もくじ
どんなクルマ?
ー 迫力のルックス 新開発10速オートマティック
マスタング・シェルビーGT500新型 最新画像 写真13枚 フォード
どんな感じ?
ー 変わらぬ魅力 デジタル化も進む
ー やはりV8 10速オートマティックは俊足
ー サスペンションは米国流? 設定変更が可能に
「買い」か?
ー 単なるクルーザーに非ず 意外な鋭さ
スペック
ー フォード・マスタングGT 5.0 V8のスペック
どんなクルマ?
迫力のルックス 新開発10速オートマティック
3月の国際発表会に続いて、英国での初試乗に迎えたのは、フェイスリフトを受けた6代目フォード・マスタングである。
一対のエアベントをもつ低くなったボンネットと、鋭さを増したヘッドライト、さらに、フロントバンパーに設置された「エアロカーテン」に目が留まるだろう。いまや、ロータス・エキシージ410スポーツから、新型アウディA6までもが、フロントホイール周辺のエアフローを整えるためにこのエアロカーテンを採用している。
これまでマスタングのフロントには迫力が欠けていたが、いっぽう今回のフェイスリフトでフロントスプリッターは大型化され、V8モデルではエグゾーストが4本出しとなる。
2015年の6代目登場以来、待ち望まれていたアグレッシブさをマスタングはようやく手にしたのだ。初期オーダーの1/3が、テスト車両と同じヒューリー・オレンジのボディカラーを選んでいることからも、この米国を象徴するモデルを購入するひとびとが、人目を避けようとなどしていないことは明らかだろう。
さらに、そのボディスタイルに関しても、5人のうち4人までがファストバックを選ぶだろうことは、コンバーチブルではそのクラシックなシルエットが楽しめないことを考えれば当然かも知れない。
今回のフェイスリフトにおける最大の変更点は、フォードの新型10速オートマティックの採用であり、トランスミッションの選択は、オートマティックとマニュアルが半々になると予想されている。非常に出来の悪かった6速オートマティックに替えて、新たに開発されたこの10速オートマティック・ギアボックスは、依然としてトルクコンバーター式となるが、軽量化とパッケージングの効率化を達成すべく、インテグレーテッド・タービン・クラッチを採用している。
変速比も旧型のそれをほぼ踏襲しているが、各段が細分化されたことで、より速く、スムーズなシフトが可能となった。ギアシフト自体は新たに開発された直動ソレノイドによって行われるため、例えば6速から2速といった変速も1回の動作で完了することができる。
どんな感じ?
変わらぬ魅力 デジタル化も進む
マスタングの魅力は、そのやや古典的ともいえるフィーリングにあり、それがひとびとを惹きつけている。
しかし、今回テストしたフェイスリフト版は違った面も見せてくれた。メーターはすべてデジタル表示となり、12インチのディスプレイは、カラーをカスタマイズすることができるとともに、選択するモードによって表示も変化する。
ノーマルではやや落ち着いた雰囲気が、トラック・モードを選ぶとタコメーターがバー表示となり、フォードではドラッグ・ストリップと呼ぶローンチ・コントロールでは、クリスマスツリーのようなカウントダウン表示まで可能だ。
キャビンはこれまでどおり広く、大型のスイッチと、さらにしっかりとした作りになったシートが用意されている。さらに忘れてはならないのが、マスタングとしては6代目にして初めて右ハンドル仕様が用意されているということだ。
エンジンは依然として2種類から選ぶことができる。パワーよりもトルクを優先した2.3ℓターボ付きエコブーストか、主力となるだろう5.0ℓV8である。もちろん、いずれもマニュアル・ギアボックスとの組み合わせが可能だ。
4気筒のエコブーストを積んだモデルは、5500ポンド(83万円)安く手に入れることが可能だ。スロットル・レスポンスは素晴らしく、その48.4kg-mのトルクによって、このクルマを「遅い」などということは決してないだろう。しかし、マスタングの魅力でもある、安楽に悠々と進むさまを味わうには、中回転域での力強さが足りない。高回転域での息を飲むようなパフォーマンスも、やはりこのエンジンはV8に次ぐ存在でしかないと言わざるを得ない。
やはりV8 10速オートマティックは俊足
416psから、BMW M3とM4のコンペティション・パックと全く同じ450psに達するパワーを発揮する8気筒エンジンだが、そのサウンドや、V8の鼓動を感じさせるパワーデリバリーが、依然としてややリラックスした印象を与える。10速オートマティック・モデルでのマスタングの0-100km/h加速は4.3秒と、フロントを持ち上げて荒々しくスタートしていく様を思えば、中々の結果といえるだろう。
