FIA世界耐久選手権(WEC)第6戦富士6時間レースの決勝は、スタート直後の波乱でトヨタ2台がポジションを落とし、首位に浮上したポルシェ6号車が依然としてリードしている。
台風の影響もあり悪天候に見舞われた富士スピードウェイだが、決勝日は夏が戻ってきたような好天に恵まれ、週末で1番暖かいコンディションとなった。
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6時間レースのスタートでは、ポールポジションのトヨタ7号車(マイク・コンウェイ)のインにポルシェ6号車(ローレンス・ヴァントール)が飛び込み、コースオフしながらも首位を奪取。2番手にフェラーリ50号車(ミゲル・モリーナ)が浮上し、7号車は3番手まで後退した。
2番手スタートだったトヨタ8号車(セバスチャン・ブエミ)も、フェラーリ51号車(ジェームス・カラド)に接触され、6番手までポジションダウン。ポルシェ5号車(ミハエル・クリステンセン)は混乱の中で右リヤタイヤにダメージを負い緊急ピットインを強いられた。
一方、LM-GTE AmクラスではリシャールミルAFコルセ83号車がターン1での接触に巻き込まれスピンしてしまい、早速セーフティカー(SC)が出動することになった。
レース再開後、7号車はフェラーリ50号車にダンロップコーナーでアウト側から襲い掛かるが、半ば押し出されるようにランオフエリアに出てしまう。これで逆にフェラーリ51号車に交わされ、トヨタ2台は4、5番手となった。
トヨタ7号車はフェラーリ51号車にプレッシャーをかけていくものの、なかなかオーバーテイクは出来ず。その間に首位のポルシェ6号車は徐々にリードを広げていった。
7号車が51号車をオーバーテイクしたのは、レース開始から35分を過ぎた頃。レースペースではフェラーリよりもトヨタに分があるようで、7号車は2番手の50号車にも追いつき、ターン1へのブレーキング勝負で競り勝ってレース開始から50分を前に2番手に浮上。8号車もレース開始から1時間を待たずにフェラーリ2台を攻略。表彰台圏内に復帰した。
レース開始から1時間前後で、ハイパーカークラスのルーティンピット作業が始まっていくと、トヨタ勢やフェラーリ勢は、左側の前後タイヤを交換。この間にタイヤを交換しなかったと見られるJOTA38号車やキャデラック2号車が前に出たものの、トヨタ2台はそれほど時間をかけずに2、3番手を奪還。20秒ほどまでリードを広げたポルシェ6号車を追った。
スピンや接触はあるものの、SCが出動するようなアクシデントは起きずにレース開始から3時間が経過。首位は依然としてポルシェ6号車だが、トヨタ7号車がジリジリとその差を縮め、6号車の真後ろにつけてロックオンしている。
LMP2クラスはユナイテッド・オートスポーツの2台がワンツー体制。23号車に3番手のチームWRT41号車との接触があったとして10秒のタイム加算ペナルティもあったが、ワンツー体制は崩れずユナイテッド・オートスポーツ22号車が快調にレースをリードした。レース折り返しの時点ではピットストップのタイミングの違いもあり、JOTA28号車が首位に立っている。
LM-GTE Amクラスは、3番手からのスタートとなったDステーション・レーシング777号車アストンマーチンがSC明けにトップに浮上。第1スティントを藤井誠暢に託してリードを築くと、星野敏にバトンタッチした。星野はプロドライバーを相手に粘りの走りを見せたが、レース折り返しの時点で9番手。トップはアイアン・デイムス85号車ポルシェだ。
ケッセルレーシング57号車フェラーリは木村武史がスタートを担当。後続を抑える走りで一時4番手を走行した。スコット・ハファカーにマシンを託した後に他車から追突も受けたが、5番手となっている。
AFコルセ21号車フェラーリは予選でのタイム抹消があり、クラス12番手から小林洋史がスタート。クラス11番手でレースを折り返した。
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