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欧州で人気の日産「キャシュカイ」。世界で500万台以上販売されているのになぜ日本で売らないのか

掲載 更新 37
欧州で人気の日産「キャシュカイ」。世界で500万台以上販売されているのになぜ日本で売らないのか

2021年2月、日産自動車(以下:日産)はクロスオーバーSUV「キャシュカイ」の新型を2021年夏から欧州市場に投入すると発表した。そして2021年6月には、発表から4カ月で1万台を超える受注が入っていることが明らかになり、日産の予想をはるかに上回るほど好調な販売実績だという。日本で販売されていないが、欧州で人気の「キャシュカイ」とはどんなクルマなのか。

初代は「デュアリス」として日本でも販売されていた
日産 キャシュカイは現在の新型で3代目となるので、名前を聞いたことがあるという人も多いのではないだろうか。詳しい人なら、以前日本で販売されていた「デュアリス」の名前が浮かぶだろう。

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2007年に登場した初代キャシュカイは、CセグメントクロスオーバーSUVだ。基本設計は日本で行われているが、デザインや車両開発、生産はヨーロッパで行われた欧州戦略車である。初代モデルは欧州市場で180万台以上の販売記録を打ち立てるなど大ヒットし、日本でも2007年から2014年まで「デュアリス」の名で販売されていた。

ボディサイズは全長4315×全幅1780×全高1615mm、ホイールベース2630mmで、兄貴分にあたるエクストレイルよりひと回り小さく、全高を低く抑えたスタイリッシュなエクステリアが特徴だ。ドイツのアウトバーンや石畳の敷かれたロンドンの市街地などヨーロッパの道で鍛え上げられた上質なドライビングフィールが売りだったが、日本ではエクストレイルに統合される形で2014年に販売を終了した。

日本で販売終了になったものの、同じ年の2014年に欧州で2代目が登場した。新開発のプラットフォームをエクストレイルと共有し、全長4394×全幅1806×全高1590mm、ホイールベース2646mmというサイズで、初代より全高も25mm低くなり、エクステリアはスポーティなイメージをより強めている。

欧州では単月で2万台以上の販売を何度も記録るほどの好成績を残し、販売台数は初代からの累計で300万台を突破。2代目が登場した翌年の2015年には中国でも販売をスタートしたこともあり、世界でも累計で500万台以上が販売されている。

よりスタイリッシュになった新型が欧州で生産開始
そして3代目となる新型キャシュカイは、全長4425×全幅1838×全高1635mm、ホイールベースは2666mmというサイズ。エクステリアは歴代のデザインを引き継ぎながら、Vモーショングリルやリアに流れるようにデザインされたフローティングルーフを採用している。

インテリアでは、新しいシート素材やアンビエント照明など質の高い素材や先進機能、最先端のデザインと高い実用性を両立させた室内空間を実現した。安全運転支援機能としてナビリンク機能付きのプロパイロットを搭載し、インフォテインメントシステムなど安全&快適装備もクラストップレベルの充実ぶりだ。

パワートレーンは、新開発の12Vマイルドハイブリッドを組み合わせた1.3Lの直噴ガソリンターボエンジン。この他に190ps/330Nmを発生する1.5Lの可変圧縮比エンジン「VCターボ」を発電専用エンジンとして搭載したe-POWERが、この新型によって欧州に初めて追加投入される予定だ。

キャシュカイは世界で500万台以上販売された人気SUVでありながら、日本市場においては初代をデュアリスとして導入されて以来販売されていない。現在の日産のラインアップを見ると、SUVはキックス、エクストレイル、アリア(2021年冬発売予定)の3車種となっている。

スタイリッシュなデザインはもちろんだが、直噴ターボ+マイルドハイブリッドやVCターボ+e-POWERなど日産の最新技術が搭載され、販売面でも好成績を期待できそうなキャシュカイ。しかし、2020年に日本市場で登場したばかりのキックスの存在、そして発売から8年を迎えたエクストレイルが近々新型に切り替わることもあり、姉妹車のキャシュカイが導入されることはなさそうだ。(文:Webモーターマガジン編集部)

[ アルバム : 日産「キャシュカイ」 はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

37件
  • 日産は致命的に日本でのマーケティングが悪い。新型キャシュカイや新型ジュークのように売れそうなのを売らず、キックスのようにダメだろと思うような車種にわざわざテコ入れして売り出したりするし、セレナのマイナーチェンジでも誰もセレナに望んでいないようなオラオラ顔にしちゃう・・・
    やることなすこととんちんかんな感じ。
  • 日産は儲けようとすればするほど窮地に陥っていると思える
    合理的採算性を重視するあまりエンドユーザーの欲しいという思考を理解しようとしてないのだろう
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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