0-100km/h加速4.3秒を達成できるのは、この新型ギアボックスだけだが、このオートマティックはクルージングにも適しており、およそ2000rpmで穏やかにアップシフトしたり、2速をスキップしたりといった細かな制御はソレノイドのお陰だ。
おそらくほとんどの場面で選択することになる最もリラックスしたモードでは、気が付けば6速か7速ギアを選択して、このクルマをまさに粛々と前へと運ぶ。
しかし、ギアセレクターで「S」を選択するか、ステアリングホイールに取り付けられたプラスティック製パドルシフトを引いてやれば、エンジンのパフォーマンスをフルに発揮させることができる。Sギアではアップシフトの設定回転数が3000rpmとなるが、求めれば7000rpmを越えてエンジンを回すことも可能だ。
アップシフトの精度はポルシェのPDKには敵わないものの、マスタングのキャラクターに相応しいといえるだろう。シームレスで十分にクイックなアップシフトに対して、ダウンシフトは時折戸惑う様な挙動を見せる。さらに、常に適切なギアを探そうとする様子が気になったことも付け加えておこう。
サスペンションは米国流? 設定変更が可能に
実際、マスタングのシャシーはスムーズな路面だけを得意にしており、細かな制御の積み重ねがそれを可能にしている。十分な長さをもつホイールベースと、もともとの優れたバランスを活かして、このクルマは落ち着いた走りを見せ、十分なグリップを得るために大きくロールしながらも、それなりのスピードでコーナーをクリアすることで、ドライバーはひとまずの安心感を得ることができる。
しかし、今回のテストコースで出会うことはなかったが、英国特有の荒れた路面であれば、欧州製スポーツカーが難なく対応するいっぽう、マスタングの弱点が明らかとなる。
パッシブダンパーでも、1600ポンド(24万2000円)のオプションとなるアダプティブ・マグネティック・サスペンションでも、姿勢コントロールが最大の問題であり、例えば、路面の突起のような、ひとつの入力に対しては上手く対応するのだが、それが連続すると反応が遅れるのだ。
この対応は少々厄介だが、それでも、ドライバーは直ぐに路面状況に応じたマスタング特有のリズムを掴み、それを活かす術を学ぶことができる。そうすれば、落ち着いたステアリングと相まって、間違いなくマスタングの運転を楽しむことができるだろう。
さらに、「マイモード」を選べば、好みのセッティングを試すことができる。多くのパラメーターを使ったこうした設定変更は、いまやパフォーマンスカーに必須の機能であり、ようやくフォードにも導入されたのだ。
「買い」か?
単なるクルーザーに非ず 意外な鋭さ
このクルマを選ばない理由などあるだろうか? すでにマスタングの購入を検討中で、新たなルックスを気に入ったなら、今回のフェイスリフトは待ったかいがある。
特に、アクティブ・エグゾーストによって、力強いエンジンと、迫力あるボディワークに相応しいエンジンサウンドが与えられた。まるで、この6代目マスタングが一皮剥けたようにすら感じられる。
もし本気でマスタングを検討しているのであれば、BMW 440i Mスポーツのようなモデルは選択肢とはならないだろう。
もはや、マスタングが他のライバルたちを小さく感じさせるということはないが、依然として、やや大柄なそのボディは気になる点かも知れない。
しかし、相応しい道でのマスタングは、驚くほどの鋭さを見せ、単なるクルーザー・モデルという見方を覆す。
さらに、BMW M4の6万ポンド(906万円)よりも安価な、約4万6000ポンド(695万円)という価格も、そのキャラクターと、パフォーマンスを考えれば大きな魅力といえるだろう。
フォード・マスタングGT 5.0 V8のスペック
■価格 4万1095ポンド(621万円)
■全長×全幅×全高 –
■最高速度 249km/h
0-100km/h加速 4.6秒
■燃費 8.1km/ℓ
■CO2排出量 277g/km
■乾燥重量 1743kg
■パワートレイン V型8気筒5038cc
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 450ps/7000rpm
■最大トルク 53.9kg-m/4600rpm
■ギアボックス 6速マニュアル
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