この記事をまとめると
■世界中で電気自動車が普及しつつあるが大型車両の世界にはまだ普及していない
仕事人から愛される名手! 日産のトラック「アトラス」の魅力を紹介
■リチウムイオン電池はそもそも大型車両に使われることを想定して開発されていない
■架線を使った電力供給システムなど大型車の分野にはいままでとは違ったアプローチが必要
大型車両は従来のリチウムイオン電池との相性が悪い
荷物を満載した大型トラックの原動機(ディーセルターボエンジン)は、乗用車でいえば常にアクセル全開で走っているような過酷な負荷を受けている。一方、乗用車は、たまにアクセル全開加速をすることはあっても、日常的にそうした運転をしているわけではない。しかも、高速道路の走行中であっても、一度流れに乗ってしまえば、アクセル開度は4分の1~5分の1といった、軽くペダルに足を載せている程度ではないだろうか。
もちろん、速度無制限区間のあるドイツのアウトバーンでは、時速200キロメートルで巡行する際など、アクセルペダルをしっかり踏んでいるという意識を持つほど、深くペダルを踏み込んで走っている。
それでも、一般的な乗用車の使い方では、定員一杯に乗車し、荷物も満載して走る場面は限られるだろう。したがって、乗用車で開発が進められたリチウムイオンバッテリーや燃料電池スタックは、その温度管理や耐久性について、大型トラックのような過酷な使用条件を前提に開発されているわけではない。
ある国内トラックメーカーの技術者は、既存のディーゼルターボエンジンのような数十万キロメートルを使用し続けられる耐久性は、いまのリチウムイオンバッテリーや燃料電池スタックにはないと語っている。
一方、電気自動車(EV)にせよ燃料電池車(FCV)にせよ、駆動用モーターは低速トルクが大きいので、ディーゼルエンジン以上の力を持つはずだ。このため、本来は大型の輸送に適している。鉄道は当然モーター駆動だし、16両編成の新幹線は、車両が重いはずだがモーター駆動により時速300キロメートルで走れている。
大型車両には新しい手段での電動化が必要
リチウムイオンバッテリーや燃料電池スタックの大型車向け改良が進むことも考えられるが、たとえば本田技術研究所では、鉄道のような架線を使って瞬時に大電流を充電し、それを繰り返すことで車載バッテリー量を減らして長距離輸送できる研究を進めている。
これは、単に耐久信頼性だけでなく、原価の高いリチウムイオンバッテリーや燃料電池スタックの車載を減らすことで、トラック価格を抑える効果も見込める。また、少ないバッテリー搭載量によって、荷物の車載重量や容量を減らすことなく、現在の物流を維持する車両とすることもできる。
そもそも原価の高いとされるリチウムイオンバッテリーや燃料電池スタックの耐久性が足りず、走行距離の増加によって何度も積み替えることになれば、それも物流価格を押し上げる要因となり、トラック運転者不足による2024年問題と別に、輸送原価の高騰につながる懸念がある。
既存のディーゼルターボエンジンに、バイオ燃料を使う方法も考えられるが、必要な量を確保するのは、耕地面積の限られる日本では難しく、輸入に依存することになるかもしれない。それでは、地産地消が原則となる脱二酸化炭素に適合しきれない。
小型トラックなどではEV化の道があるかもしれない。だが、大型の幹線物流網については、乗用車の延長ではない新たな着想も必要なのではないか。その有力候補のひとつは、本田技術研究所などが開発している架線を使い走行しながら充電し、モーター駆動で脱二酸化炭素を実現する大型トラックやトレーラーのEV化だと思う。
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みんなのコメント
これだけのエネルギーをためておくバッテリーは重いから(乗用車用ですら1トン)、半分以上はバッテリーを運ぶために走らせているようなものだ。これでは採算などとれないだろう。
トラックはBEVに向かないのだ。