンクのトライトンでクロカンラリーに参戦!サポートは三菱×TOYO TIRE
竹岡圭さんがピンクのトライトンでクロカンラリーに参戦!サポートは三菱×TOYO TIRE
グーネット
M&K Racingがスーパー耐久参戦体制を発表。2台のFL5型シビック・タイプR TCRで臨む
M&K Racingがスーパー耐久参戦体制を発表。2台のFL5型シビック・タイプR TCRで臨む
AUTOSPORT web
[JPNタクシー]後席快適すぎ!! 夏に損しないJPNタクシーの見分け方
[JPNタクシー]後席快適すぎ!! 夏に損しないJPNタクシーの見分け方
ベストカーWeb
イクリプス カーナビ「LSシリーズ」新モデル発売 わかりやすい地図案内とキレイな地デジ映像
イクリプス カーナビ「LSシリーズ」新モデル発売 わかりやすい地図案内とキレイな地デジ映像
グーネット
あおり運転「された経験ある」72.5%に…ドラレコ普及の効果は? チューリッヒ調査
あおり運転「された経験ある」72.5%に…ドラレコ普及の効果は? チューリッヒ調査
グーネット

みんなのコメント

11件
  • 006
    良識あるジャーナリストならいたるところで突然燃えたり暴走したりする報告のある車など比較対象には選ばないよな
    どれとは言わないけど
  • ^^
    もう既に提灯臭のする記事
    どうにかして持ち上げたい車があるんだねー
    クニサワか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村