元WRC世界ラリー選手権のスタードライバーであり、現在はダカール・ラリーを中心としたラリーレイドに挑戦しているミッコ・ヒルボネンが、2019年ERCヨーロッパ・ラリー選手権の第7戦キプロス・ラリーに参戦することを発表。ヒルボネンにとってひさびさのスプリント・ラリーへのチャレンジとなる。
WRC時代はフォードやシトロエンに所属し、セバスチャン・ローブとタイトル争いを展開。実に4度のランキング2位を獲得しているヒルボネンは、この9月27~29日に開催されるERCシーズン第7戦にエントリー。こちらも元フォード所属のワークスドライバーだったマルコ・マルティンのチーム、MMモータースポーツが走らせる最新のフォード・フィエスタR5をドライブする。
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「もちろん、このキプロスでは世界選手権時代にいくつか良い思い出があるよ」と、同ラリーのWRC時代に通算4回のスタートを経験し、2度の表彰台を獲得しているヒルボネン。
「最後に参戦したときは2位表彰台を獲得しているし、今月末にキプロスを訪れたら、まずはそのことを真っ先に思い出すだろうね」
「このラリーは本当にタフでチャレンジングだ。今回は心からドライブを楽しみたい。キプロスを訪れるときはいつもワクワクしたし、いくつかのステージは少しだけ“ダカール”に似た雰囲気もあるんだ」
「WRCを離れてからダカール・ラリーに3回チャレンジしたけれど、僕はこの手のチャレンジが大好きなんだ。全開走行するようなWRCのドライビングに比べて、少し戦略的にクルマを走らせる必要があるからね」
「マルコ(マルティン)もよく知る旧知の間柄だ。古い知り合いとともにこの時期に行くキプロスは最高のロケーションだろうね。大会組織はきっちりオーガナイズされているし、とても厳しいラリーになるだろう」
ヒルボネンはすでに、8月末に南エストニアで開催されたルーナ-エステ・ラリーに参戦し、キプロスでドライブする予定のフィエスタR5をテスト。マシンのフィーリングを確認済みだ。
「キプロスでのステージタイムをあまり気にしないようにするつもりだけど、僕はマルコに『キプロスに行く前に、彼のチームとマシンについて、ある程度の事前知識を持っておきたい』と言ったんだ」と、明かしたヒルボネン。
「実際のラリーに参戦するのは最高のプラクティスになるし、実際にそうなった。そのエストニアでは、キプロスでも発生しかねない小さな技術的トラブルが起こり、それに対処することができたからね」
例年同様、この2019年シーズンもERCとともに中東選手権のタイトルも掛かるキプロス・ラリーには、過去3シーズンのウイニングドライバーも集結。2016年の勝者で現ERCチャンピオンのアレクセイ・ルカヤナクはシトロエンC3 R5をドライブ。
2017年勝者で通算5度もキプロスを制しているダカール覇者、ナッサー・アル-アティヤは、そのレイド時代を彷彿とさせるフォルクスワーゲン・ポロGTI R5でエントリー。そして2018年にわずか0.6秒差の劇的勝利を飾った地元のシモン・ガラタリオティスは、当時と同じシュコダ・ファビアR5のステアリングを握ることになっている。
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