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【インタビュー】アストン マーティンCEO語る 新会長/優先事項、そして将来 高級スポーツカーのビジネスモデル学ぶ

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【インタビュー】アストン マーティンCEO語る 新会長/優先事項、そして将来 高級スポーツカーのビジネスモデル学ぶ

CEOアンディ・パーマー、インタビュー

text:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)

【画像】アストン マーティンDBX、V12スピードスター、ヴァルキリー【最新モデル比較】 全60枚

先月、アストン マーティンV12スピードスターの発表の際、新しい投資家兼、会長であるローレンス・ストロールは、そのステージの中央に立った。

ストロールの専門知識と資金が、アストンに幸運をもたらすと語る、同社のCEOアンディ・パーマーに話を聞いた。

高級スポーツカーのビジネスモデルを学ぶ

――ローレンス・ストロールは、在庫の削減と会社の再編を行うと語っています。実際どのような効果があると思いますか?

「ローレンスは、カナダで長くフェラーリ輸入に携わっており、フェラーリモデルを非常によく理解しています」

「将来的には、スポーツカーの生産台数を減らし、すべてのスポーツカーを確実に収益性の高いものにしたいと考えています。昨年のスポーツカーの卸売り台数は5800台でしたが、2020年はそれより少なくなるでしょう」

――具体的な数字を教えていただけますか?

「残念ながらそれは不可能でしょう。在庫が無くなるまで、辛抱強く待つ必要があります」

「わたし達が変わる時がきています。高級スポーツカーのビジネスモデルを学び、成功をおさめる時です」

「カスタマーに個々に仕様を決めていただき、完成するまで待っていただくことになります。DBXが、その将来像をすでに表しています。2020年は、小売り専用のオーダーが多く入っています」

――レッドブルとの関係は、将来的にどのようになりますか?

「レッドブルは、素晴らしい友人であり、その貢献は非常に貴重です。アストンは今年も継続してF1のタイトルスポンサーとなります」

「年末のヴァルキリー発表後も、レッドブル・テクノロジーズとの協力体制は継続します」

「さらに、現在レーシングポイントとして知られるF1チームと、新しい関係を築くことになります。その関係を生かすのは、わたし達次第でしょう」

ミドエンジンモデルを優先

――ラピードEとラゴンダの電動化計画が棚上げされましたが、なぜですか?

「計画は棚上げされましたが、決して無くなってはいません。ラピードEの開発から多くのことを学びました。その経験と知識は蓄積されています。必要な設備投資も明らかになりました」

「困難な時期があったので、新しい優先事項を決定する必要があります」

――その優先事項とは具体的に何ですか?

「今年のヴァルキリー、2022年のヴァルハラ、2023年のヴァンキッシュの、ミドエンジンモデルが優先と言えるでしょう」

「排気規制に対応するため、2020年代半ばまでに、3.0L V6ハイブリッド、およびプラグインパワートレインも、ラインナップ全体に導入しなければなりません」

「しかし、ラゴンダ・プロジェクトを中止するわけではありません。 2024年以降、再び優先事項として復活することを期待しています」

――ヴァンテージの販売が思わしくないようですが、なぜですか?対応策はありますか?

「実は、このモデルは予測よりも大きな市場シェアを獲得していますが、マーケット全体が縮小しているのです」

「また、全体の需要の約40%を占めると予想されるロードスターの設定がないことも、その一因だと思われます」

「現在提供しているマニュアル・ギアボックスに対する需要は確かにありますが、一部のカスタマーは、現行モデルのグリルより伝統的なものを好むようです。対応策として、多くの人が望む、リース契約の提供を始めました」

将来について

――今年の当面の優先事項は何ですか?

「余分な在庫を取り除き、オーダーに応じたクルマの製造を行うためには、需要と供給のバランスをとる必要があります」

「また、確実に、品質の高いDBXを供給する必要があります」

――このような変更は、CEOのあなたにとってどのような影響がありますか?

「それは難しい質問です。わからないことや、挑戦すべきことがたくさんあります」

「しかし、ローレンス・ストロールはクルマ好きなだけではなく、自ら行動する人です」

「CEOの役割は変わらないと言われているので、DBXの今後や、ミドエンジンモデル、ラゴンダの発売に関わり続けたいと思っています」

――将来について楽観的ですか?

「2014年年末からの4年間は良い年でしたが、2019年は非常に困難でした」

「今後、挑戦すべきことがたくさんあります。運も必要ですが、新しい優先事項や状況に合わせて臨機応変に対応していかなければなりません」

「楽観的でなければ、できない仕事かもしれませんね」

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