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【インタビュー】ロータスは今後どうなる? 電動化で揺らぐ“らしさ”の行方

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【インタビュー】ロータスは今後どうなる? 電動化で揺らぐ“らしさ”の行方

ガソリンスポーツカーも作っていく

読者諸兄も含めて最も気になるのは、ロータスが今後どうなっていくのかということだ。ロータス・カーズのアジアパシフィック・ミドルイースト・アフリカ総責任者であるダン・バルマーさんは、「電動化は引き続き進めていきますが、ガソリンエンジンのスポーツカーも継続して作っていきます」と明言。

【画像】8月22日に行われたロータス・エメヤ発表会 全113枚

電気自動車に関しては、「こういう(エメヤやエレトレなど)大きいサイズで、ライフスタイルを意識したクルマを作っていきたい。スポーツカーは、小さいサイズ感を持つ楽しいクルマを目指しています」というからコンパクトなロータス好きにとってはひとまず安心なようだ。

同時にダンさんは、「いままでのロータスの伝統的なDNAを守りながらクルマを作っていきたいと考えていますが、ロータスの75年の歴史を振り返ると、当然いろんなクルマを作ってきているんです。それはスモールスポーツカーだけではなく、4ドアや大きなクルマもありました。確かにここ最近は小さいスポーツカーが多かったのですが、今後はこれまでと同様、いろんなものにトライしていきたいと考えています」とのことだ。

ロータスらしさはEVの方が表現しやすい

もうひとつ気になることをダンさんにぶつけてみた。それはロータスのユーザーやファンがロータスに求めていることだ。それはロータスにとって外せないもの、いわばDNAにもつながり、それをロータス・サイドはどう捉えているのかと気になった。

「それは運転した時の楽しさです、例えばハンドリングのレスポンスの良さなどが挙げられます」とダンさんは話し、同時にご本人が思うロータスらしさも同じだった。「ドライバーとの一体感、ダイレクト感がロータスらしさ。ドライバーの思いに対してクルマの反応が早い、一瞬にしてそれが実現できるというところでしょう」と述べ、「特にEVはレスポンスも凄く良いし、ドライバーとクルマとの一体感があるでしょう」とコメント。ダンさんが普段毎日のように運転しているEVからガソリン車に乗り換えると、「反応が遅くて古く感じてしまうかもしれませんね」と笑う。

そこから見えてくるのはEVのほうがロータスらしさを表現しやすいということだ。そう尋ねると、「まさにそうです。特にこういう(エメヤやエレトレ)大きいクルマであっても、表現しやすいと思います」という。そして、「エメヤやエレトレに乗ってもらえればロータスらしさは活かされていると体験してもらえるでしょう。見るだけではわからないので、ぜひ乗って理解してください」と述べていた。

エメヤやエレトレはダンさんが言うように大型のBEVである。先ほどガソリンのスポーツカーも作ると話に出たが、コンパクトサイズのEVスポーツカーは考えていないのか。「バッテリーのサイズがもう少し小さくならないと、いまのロータスが考えるスモールサイズのスポーツカーへの搭載は難しいですね」という。

そこでスペースが許される大型サイズからBEVを出してきたのだ。しかし、「バッテリーテクノロジーの進化により、将来は可能になるでしょう」というからには、BEVのコンパクトスポーツカーは確実に登場すると考えていいだろう。

幅広いマーケティング活動を通じて

エメヤやエレトレといった、ロータスとしては初めて導入するボディタイプを販売するからには、これまでとは違った戦略が求められる。クルマそのものもダンさんが言うように、ライフスタイル系の視点が求められる。

その点についてロータス・カーズ日本と台湾を統括する寺嶋正一さんはやはり、「いままでのマーケティングとは全く違うやり方になると思っています」と語る。いままでは、サーキットを含め走ることを重視したイベント開催が多かった。それは運転することの喜びがロータスだからだ。

「もちろん今後もそういったイベントは継続します」としたうえで、「もっと家族と一緒に楽しめたり、ツーリングに出かけたり、ロータスを所有したらどんな生活が広がるのかを分かりやすく体験できるようなイベントをたくさんやること。それに加えてこれまでのイベントも継続しますから、ロータスを所有するとこんなに幅広く楽しめる。そういうことを訴求していきたいと思います」とコメントした。

今後は180度違う方向性を持つラインナップになることで、ロータスとしては難しいかじ取りになる。それでも「ビジョン80」という、ロータス創業80周年を迎える2028年までに年産15万台にまで拡大させるという戦略の元、確実に様々なクルマが登場して来ることだろう。

ダンさんの言葉を信じるなら、ガソリン車だろうがBEVであろうが、はたまたSUVや4ドアサルーンであっても、クルマとの一体感やドライビングの愉しさは表現出来ているに違いない。それこそロータス・ファンが求め、ロータスが最も重視しているDNAともいえるからだ。

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みんなのコメント

2件
  • tat********
    皆さんご存知のとおり
    ロータスは中華ブランドです。
    EVシフトは政治的な意向です。
    合掌🙏
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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