第9戦F1カナダGPで大敗を喫したマクラーレンのランド・ノリスは、マシンの純粋なパフォーマンスが劣っていることが示されたと語っている。
ノリスは予選Q2でパワーユニットにトラブルが発生。路面が乾き始めた中満足の行くラップを重ねられなかったことで、決勝レースは14番手からのスタートとなった。
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決勝レースでは、バーチャルセーフティカーに起因する「ダブルピットストップ」で問題が発生。先行していたことから先にピットへ入ったチームメイトのダニエル・リカルドのタイヤ交換が遅れたことで、ノリスはピットボックスの手前で”待ちぼうけ”を食らうこととなったのだ。
これにより18番手に転落することとなったノリスは、さらにピットレーンでのスピード違反で5秒のタイムペナルティを科された。レース中では今季のマシン『MCL36』の弱点であるストレートスピードが露呈し順位を挽回することができず、結果は17台完走中15位となった。
決勝レース後、ノリスは暗い面持ちでこう語った。
「今日は全て上手くいかなかった。ポジティブなことはあまりなかったよ」
「マシンがダメなんだ。強い時もあるんだけどね」
「金曜日の時点では、もう少し楽観的で決勝レースももっとやれると思っていた」
「でも、ウイリアムズの後ろに詰まった時、彼らがすごく速くてさ。多分ストレートだと彼らが一番速くて、僕らが一番遅いんじゃないかな」
リカルドも11位に終わったことで、マクラーレンは第5戦マイアミGP以来の無得点となった。
マクラーレンは開幕戦バーレーンGPで後方に沈んだかと思えば、第3戦オーストラリアGPでは2台が揃って上位入賞。第4戦エミリア・ロマーニャGPではノリスが3位表彰台と、中団争いの中でレースごとに大きく立ち位置が変化している。
こうした状況に、ノリスはMCL36が「僕らの望んでいるところからかけ離れている」として、チームの復活に向けた「道のりが長い」ことを再確認する「恐らく良い一日」になったと語っている。
「僕らは一生懸命、色んなことを試し続ける必要があるんだ」
ノリスはそう語る。
「多分、時には状況が素晴らしく見えることもある。でも真のペースみたいなモノでは全くないんだ。分かるでしょ?」
「運が絡んでくることもあったけど、今回みたいに運に左右されないシンプルなレースだと、僕らの実力が見えてくるんだ」
そしてノリスは、カナダGPの決勝日を「とても辛い一日だった」と総括し、「冷たいお風呂に入って、アイスクリームでも食べて家に帰るとするよ」とコメントを残して取材エリアを去った。
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