6月8日(土)、フランスのル・マン市内でWEC世界耐久選手権第4戦ル・マン24時間レースの公開車検2日目が行われた。初日の37台に続き、25台の車両が車検会場に姿を見せた。
レースが開催されるサルト・サーキット(ル・マン24時間サーキット)から北に数km。ル・マンの公開車検は市内の中心部にあるリパブリック広場で開催される。車両各部のチェックのほか、ドライバーらは参加受付や写真撮影、メディアへの取材対応、ステージ上でのトークショーなどを行ったのち、マシンやチームクルーとともに集合写真に収まる。合間ではドライバーたちによるファン対応があるうえ、車両を間近で見られるとあり、毎年多くの観客が集まる、レース前恒例のイベントだ。
スペシャルカラー、日本勢も続々登場。2024年ル・マン24時間レースの公開車検が始まる
2日目は土曜日ということもあり、朝から多くの観客が広場に詰めかけた。この日のトップバッターは、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの3台のワークス・ポルシェ963。さらにプロトン・コンペティションを挟み、前年ル・マン覇者のフェラーリ499Pが姿を現した。
LMGT3クラスのフェラーリ296 GT3は、4台が連なって車検待ちの列に並んだ。続いて広場に到着したのはアコーディスASPチームの2台のレクサスRC F GT3。そして午前中最後のアンロードとなったのはトヨタGAZOO Racingの2台のGR010ハイブリッドだった。
ミックスゾーンには、参加受付等を終えたドライバーが続々と姿を見せた。
マイク・コンウェイの負傷により急遽チームメイトがホセ・マリア・ロペスへと代わるトヨタの小林可夢偉は「とりあえず、『忙しかったな』という2日間でした」と、中嶋一貴TGR-E副会長と同様、チーム代表としてチーム再編成に奔走した時間を振り返った。
「なんでこのタイミングで……というのが本音ですが、人生、歩いていて事故に遭うことだってありますからね。本当に運がないとしか言いようがない。そしてこの状況のなかでどう戦いに挑むかと考えたときに、ホセがLMGT3の方からこちらに来てくれることになり、その決断をしてくれたアコーディスASPチームの皆さん、そしてチームメイトの木村(武史)さんに、まず感謝をしたいです」
今回からBoP(性能調整)に『パワー・ゲイン』という新たな要素が追加されるが、そのしきい値は以前に想定されていた210km/hから250km/hへと引き上げられている。トヨタはこの速度を超えた領域で、パワーがプラス方向へと作用する設定となっているが、(210km/hと比べると)「効果は薄れるんじゃないですかね」と可夢偉。依然ポルシェ963、そしてフェラーリ499P勢に対しては、シミュレーション上も劣勢であるようだ。
「正直、まだ誰もやったことがないのでなんとも言えないというのが本音。僕らはいかにしてクルマのパフォーマンスを引き出すか、しかないので、細かい数字は任せて、あとはいいレースをできればなと思っています」と可夢偉は前を向いた。
同じくトヨタで8号車GR010ハイブリッドをドライブする平川亮も、「これだけの数のハイパーカーがいますが、自分たちが実際にどのポジションにいるのかは、明日(テストデー)はっきりとわかると思います。来週は結構雨予報が多いので、そのあたりは結構チャレンジングになるかなと思います」と冷静にル・マンウイークを迎えている様子だ。
今季、アコーディスASPチームからLMGT3へフル参戦している木村武史も、午前の終わりに車検場に姿を見せた。
ここまでの3レースでは苦戦が続いているが、「このクルマは高速コーナーはわりと得意なので、ここル・マンでちょっと巻き返しができたらな、と思っています。逆に2速、3速の低速コーナーはきついですね」と木村。背が高いRC Fは、低速コーナーで左右に大きく振られることが弱点なのだという。
チームは急遽トヨタのハイパーカーに乗ることになったホセ・マリア・ロペスに代わり、ジャック・ホークスワースを受け入れることになるが、「ジャック選手は非常に速い、とのことなのでネガな部分はないと思っています」と木村。6回目のル・マン参戦ということで、「リラックスしてレースに臨めると思いますし、レース自体を楽しめると思います」と心境的には余裕もあるようだ。
このあと午後にはLMGT3、LMP2勢8台の車検が続き、終了後には17台の参戦車両による公道パレードも行われた。
以下、車検2日目の様子を写真でお届けする。
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